表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/47

第38章

 俺は再び和木坂のそばに寄った。


「和木坂、聴いてたか?」


 和木坂は涙を流していた。挙動が明らかにおかしく、髪が乱れていた。視線が定まってない。


「どうしよう、竹田さん、すごく上手だった……どうしよう。どうしよう」

「いい。おまえはもう歌わなくていい」

「でも、それじゃ竹田さんは滝本くんと」

「俺が勝てば問題ない」

「あ、あの」

「言わせてくれ。俺の答えを。おまえが歌えなくなっても、俺はおまえを守る。俺はおまえを肯定する。だから、もう俺から離れるな」

「……ほんとに?私、だめでもいいの?」

「そうだ。ずっと答えてやれなくて、悪かった」

「私みたいな屑でも?」

「屑だなんて俺は思わない」

「あ、あ、ありがと」


「じゃあ次の曲、ここで聴いててくれ。おまえの為にこの歌を選んだんだからな」


 俺は和木坂に背を向け、緊張が切れたのか舞台袖で座り込み泣いている竹田叶に一声かけてから、舞台に出て行った。歓声を受けながら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ