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7回 帰城

帰り道、騎乗しながら俺が直樹のことを考えていると、

寝ているように見えたのだろう。家臣おバカトリオがからかってきた。


「殿、睡魔ですかな?」


「流石の殿も限界ですかな?」


「元服前なのですから、仕方ありせぬな。」


これは…いじめていいよな?


「約3名は、帰ったら寝ずに素振りをしていろ。俺をこれだけ貶したんだ。それはそれは自分の体力に自信があるのだろう。」


「「「げっ!」」」


「バカ者共。お前たちは、殿を煽りすぎだ。」


結局、信綱に三人共どつかれて、謝罪してきた。少し落ち込んでいた気分も少し晴れた気がした。



あのあと、晴政殿に稗貫輝時の頸を渡すと、たいへん喜んでくれた。そして、城に戻ってから今後の方針を伝えることになり、

俺たちは、それぞれ、手配頂いた馬に乗って帰っている。丹波と佐助は、用があると先に走って帰ってしまった。時計無いから大体だけど、もう12時近いだろうに。随分と元気なことだ。俺は、眠くてしょうがない。

俺としては、今回の手柄で南部家の一門衆に入れれば上々だと思っている。欲を言えば、嫡男として認められれば、万々歳だが、流石にそれは実績としても家中をまとめるには、厳しいだろう。


「殿、どうなされました?」


そう、今後について悩んでいると、良直が心配そうに尋ねてきた。俺のことを幼少期から見ているせいか、少しの変化も見逃さない。有り難いが、面倒な点でもある。


「今後の方針について考えていた。」


「殿はどのようにお考えで?」


「今回の一件で、一門衆に推挙頂ければ上々だ。」


「嫡男ではなくですか?」


「それはいずれだ。まずは、一門衆として、実績を積み、民の信頼や家臣団の信頼を得なければならん。伊達家より信頼していただけるなら、商業や軍事面で手を加えていきたい。」


「それでは、嫡男にならないことはないのですね。」


「当たり前だ。伊達家を完全に滅ぼすことなく、飲み込むためには、俺が扇動する必要がある。そのためには、最低条件として嫡男でなければならない。だが、俺はまだ14。まだ数年の余地がある。その間に周辺の大名家や国人を取り込み、南部家をより強固な大名家にしていかなければならん。」


「我らを使ってくださいませ。お一人で抱え込み過ぎぬよう。宜しいですか?」


「無論だ。今回、よくわかった。あのバカ共も内政には全く役に立たなそうではあるが、戦に関しては、あいつらに任せておけばいいだろう。」


「ええ、考える力はありませんが、奴らの剣術、槍術は目を見張るものがあります。」


「あいつらが暴れている間に内政を一通り進めよう。良直手伝ってくれよ。」


「勿論ですとも。」


俺は、卜伝の方を見て


「剣豪として顔の広い塚原には、国人衆の取り込みや調略を任せたい。ここには居ない佐助と丹波と協力して事にあたってほしい。」


「おまかせを。」


今度は、信綱の方を見て


「信綱は、南部家の兵たちの教練を頼みたい。今後俺は、内政を進め、農兵ではなく常備兵を増やしていくつもりだ。そうすれば、敵方の収穫時期に合わせて軍略が組める。まぁ、いうなれば農兵分離ってとこか?」


「農兵分離…ですか。」


「その常備兵達を整然な侍に鍛えて欲しい。」


「儂一人では、荷が重いですが…。」


「この事は、後で晴政殿にも伝える。力を貸してくれそうな武将らを募っておこう。」


「そういうことでしたら…。」


「さてっ!城が見えてきたな。良直、俺は帰ったら、風呂に入ってすぐ寝るから。明日は、早くに起こしてくれ。」


「わかりました。」

すんません。また、ヒロインさん当分登場しないかも?

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