三十三話
夏ですねぇ。自分は夏が嫌いです。暑いのはまだ良いんですが、何せ、汗っかきな体質なもんですから。もう嫌で仕方ない。三十三話目です。
小皿の中身も気になるところだが、俺は先にエールを飲むことにした。エールを一口飲んでみたところ、俺はその味に驚いた。なにせ、地球にいた頃のビールよりも苦味が少なく、いい香りがするのだ。多少苦い味がするのがビールというものとばかり考えていた最中、こういうビールがきた。驚く。スイスイ飲めちゃうぞ、このエール。気のせいかもしれないが、何かの果物の匂いもするようにも感じる。流石に冷蔵庫とかがないためか、さほど冷たいわけではないが、それがいいのかもしれない。
あっというまにエールの入ったコップを空にしたあと、俺は小皿の中身を見た。中には、腸詰のようなものが湯気を出していた。俺が考えているものであるかもしれない、そう思いながら腸詰を手で取り、一口食べる。
「おぉ、ソーセージじゃぁないか。こりゃあいい」
案の定、これはソーセージである。少なくとも、味がそうであると訴えている。外観は、ドイツから輸入した高めのソーセージ、全体的に白っぽいピンク色で、至る所に点があるやつ。
エールを飲み干してしまった俺は、すぐに大将にエールを頼んだ。
「大将、エールもういっぱい」
「はいよ」
大将はすぐにエールを出してくれた。俺はまず先にソーセージを口の中に入れ、噛みしめた。湯通しされているため、食感は弾力のある皮のおかげで張りを保ちつつも、中は熱したためにでるうまい脂でジューシー。ある程度噛むと、口の中に脂が広がる。その脂をエールで洗い流した。
「っはぁー!」
至福だ。なんたる至福。美味い酒に、美味いおつまみ。特に、ここ最近仕事の山に囲まれて、疲れ切った精神がいい調味料になっている。勿論、こんな調味料はあんまりなくてほしいが。とにかく至福だ。今ならどんな願い事でも聞いてあげられそうだ。
俺はソーセージを食べたらエールを流し、エールを流したらソーセージを口に入れるを何度も繰り返した。足りなくなれば大将に頼んだ。金ならある。少なくとも、この店の中では一番までではないが、それでも上位に入ると思う。
そうやって満足するまで飲み食いをした俺は、そろそろ帰った方がいいと思い、カウンターに代金を出した。
「毎度あり」
毎度じゃないけどね。そう突っ込むことなく、俺は席を立った。
席を立ち、帰ろうとすると、俺に軍服を着崩した男がぶつかってきた。
「いってぇなぁ。なにしてくれるんだよ」
酔っ払っているのか、顔が赤く、酒臭い。ちなみに薄く笑っている。
「テメェ、どこの所属だ?この階級章が見えないのか?え?中尉にぶつかるなんて、とんだやつだ」
おっと、こいつはなんだ?
オミン:やめましょう。あなたは酔っ払ってる。
???:舐めてんのか!
オミンはアームロックを試みた
効果は抜群だ!
店主:それ以上いけない
…みたいな展開にはなりませんよ?…多分。
誤字脱字、間違い等ございましたら、教えてくだされば幸いです。




