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第45章

 一週間が経った。和木坂は相変わらずクラス中から絶賛されていて、話しかけられては顔を真っ赤にしたり冷や汗をだらだら流している。ただ、笑顔は前より少し自然になった気がする。


 俺に話しかけてくる奴も増えた。ライブが終わってから、ラブレターが五倍は来るようになった。


 自分では分かってないが、俺も変わったらしい。表情が優しくなったなんて言われる。俺は舐められさえしないなら別に何でもいい。




 放課後。


「おい和木坂、軽音、顔出しに行くぞ」

「あ、はい」和木坂の声が明るい。


 お化け屋敷の旧音楽室。もう山田も菅山も、竹田叶もいた。生徒会の男女二人もいる。こいつらに票の集計を任せていたんだった。


「滝本、真宇、遅いー。ずっと待ってたんだから」

「まあ、実質五分くらいだけど。叶ちゃん、さっきから待ち切れないみたいでさ」

「えーそれでは、軽音楽部員の方々がお揃いになりましたようですので、ボーカリスト人気投票の結果を発表いたします」


「だだだだだだだだだだだだ、だだだだだだ」

「おい、そんな間は要らん。早く言え」

「え、そうですか?では、だだん」


「有効投票数、五百八十二票。滝本竜君……百二票」


 意外だった。ほぼ全員が和木坂に入れたと思っていた。


「そして、竹田叶さん、和木坂真宇さん……なんと、二百四十票ずつの、同、数、ですっ」

「きゃーっ、それじゃあたし負けてないじゃん、これで再試合だね」

「……えっ?」

「え、な、なんでだよ?」

「それおかしくね?まじで?」

「……おい竹田」

「な、何か?」

「おまえ、何やった」

「え、何って?」

「言え」

「……べ、別に」

「言え」

「ちょ、ちょっと先に宣言してただけだもん」

「何を」

「……あたしがボーカルに決まったら、みんなにパンツ見せてあげるって言っただけだもんっ」

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