三十話
なんとなんとなんと、またまた、ブックマーク設定をしてくださいました。ありがとうございます。もっと頑張らせていただきます。三十話目です。
ある程度部隊内を見て周ってみたが、今のところは、これと言って目につくようなところはない。まぁ、地球人基準の話ではあるんだが。だが、不思議なことに、いまだにこの部隊所属の兵士に会えていない。練兵場で運動をしている兵士がいるものの、それ以外には足音すらない。
これは明らかにおかしい。いくらなんでも、足音さえもないのは、異常だ。
これは一体何なんだと思っていると、ふと、ガタガタと、物音が聞こえて来た。音の方向に向かうと、そこは軍需倉庫だった。そこでようやく槍を持った見張りの兵士と会う。
見張りの兵士がこちらに気づいたのか、こっちに目を向けた。
「な、なにようだ」
少し顎を引かせて、見張りがそう言った。
「いや、物音が聞こえたからつい」
そう言ったが、見張りは片眉を吊り上げながらこっちを見る。絶対こいつ怪しいって思ってるでしょ。いくら軍服を着ているとはいえ、階級や所属がわからない奴が目の前に立っている。それも、部隊内の核心的な施設の軍需倉庫に。見張りは、怪しい奴が来ないか見張るのが仕事なのだから、これが普通だ。
これ以上ここにいても怪しまれるだけだと思い、この場をさろうとした。見張りの前を通り、角を曲がる。そして、俺は角に隠れた。
見張りを覗くと、見張りは周辺を警戒すると、軍需倉庫の扉を指でノックした。すると、倉庫の中から、微かに、複数の足音と、なにかが強くあたってるような音が聞こえた。勿論見張りはじっとしている。おっと、これはなんだ?明らかに不審だぞ?倉庫の中では一体何が起きているんだ?
あきらかに不審な場面を見た俺は、まずリュースに増援を頼んですぐさま鞄からジャケットをとって、身に纏った。身嗜みも整えて、もう一度倉庫前に向かった。
さすがに十数人の足音が聞こえるもんだから見張りがこっちに気づいた。
今度は面倒臭そうではなく、敬礼をして来た。俺の階級章を見たのだろう。
俺も敬礼をし、見張りの前に立った。すると、見張りは一瞬唖然とした顔になった。
「い、いかがなさいまし…って、おまえ!」
やっと俺の顔に気づいたようだ。目の前にいる男が、さっき目の前を通った男であると認識した見張りは、動揺してお前って使っちゃったよ。
「俺はこういうものだ」
そう言いながら、俺は俺の軍人手帳を見せつける。
「早速だが、中を見させてもらおう」
見せつけたらすぐさま扉に手をかけた。見張りはいまだに状況が把握できないようで、いや、できているのか?その場で固まっている。
俺は、力強く扉を開けた。
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