13回 予期せぬ来訪者と勧誘 ①
「「蒼次郎様!こ奴等でなく、拙者をお傍においてくだされ。決して損はさせませぬゆえ!」」
そう自信満々に俺に言い放つのは、島清興(島左近)と加藤嘉明とさらに何名か。後者に至っては、時代錯誤も甚だしいものだ。こいつが生まれたのは史実では、1563年。現在は、1550年。
13年も早いご登場となった。こいつらは二人とも槍の名手であるのだが、どうしてこんなことになったのかというと、遡ること、1週間前…。
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「蒼次郎様、晴宗様がお呼びでございます。」
あれから一週間、今まで話したこともない家臣団の子弟たちが媚び売りに毎日通うようになったので、毎朝の日課にした1時間弱のランニングについてこれた者以外は、帰ってもらうことにしたところ結局、原田宗時さんの息子さんの原田源三郎(こんな奴、史実にいんけど?零のやつ、歴史の改変し過ぎだろ。)だけが残った。
最近では、佐助について俺の傍を金魚の糞のように引っ付いてきている。俺は、いつもなら嫌々言っていれば、父親の指示でも無視できたようだが、こいつが来てからは、無理やりにでも連れていこうとするので大変迷惑である。…と考えているうちに俺は、大広間に到着していた。
「父上、蒼次郎です。」
「入りなさい。」
俺が入ると、中には父上と母上だけがいた。家臣団も呼ばずに俺に何の用があるというのだろう?俺が不思議そうに腰を下ろすと…
「どうして、子弟たちを傍に置かないんだ?」
「源三郎はいますよ。」
「いや、どうして試験なんかしたかと聞いている。」
「無能なものは傍に置きたくないんです。」
「それはどういうことだ?」
「父上は、常に葛西との戦のことを考えておいでなので気づいていらっしゃらないようですが、領内にとどまっている子弟たちや農民たちは、まともに鍛錬もしていないので、大変脆弱です。私はそんな輩を傍に置きたくはありません。」
俺は、素直に事実だけを述べたのだが、正直に言い過ぎて悩ませてしまったようだ。腕を組んで唸ってしまっている。そうこうしていると今度は母上が口火を切った。
「本当なら元服したのちに、やるべきなのだけれど、あなたは既に戦功をあげましたので、私たちとしては、家臣団を率いて欲しいのです。」
「具体的に何人ぐらいです?」
「そうですね、最低10名は欲しいわね。」
上泉信綱・佐助・塚原卜伝・鬼庭左月斎・原田源三郎の5名は一応決まっているが、残りの5名を決めなければならいと…。
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「…というわけで、家臣団を結成せざるをえなくなったので、協力してくれ。」
「お力添えは、勿論させていただきますが、具体的には何を?」
「源三郎は未知数だけど、信綱と卜伝は伊達家に来る前は放浪してたんだろう?腕利きの心当たり位あるんでない?鬼庭も他家との交渉役もやってんだからこっちに来てくれそうな人材知ってるんじゃない?佐助もどこにも属していない忍び衆とか知らない?」
「「まぁ、聞くぐらいなら書状を出してみますが、どの程度の報奨金を予定しています?」」
「一人につき、屋敷1棟と10石の農地だってさ。」
「それは、魅力的な提案ですが、それは晴宗様が?」
「無理にでも家臣団を取ってほしいんだな。」
「「「では、我らはこちらで動いておきます。」」」
「では、私もどこにも属していない忍び衆に心当たりがございますので、声をかけてみます。ただし、こちらは100名ほどいると考えられるので、100石と少し大きめな屋敷をお願いします。」
「私は…、家臣団の零細氏族に知り合いがおります。槍術や騎馬戦術に長けておりますが、無名な家柄のため、存分に力を奮えないでおるようです。その者なら、一応…。」
「次男か?」
「え?」
「そいつは、次男なのか?嫡男だと例え零細でも面倒だろ?」
「確か…、三男であったはずです。」
「では、一応声はかけておけ。」
「畏まりました。」
取り合えずこれで良いとしておこう。源三郎はともかく、他の4名は優秀だから複数人くらい呼んでくれるだろう。
そんなテキトーなことをしてた俺は、翌日、痛い目に合うことになった。
米沢城において、蒼次郎の側近を決めるため、剣術大会が行われることとなった。
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…なんでや!
当分先の話になりそうではありますが、主人公の名前が変わるかもしれない…です。




