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IFエンド 【静香妨害エンド】イベント「美羽と静香」

 翌日の放課後。


 美羽の部屋では、綾乃が出発の準備をしていた。


「飲み物と懐中電灯は用意しましたわ」


「十分。」


 美羽が鞄を閉じたところで、扉が三度ノックされた。


「美羽。入るわよ」


 返事を待たず、静香が入ってくる。


 綾乃の表情が固まった。


「どうして、ここに」


「ひよりから聞いたの」


 静香は二人の鞄を見た。


「本屋へ行くのは中止しなさい」


「嫌だと言ったら?」


「行かせないわ」


 静香の声は穏やかだった。


 けれど、扉の前から動く様子はない。


 綾乃が美羽を見る。


「どうしますの?」


 美羽はしばらく静香をにらんでいた。


 それから、鞄を机の上へ戻した。


「やめる。ここで戦うのは得策じゃない」


「ですが――」


「静香を相手にするのはまだ避けたいから」


 綾乃ちゃんも不満そうに鞄を下ろした。


 静香は二人が従ったことを確認して、ようやく扉の前を離れた。


「物分かりがよくて助かるわ」


「お前、どこまで過保護なんだよ」


 美羽が吐き捨てる。


 静香は少しも怒らなかった。


「凜が一人で孤独と戦ってきた時間を考えたら、私のしていることなんて、何の足しにもならないわ」


「だからって、何も知らないままにしておくの?」


「ひよりが知ろうとすることは止めない」


 静香の目が、美羽へ向けられる。


「でも、あなたたちが不用意に凜を傷つけるなら、話は別よ」


 部屋の空気が冷たくなった。


 美羽は何も答えなかった。


「いずれにせよ、今回のループはこれで終わり」


 静香は静かに告げた。


「本屋へ行きたければ、次のループで頑張りなさい」


「簡単に言うなよ」


「簡単ではないわ」


 静香は微笑んだ。


「でも、しょうがないじゃない。今回は私が終わらせると決めたのだから」


 美羽も綾乃も、もう反論しなかった。


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