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2人


『廻天』


第十五話 二つ


地下。


旧世遺物保管区。


空気。


冷たい。


カイ。


中央。


立つ。


手。


《廻天》。


黒い鞘。


中央。


一本。


白い糸。


みたいな。


線。


まだ。


抜いていない。


榊。


少し離れた場所。


端末。


持つ。


レン。


壁。


寄りかかる。


澪。


観測。


岳。


いつもの。


缶コーヒー。


飲んでいる。


「では。」


榊。


画面。


見る。


「適合確認後の。」


「再試験を行います。」


カイ。


「帰っていい?」


「まだです。」


「何時。」


「分かりません。」


「予約あるんだけど。」


レン。


「まだ言ってんのかよ。」


「大事だから。」


⸻


榊。


ため息。


「今回は。」


「戦闘試験ではありません。」


「能力経路への。」


「反応確認です。」


カイ。


「痛い?」


「基本的には。」


「基本。」


「……。」


「帰りたい。」


⸻


第一試験。


感知。


カイ。


目。


閉じる。


《感流》。


流れ。


分かる。


問題。


なし。


第二。


《観流》。


目。


開く。


流れ。


見える。


問題。


なし。


第三。


《触流》。


触れる。


干渉。


できる。


第四。


《流転》。


移す。


第五。


《止流》。


止める。


榊。


端末。


見る。


「五層。」


「すべて安定。」


レン。


「じゃあ終わり?」


カイ。


「帰ろ。」


榊。


「ここからです。」


「……。」


⸻


装置。


中央。


人工的。


能力経路。


表示。


一本。


流れている。


榊。


「これを。」


操作。


プツン。


切断。


カイ。


見る。


「切った。」


「はい。」


「直す?」


「できるなら。」


カイ。


「……。」


見る。


切れた。


流れ。


両端。


離れている。


今まで。


なら。


分からなかった。


でも。


今日は。


妙に。


見える。


カイ。


手。


伸ばす。


触れる。


流そうとする。


無理。


止めても。


意味。


ない。


シュウ。


内側。


『切れてるからな。』


(分かってる。)


『なら。』


(何。)


シュウ。


少し。


考える。


『糸ならどうする。』


カイ。


止まる。


「……。」


レン。


「何。」


カイ。


「糸。」


榊。


「糸?」


カイ。


切れた。


流れ。


見る。


編み物。


途中。


毛糸。


切れたら。


捨てる?


違う。


「結べばいい。」


⸻


指。


動く。


切れた。


二つ。


流れ。


近づける。


一本。


細い。


白い。


糸。


生まれる。


両端。


触れる。


結ぶ。


カチ。


音。


ない。


でも。


全員。


感じる。


切れていた。


流れ。


再び。


通る。


榊。


端末。


跳ねる。


「……。」


澪。


銀眼。


開く。


「第六層。」


レン。


「おい。」


岳。


缶。


止める。


榊。


カイを見る。


「今。」


「何をしました。」


カイ。


「結んだ。」


「どうやって。」


「普通に。」


「普通ではありません。」


⸻


端末。


表示。


新しい。


反応。


第六。


完全。


点灯。


榊。


小さく。


読む。


旧世。


記録。


照合。


「《結流》。」


カイ。


「けつりゅう?」


「切断された。」


「能力経路。」


「流れ。」


「接続を。」


「一時的に再構築する。」


レン。


右眉。


上がる。


「治療?」


榊。


「違います。」


即答。


「肉体そのものを。」


「治しているわけではない。」


「骨折。」


「神経損傷。」


「臓器損傷。」


「そういったものは。」


「治癒しません。」


「切れた流れを。」


「一時的に。」


「橋渡ししているだけです。」


カイ。


「糸結んだだけだけど。」


榊。


「それを。」


「能力と呼んでいます。」


⸻


カイ。


《廻天》。


見る。


白い。


中央線。


一瞬。


光る。


「……。」


シュウ。


『カイ。』


(何。)


『まだある。』


カイ。


「……。」


分かる。


六つ。


開いた。


でも。


まだ。


一つ。


奥。


ある。


⸻


榊。


次。


装置。


操作。


「続けます。」


レン。


「マジか。」


「反応が出た以上。」


「確認します。」


次。


人工経路。


今度。


切れていない。


ただ。


ぐちゃぐちゃ。


複数。


流れ。


絡み。


互い。


引っ張り。


詰まっている。


榊。


「これは。」


「複合異能の。」


「干渉状態を。」


「模擬しています。」


カイ。


見る。


「……。」


「めちゃくちゃ。」


シュウ。


『絡まってるな。』


(うん。)


カイ。


流そうとする。


さらに。


絡む。


「あ。」


榊。


「止めてください。」


「悪化しました。」


「ごめん。」


レン。


「何やってんだよ。」


⸻


カイ。


じっと。


見る。


絡まった。


糸。


編み物。


毛糸。


こういう時。


引っ張ると。


締まる。


力。


入れれば。


入れるほど。


悪化。


する。


シュウ。


『引くな。』


(分かってる。)


『緩めろ。』


カイ。


手。


止める。


「……。」


少し。


戻す。


一本。


浮く。


そこ。


指。


入れる。


緩める。


別。


一本。


抜く。


絡まり。


一つ。


消える。


また。


緩める。


抜く。


戻す。


ほどく。


⸻


澪。


目。


見開く。


「第七層。」


榊。


「……!」


岳。


初めて。


少し。


姿勢。


起こす。


カイ。


最後。


結び目。


触れる。


「ここ。」


指。


動く。


《解流》。


⸻


スッ。


全部。


ほどける。


流れ。


元。


戻る。


装置。


正常。


端末。


七つ。


全部。


点灯。


沈黙。


⸻


レン。


「……。」


澪。


「七層。」


榊。


画面。


見る。


「すべて。」


「開きました。」


カイ。


「帰れる?」


「第一声それですか。」


⸻


榊。


旧世資料。


開く。


そこ。


一文。


以前。


黒晶。


残されていた。


言葉。


『廻せ。七つが、一つになるまで。』


榊。


「これで。」


「七つ。」


揃った。


「なら。」


「一つになる。」


「条件が――」


シュウ。


『違う。』


カイ。


止まる。


(何が。)


『これで終わりじゃない。』


(七つあるよ。)


『だからだ。』


シュウ。


珍しく。


迷う。


古い。


記憶。


何か。


引っかかる。


『七つが。』


『一つになるまで。』


『七つ揃えろとは。』


『書いてない。』


⸻


カイ。


七つ。


感じる。


感。


観。


触。


流。


止。


結。


解。


全部。


ある。


でも。


バラバラ。


七個。


道具。


持っている。


だけ。


中心。


空いている。


何か。


ない。


⸻


カイ。


《廻天》。


見る。


黒。


中央。


白。


一本。


刀。


まだ。


抜いていない。


なのに。


白い。


線。


七つ。


全部。


そこへ。


向かっている。


ように。


見える。


カイ。


「……。」


榊。


「どうしました。」


「なんか。」


「足りない。」


「何が。」


カイ。


首。


傾ける。


「分からない。」


⸻


岳。


後ろ。


缶コーヒー。


飲む。


「なら。」


カイ。


見る。


岳。


「まだ。」


「完成じゃないってことだろ。」


レン。


「七つ開いて?」


「そう。」


澪。


「さらに。」


「先がある。」


岳。


「たぶんな。」


カイ。


「いらない。」


全員。


見る。


「何で!?」


「今でも多い。」


レン。


「そこ!?」


⸻


カイ。


手。


見る。


七つ。


全部。


使える。


でも。


本人。


まだ。


知らない。


これから。


その七つのうち。


何を。


使い。


何を。


使わなくなり。


何が。


育ち。


何が。


育たないのか。


そして。


七つが。


一つになる。


その意味を。


誰も。


知らない。


《廻天》。


鞘の中。


小さく。


チン。


鳴る。


カイ。


「帰っていいって。」


榊。


「言ってません。」


「廻天が。」


「刀は喋りません。」


「今言った。」


レン。


「絶対言ってねぇ。」


澪。


「同意します。」


カイ。


《廻天》。


見る。


「帰る?」


チン。


カイ。


「ほら。」


榊。


頭。


抱える。


「安全講習を始めます。」


カイ。


「……。」


「長い?」


「必要です。」


「じゃあ帰る。」


「帰らないでください!!」


――第十五話・了『廻天』


第十六話 七つの使い方


午前五時十二分。


本部。


会議室。


カイ。


レン。


澪。


榊。


そして。


机の横。


《廻天》。


カイ。


時計。


見る。


「……。」


榊。


資料。


置く。


「では。」


「カイさんの能力について。」


「一度、整理しましょう。」


カイ。


「帰る前に?」


「帰る前に。」


「長い?」


「あなた次第です。」


カイ。


姿勢。


正す。


「どうぞ。」


レン。


「帰りたい時だけ協力的だな。」


⸻


モニター。


点灯。


中央。


一文字。


【流】


カイ。


「流?」


榊。


「はい。」


「まず。」


「あなたは七つの異能を持っているわけではありません。」


レン。


「違うのか?」


澪。


画面を見る。


榊。


「現時点での結論です。」


画面。


七本。


線。


広がる。


「根本は一つ。」


「流れに干渉する。」


「そして。」


「その一つの能力が。」


「七種類の使い方へ分かれている。」


カイ。


「エステみたい。」


榊。


「……。」


レン。


「もう慣れろ。」


⸻


一つ目


画面。


【感流――感じる】


榊。


「対象の流れを。」


「感覚として捉える。」


カイ。


「最初からあったやつ。」


「そうです。」


榊。


レン。


指す。


「触れてください。」


レン。


「俺?」


「お願いします。」


レン。


腕。


出す。


カイ。


触れる。


「……。」


レン。


「何だよ。」


「昨日寝てない?」


「寝てねぇよ。」


「やっぱり。」


「何で分かる。」


「流れ悪い。」


レン。


「健康診断じゃねぇんだぞ。」


榊。


「これが《感流》。」


⸻


画面。


用途。


【施術】


身体の張り。


左右差。


負担。


滞り。


流れの異常。


それらを。


「触覚として把握する。」


カイ。


「一番使う。」


榊。


「でしょうね。」


次。


【戦闘】


攻撃直前。


脚。


腰。


肩。


腕。


力が。


移動する。


それを。


察知。


レン。


「要するに。」


「攻撃の予兆が分かる。」


カイ。


「避けられる?」


レン。


「お前が速ければな。」


カイ。


「無理じゃん。」


「鍛えろ!」


⸻


二つ目


【観流――見る】


榊。


「感覚だった流れを。」


「視覚化する。」


カイ。


レンを見る。


《観流》。


開く。


「……。」


レン。


「何だ。」


「右肩。」


「またか。」


「あと腰。」


「うるせぇ。」


榊。


「施術では。」


「原因部位。」


「負担の連鎖。」


「流れの方向。」


「それらを。」


「見ることができる。」


カイ。


「これ便利。」


榊。


「戦闘では。」


「異能がどこへ集中しているか。」


「どの部位から技を発動するか。」


「予測可能。」


レン。


「だから。」


「俺が《穿牙》撃つ前も。」


カイ。


「分かる。」


「止められる?」


「たぶん。」


レン。


「……。」


カイ。


「やってみる?」


「やらん。」


⸻


三つ目


【触流――触れる】


榊。


「ここから。」


「あなたの異常性が強くなります。」


カイ。


「言い方。」


「事実です。」


榊。


「通常。」


「異能者は他人の流れを認識しても。」


「直接触れることはできません。」


カイ。


手。


見る。


「俺は?」


「できる。」


流れ。


そのものを。


掴む。


押す。


引く。


触る。


カイ。


「エステだと。」


榊。


「少ない圧力で。」


「通常届かない深部の流れへ干渉できます。」


カイ。


嬉しそう。


「これ予約増えた原因か。」


レン。


「たぶんな。」


戦闘。


相手に。


直接。


触れれば。


異能経路。


そのものへ。


干渉可能。


ただし。


榊。


「最大の弱点。」


「接触が必要。」


レン。


「戦ってる相手が。」


「大人しく触らせてくれるわけないからな。」


カイ。


「お客さんなら触らせてくれる。」


「だから戦闘の話だ!!」


⸻


四つ目


【流転――流す】


榊。


「触れた流れを。」


「別方向へ動かす。」


カイ。


「あ。」


レン。


嫌な顔。


「俺にやったやつ。」


カイ。


「強くなったよね。」


「加減しろ。」


⸻


施術。


滞った流れを。


本来の方向へ。


戻す。


結果。


身体。


軽くなる。


戦闘。


敵。


拳へ。


100。


集めている。


そこへ。


カイ。


触れる。


100。


肩。


腰。


脚。


散らす。


結果。


拳。


弱くなる。


逆に。


レン。


力。


全身へ散っている。


カイ。


流す。


刀へ。


集中。


《穿牙》強化。


カイ。


「俺バフできるじゃん。」


レン。


「ただし。」


榊。


続ける。


「カイさん自身が力を作っているわけではありません。」


100。


あるものを。


100。


以内で。


移動させる。


「増幅ではなく最適化。」


カイ。


「じゃあ。」


「弱い人にやっても?」


レン。


「弱いまま。」


カイ。


「悲しい。」


⸻


五つ目


画面。


【止流――止める】


レン。


「これ嫌い。」


カイ。


「なんで。」


「俺にやっただろ。」


「あ。」


レン。


「ふにゃってなった。」


澪。


少し。


笑う。


レン。


「笑うな。」


⸻


榊。


「流れを。」


「一時停止する。」


施術。


無意識に。


力んでいる筋肉。


過緊張。


それを。


一度。


緩める。


カイ。


「これもめちゃくちゃ使える。」


榊。


「ただし医学的治療ではありません。」


「病気や怪我を治す能力でもない。」


「そこは。」


「絶対に勘違いしないでください。」


カイ。


「はい。」


戦闘。


右腕。


触れる。


《止流》。


異能供給。


停止。


腕。


力。


抜ける。


ただし。


相手が強いほど。


止められる時間。


短い。


レン。


「俺なら?」


榊。


「数秒。」


「岳さん。」


榊。


「一瞬止まれば奇跡です。」


カイ。


「岳さんやっぱ強いんだ。」


レン。


「だから言ったろ。」


⸻


六つ目


画面。


【結流――繋ぐ】


カイ。


少し。


笑う。


「編み物。」


榊。


「その説明はやめましょう。」


シュウ。


『何故だ。』


カイ。


「シュウ怒ってる。」


榊。


「無視してください。」


⸻


切れた。


乱れた。


流れ。


二つ。


カイには。


糸。


として見える。


それを。


結ぶ。


施術。


身体の連動。


脚。


骨盤。


体幹。


肩。


バラバラ。


それを。


一連。


繋げる。


カイ。


「これ。」


「かなりすごい。」


榊。


「施術においては。」


「おそらく。」


「あなたが最も伸ばすべき能力の一つです。」


カイ。


目。


輝く。


レン。


「戦闘も聞け。」


戦闘。


仲間。


異能経路。


損傷。


一時的に。


繋ぐ。


能力。


復帰。


ただし。


榊。


「治療ではない。」


切れたものを。


一時的に。


橋渡ししているだけ。


無理に戦えば。


さらに。


悪化する可能性。


あり。


カイ。


「じゃあレンがボロボロになったら。」


「まず助けろ。」


「繋いで戦わせる。」


「休ませろ!!」


⸻


七つ目


画面。


一瞬。


暗くなる。


そして。


【解流――ほどく】


榊。


「現在。」


「最も注意が必要な能力です。」


カイ。


「エステだと?」


榊。


「非常に有用です。」


複数。


絡み合った。


負担。


首。


肩。


背中。


腰。


脚。


どこが原因か。


分からない。


慢性的な。


状態。


それを。


一本。


一本。


ほどく。


カイ。


「最高じゃん。」


「施術では。」


「はい。」


榊。


画面。


切り替える。


【戦闘】


レン。


表情。


変わる。


榊。


「異能というものは。」


「単純な一つの力だけではありません。」


身体強化。


防御。


属性。


武器。


複数の流れを。


組み合わせて。


技になる。


カイ。


「それを。」


榊。


「ほどけます。」


レン。


「……。」


カイ。


「例えば。」


レン。


刀。


指す。


「俺の《穿牙》。」


「複数の流れを一つの斬撃に束ねてる。」


カイ。


「じゃあ。」


「ほどいたら?」


レン。


「技が。」


「崩れる。」


カイ。


「強くない?」


榊。


「強いです。」


カイ。


「最強?」


「違います。」


即答。


⸻


カイ。


「なんで。」


榊。


指。


一本。


「まず触れる必要がある。」


二本。


「相手の流れを理解する必要がある。」


三本。


「複雑な能力ほど時間がかかる。」


四本。


「相手がカイさんより遥かに強ければ抵抗される。」


五本。


「そして。」


画面。


【能力そのものは消せない】


「ほどけるのは。」


「技。」


「接続。」


「構造。」


「能力そのものを奪うことはできません。」


カイ。


「なるほど。」


レン。


「だから。」


「お前一人だと普通に殴られる。」


カイ。


「俺弱いね。」


「能力は強ぇんだよ!!」


⸻


榊。


七つ。


並べる。


感じる。


見る。


触れる。


流す。


止める。


繋ぐ。


ほどく。


カイ。


見る。


シュウ。


内側。


『綺麗だな。』


(何が。)


『順番だ。』


カイ。


気づく。


感じなければ。


見えない。


見えなければ。


触れない。


触れなければ。


流せない。


流れを理解しなければ。


止められない。


理解したから。


繋げられる。


そして。


構造が分かるから。


ほどける。


カイ。


「……。」


「全部エステで覚えたんだ。」


榊。


「厳密には。」


「異能としては違います。」


「ですが。」


少し。


笑う。


「使い方を覚えた場所は。」


「そうでしょうね。」


⸻


レン。


腕。


組む。


「じゃあ戦闘だと。」


「こいつ何なんだ。」


榊。


考える。


「単独戦闘。」


「あまり強くありません。」


カイ。


「言い切った。」


澪。


「妥当です。」


「澪まで。」


榊。


「身体能力。」


「戦闘経験。」


「剣術。」


「すべて不足。」


レン。


「だよな。」


カイ。


「帰っていい?」


「しかし。」


榊。


続ける。


「集団戦。」


画面。


レン。


澪。


カイ。


三人。


表示。


「極めて危険です。」


レン。


「……。」


カイ。


「俺が?」


「はい。」


敵を。


弱体化。


味方を。


最適化。


技を。


崩す。


経路を。


繋ぐ。


相手の攻撃。


読む。


つまり。


カイ自身が。


敵を倒す必要。


ない。


強い仲間がいるほど。


カイの価値は上がる。


レン。


「……。」


そして。


嫌そうな顔。


「俺と相性いいじゃねぇか。」


カイ。


「嫌?」


「お前指示聞かねぇから嫌。」


澪。


「私とも相性は良いです。」


カイ。


「じゃあ三人で。」


レン。


「前回みたいになるぞ。」


三人。


思い出す。


右。


左。


待て。


行け。


三秒。


分かんない。


レン。


「……やっぱ無し。」


⸻


そして。


榊。


最後。


《廻天》。


見る。


「ここから。」


「最も重要です。」


カイ。


刀。


見る。


「廻天。」


「はい。」


七つ。


画面。


中央へ。


集まる。


感。


観。


触。


流。


止。


結。


解。


その中心。


【廻天】


榊。


「この刀は。」


「七つを強化する武器ではない。」


カイ。


「じゃあ何。」


「おそらく。」


一拍。


「七つを一つとして扱うための道具です。」


静か。


シュウ。


『……。』


榊。


「七つが一つになるまで。」


「その意味は。」


「まだ分かりません。」


カイ。


刀。


柄。


触れる。


キィン。


小さく。


鳴る。


カイ。


「じゃあ。」


「今は?」


榊。


「七つを覚えた初心者です。」


カイ。


「初心者。」


レン。


笑う。


カイ。


「でもエステは?」


榊。


少し。


考える。


「……かなり凄いです。」


カイ。


満足。


「ならいいや。」


レン。


「よくねぇよ!!」


⸻


榊。


資料。


閉じる。


「以上。」


カイ。


時計。


見る。


午前六時。


「終わった。」


立つ。


榊。


「能力説明は。」


カイ。


止まる。


「……。」


レン。


顔。


逸らす。


澪。


目。


逸らす。


カイ。


「“は”?」


榊。


次。


資料。


取り出す。


【《廻天》取扱説明・安全講習】


カイ。


「……。」


《廻天》。


持つ。


「帰ろ。」


キィン。


カイ。


「廻天も帰りたいって。」


レン。


「絶対言ってねぇ!!」


――第十六話・了

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