僕は僕のため、俺は君のため
-杉山幸-
あの日を境に、毎日ではないが…週1日から3日の放課後は万輝の通う高校へ行った
俺が来るようになって女たちに捕まって万輝に会えない時があったが…それでも諦めずに通った
それがいい行いだったみたいで万輝は俺に顔を出す様になった
最初は嫌そうな感じの顔だったが、それでも来る俺に笑顔まではいかないが、愛想笑いまではしてくれるようになった
俺は凄く嬉しかった!あんなに嫌そうな顔から見ていると愛想笑いでもいいと感じるぐらいに!
そんな俺は万輝を家に呼んだりして、少しずつ俺に慣れてもらい、程よくいい感じになれば、昔のことを謝ろうとしていた
許されなくてもいい、ただ、万輝の中に俺という存在を残しておきたい、これが俺の今の願い
-佐野万輝-
あの日から僕は心が落ち込んでいた
それは幸くんに那月くんとの事がバレてしまい、軽蔑されると思うから
けど、ゆきは週1日から3日、僕の学校に来るようになった
放課後になると、校門に絶対いる
雨の日でも、暑い日でも必ず…
僕は嬉しかった
だって、好きな人がいつも校門でまっているなんて
最初は僕を心配して来てくれてるなんて思っていたけど…女の子たちが集まっている所を見ると、僕じゃなかったんだと思い、無視した
けど、ある日…
「万輝!」
そう呼ぶ、幸くんがいた
僕は嬉しかった、でも…女の子たちの目が怖くて、僕は幸くんを見て、嫌そうな顔をした
心の中ではずっと幸くんに謝っていた…こんな僕てでごめんね…
幻滅しないで!と願っていた
幸くんはそれでも学校に現れてくれるから女の子たちの目線が気になるが、気にしちゃダメと思いながら幸くんに愛想笑いまでできるようになった
でも、僕の顔はここまでが限界
だって、ずっと学校では無表情で怖いやつを演じているんだから、笑顔なんて今ごろできないよ
笑顔を造ったら中学時代を思い出し、辛くなり、
涙しか出てこなくて、永遠に謝ることしかできないの
また、みんなに拒否されたら今度こそ、立ち直ることができないだろう
だから、もう幸くん、僕には近づかないで
今度こそ、幸くんに無表情で、愛想のない僕を見せてしまうから…
-杉山幸-
俺は1日だけ遅れて万輝の学校に行った日がある
その日は雨が降っていて、傘をさして万輝の学校の道を歩いていると、雨に濡れている人がいた
俺は見て見ぬフリができなくて、その人に近づいた…
幸 「大丈夫ですか?雨に濡れてたら、風邪ひきますよ?」
? 「大丈夫ですよ!僕は…もう汚れてますから」
そう言ってその人は俺に顔を向けた
その人は…万輝だった
幸 「万輝!?どうしたんだ!」
万輝 「いや、転んだだけ」
幸 「そんなこと、ないだろ!頬に爪痕が…」
万輝 「大丈夫だから!僕のことは放っておいて!」
俺は万輝の頬を触ろうとしただけだったが…逆効果で、万輝は走っていってしまった
珍しく万輝が大声を出したから、俺は驚き…すぐには動けなかったが万輝を助けなきゃいけないと思ったら、俺は全力で走って万輝を探した
-佐野万輝-
僕は何をしているんだろう
その日はたまたま用事があって学校に残っていた
数時間後、用事も終わり、片付けていると女の子4人に呼ばれた
モブ 「ねえ、あんたが佐野万輝…?」
万輝 「…はい、そうですが?
モブ 「ちょっと来てくれない?」
万輝 「あっ、僕これから用事が…」
モブ 「早く来いよ!」
僕は無理やり空き教室に連れてこられた
モブ 「あんたさ、幸のなに?」
モブ 「幸、いつもあんたのために来てんのにさ、無視しやがって、何様?あんたみたいな暗いやつに幸は振り回されてんだよ!」
モブ 「いい加減にしてくんない?」
そう言って女の子たちは僕を殴ったり、蹴ったりを続けて、気が済んだのか僕を置いて帰っていった
呼び止められてから1時間は経っていた
軋む体を無理やり動かして立ち、雨の中、傘もささずに歩いていた
そしたら、男の人に声をかけられ、僕は答えた
万輝 「大丈夫です!僕は…もう汚れてますから」
僕は目線を上にあげるとそこには…幸くんがいた
こんな僕を見られたくないし、見てほしくない
だから、酷いことを言って、走って逃げた
痛い体でずっと走っていると人にぶつかってしまった
万輝 「ごめんなさい!前見てませんでした!」
? 「大丈夫だよ!君こそ大丈夫?」
万輝 「はい、僕は大丈夫です!ありがとうございます!」
お礼を言って、目線をその人に合わせると、そこには翔月くんがいた
翔月 「佐野?その傷どうしたの?」
万輝 「いや、大丈夫だよ…」
翔月 「大丈夫じゃないでしょ?俺の家、近くだから寄って行きな?手当てもしたいし、行こう!」
翔月くんは僕の手を優しく引きながら、翔月くんの家に行った
-杉山幸-
俺はずっと走っていて、ふと久しぶりに万輝と会ったラブホ付近へ行った
もしかしたら、いるのかもと思いながら走った
ラブホ辺りに着いた時に那月に会った
那月 「あれ?幸くん?」
幸 「おお…」
那月 「幸くんがこんな所にいるなんて、もしかして、佐野とヤッてたの!マジ!」
笑いながらいう那月にイラついてしまい、俺は那月の胸倉を掴んだ
那月 「おっと、暴力反対だよ!幸くん落ち着いてよ…佐野のことになると昔っから必死になるね!そんなに好きなの?佐野のこと」
幸 「好きだよ!それがどうした!」
那月 「いや、俺に勝ち目ないなって…」
幸 「はあ?お前、万輝と付き合ってたんだろ?」
那月 「付き合ってないよ!身体の関係だけだった!俺はずっと佐野万輝が好きで隙があればアプローチをしていた…でもあいつには…お前がいた」
幸 「えっ、万輝が俺を…?」
那月 「そうだよ!ま、これは本人から聞いて、俺から言ったのは忘れて!あと、謝っておいて!万輝に」
「俺は万輝が好きで無理やり手にいれた、だから、あいつの笑顔を奪ったのは俺だ!だから幸くん、君なら取り戻せるよ!あいつの笑顔を、取り戻してくれ」
那月は土下座しそうな勢いで頭を下げた
そんなに万輝の事が好きなら…
幸 「那月、もうこんな事すんなよ!あと、ちゃんと自分で謝れ!ちゃんとしたら万輝も許してくれるし、また友だちに戻れるよ!」
那月 「ありがとう!幸くん、俺は万輝に今までのこと謝るよ!許してくれないかも…でも、万輝とまた友だちに戻りたいな」
幸 「大丈夫!おまえなら!」
俺は那月にそう言って、別れてから万輝を捜した
そんな時に携帯が鳴った
相手は翔月だった
”俺の家まで来て”
そう書かれていた
俺は万輝を捜したかったが、体力もなくなった為、中断し…翔月の家に向かった




