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異能で無能な俺!?  作者: グラハム・A
入学編 〈上〉
11/32

【欲しかったモノ】

 振りかざされた炎の剣。

 史弥は最後まで諦めたくない気持ちから、自分へ向かってくるすべてを焼き払ってしまうような劫火こうかから目を逸らせなかった。

 次の瞬間には身は焦がされている筈だった。

 ゆえに目の前の()()が理解できなかった。

 まるで史弥に触れられないかのように炎が遮断された。


「なんで……?」


 史弥の口から疑問が吐き出されていた。

 迎え側に立つ涼はその原因に気付いている様子だった。


「おいおい、どうゆうつもりだよ春山さん。摸擬戦中に乱入とは?」


 首だけを動かし振り返る史弥の後ろには、ここにいるはずのない可憐が立っていた。

 普段は整った綺麗な髪を乱して、息を切らせている。

 涼の質問に対して息を整えると力強くもしっかりとした答えを返す。


「あなたの取り巻き達から聞きました。何が摸擬戦ですか? これはただの果し合いです。下手をすれば死傷者を出しかねないです。即刻中止してください」


 普段は優しい口調なだけにはっきりとその声色から怒気が伝わってくる。

 だが涼にはその意思が伝わらないようだ。

 悪びれもせず、「チッ……、あいつら余分な事喋りやがって」と史弥にしか聞き取れない小さな声で呟いた。

 元より悪気などないのだろうが。


「嫌だね。今、こいつをブチのめさないと俺の腹の虫が収まらない」


「やめる気はないと?」


 可憐の目付きがキツくなる。これは恐らく最後通告なのだろう。

 そんなことに怖気る程の相手ではない。涼はその瞳をギラつかせて言った。

「いい機会だ。まずは俺の力を知ってもらおうか。その方が、話が早っ……!?」


 言いかけてものすごい勢いで涼は後ろへ吹き飛ばされる。

 まるで壁が勢いよく迫り、押し出されたように。


「史弥君! 大丈夫!?」


 涼に目もくれずクラスメイトである可憐は史弥へ駆け込んでくる。

 その両手を史弥の肩に預け、介抱しようとする。


「今何を……?」


 こんな時に目の前の事象に答えを求めようと疑問をぶつけてしまう史弥。


「私が固定した空間インビジブル・ブロックをそのまま移動させて相手に押し付けたの。でも今はそんな事より早く外へ」


「ありがとう可憐」と礼を述べて史弥は可憐に肩を借りる。

 立ち上がり出口へ向かって覚束ない足取りで歩き出す。

 ────本来、男子としては逆の立場をしなければならないのになんて情けなのだろう……、と史弥はこの状況に不甲斐なさを痛感していた。


「摸擬戦で情けなない姿見せちゃってごめん……。

 おまけに女の子に手を貸してもらうなんて……」


 だが可憐はそんな考え方を持ち合わせていないようだ。


「何言ってるんですか史弥君? もとよりこんなのは摸擬戦ですらないんです。

 情けないなんて思いませんし、こんな姿、私は笑いません。

 それに私言いましたよね? 無茶しないでくださいって」


 前半は慰めてくれているが後半は起こり口調になる可憐。

 可憐の圧がものすごく、史弥は母親を思い出してしまいそうになる。

 咄嗟に史弥の口から出た言葉が、どもりながらの「ご、ごめん」だった。


 それを聞いた可憐は怒り口調を解いて最後に、

「それと……困ったときは助け合いですよ?」


 ハニカミながら笑顔で言い切る可憐。

 まるで誰かさんに影響を受けたような口振りだった。

 それを聞いた史弥は一気に自分の気が緩むのを感じた。

 ────たぶん入学式の可憐もこんな気持ちになったのだろうか。

 気が緩み、少し周囲を見渡す余裕が出来た史弥は歩きながら出口へ視線が向く。


「はは……、助け合いにしては少々やり過ぎたような気もするけど……」


 その先────史弥の乾いた笑い声が出た矛先にはありえない方向に湾曲した扉があった。


「その……、非常事態でしたし! 仕方なかったんです!」


 答えを労した可憐は非常に都合の良い口実を口にしていた。

 先ほどまでの凛々しい女性は何処へやらで未成熟のような少女へと退行している。


「何勝手に終わった気になってるんだよ!」


 二人の空間を突き破るように放たれた叫び声が届く。

 可憐、史弥の後方で先ほどの攻撃から復帰した涼が睨んでいる。


「お前も史弥も俺をコケにしやがって……。もうこの際だ。まとめて潰してやるよ!」


 そう言った涼は鬼火────もとい涼が呼称するバーニング・バックドラフトを展開し、こちらへ放ってきた。

 その数は史弥の試合中の比ではない。十個はあるだろう。


「可憐、やばい!」


「大丈夫です史弥君。私たちに触れることも出来ないから」


 焦る史弥だが可憐は対照的に冷静だった。

 肩を貸しながら、可憐はもうすべてが済んだような顔をしている。

 それは結果としてこの二人の周りで起きた。


 全てのバーニング・バックドラフトは何もない空間に壁があるかのように接触したかと思うと爆発した。

 消え去ったバーニング・バックドラフトの何もない空間に爆風で巻き上げた砂煙が、おぼろげに何かを避けるようにする。

 それが逆に形作り、史弥に何が起きたかを理解させる。


「もうすでにインビジブル・ブロックが私達を守ってくれているもの」


 彼らを囲うように立方体に構成されたインビジブル・ブロックが展開されていた。


 ◇◇◇


 涼は初めて見る春山 可憐という少女のESP Abilityに翻弄されていた。

 それは彼が見たことの││見ることのできない能力だった。

 何もない空間ですべてのバーニング・バックドラフトが撃ち落されたのは同時に初めての出来事でもある。


「……一体どんな手品を使っているんだ」


 そんなことを言ってしまえば自分に言葉がブーメランしてしまう事に彼は気付かない。

 それよりも彼の意識は得体のしれない能力の理解が先であった。

 先ほどから波状攻撃でバーニング・バックドラフトを絶え間なく打ち込んでいるが見えない障壁がすべてを阻む。

 何も起きていないかのように彼らは歩みを止めない。

 まるでそこに涼が存在しないかのように。


「俺を無視するんじゃねぇよぉ!」


 史弥がその左腕を代償に防いだバーニング・フレシェット(物体に接触する手前で炎が拡散し、周囲一帯が燃える技)も追加で織り交ぜていく。

 しかし、状況は一向に変わらない。

「この力が絶対なんだ! 俺の力が絶対なんだ! だから俺が絶対なんだ!」


 涼の叫びは酔狂や強迫観念に似たものだった。

 完全に凝り固まった偏見の塊と言っても差し支えのないもの。

 驕りだった。

 だが同時にもう一つの感情も表層的に浮かび上がってきていた。

 それは恐れだ。

 今までは対抗可能な能力しか知らなった涼は自然と恐れを忘れていた。

 むしろ戦闘向きなイグニッション(発火)は優勢になる軍配が大多数だった。

 中にはイグニッションを脅かす能力も存在したが何らかの手段は残されていた

 それが“対抗”の意味だ。

 しかし対峙する能力は未知の能力。

 突破の糸口すら見出せないのだ。


「はぁはぁ……まじで、なんなんだよあの女……」


 気付けば涼は呼吸が乱れていた。攻撃の手も止めていた。


「クソがっ……!」


 再度の波状攻撃に身を投じようと構えた時、金髪の美少女────金髪へと髪色が変わった可憐が今度はこちらへ歩いてきていた。


「やっとその気になってくれたのか。嬉しいよ」


 だが不敵な笑みは突如の感覚で表情を歪め崩れ去っていく。

 倦怠感。妙なだるさだった。身体が急に重くなる感覚。

 多少なりともESP Ability使用による疲労感は感じていた。しかし今感じているのは疲れではない。

 その証拠に金髪の可憐が近づくたびに増していくのだ。


「何を……した……!?」


 網膜投影に映し出されるESPDチョーカーステータスが突然警告を伝える。

 マイナス三十パーセントを表示し、完全消失のダイアリーログが映る。

 本来ESPDチョーカーの許容上限は百三十パーセントである。

 安全マージンを確保し、上限を百へ、下限値をマイナス三十と設定することで許容量を超えた攻撃に対してフィールドの急速な消失を押さえている。

 これにより百を超えた攻撃が接触してもフィールドは消失しない。

 しかしこの摸擬戦で正常動作するESPDチョーカーを装着しているのは涼だけであり、史弥はESP Abilityが使用できない油断から数値に目をやることは一度もなかった。

 ましてや目に見える範囲で異変は起きていないこの状況で気に病むところではなかった。

 しかし現に警告を表示し、身体に異変を涼は感じたのだ。

 得体のしれない恐怖が涼の胸に去来していた。


 ◇◇◇


「諦めないですね」


 ポツリと呟いた可憐は目を落とす。

 こちらへの攻撃が無意味であることを理解して諦めてくれる事を期待した。

 だがむしろ闘争心でも付いたかのようにがむしゃらに攻撃される結果となる。

 このままではフィールド外へ危険で出れない。この場合は主に周囲の事を指す。

 ちらっと史弥の横顔を見る可憐。

 体のどこかが痛むのか時折、苦痛に顔を歪めている。

 少しでも早く救護処置に入った方が良い事が伺える。

 その為には涼を黙らせる必要があった。


「史弥君。ちょっと待っててね?

 あと今から私に近付いたらダメだからね?」


「え? 可憐?」


 可憐は史弥をその場にゆっくり下すと、涼へ振り返る。

 そのまま史弥から離れていく。

 気付けば涼の攻撃は中断されていた。

 今が()()()()のチャンスでもあった。


(いける憐可?)


 端的に脳内のもう一人の住居人へ問いかける。


(もちろんだ可憐。一発かましてやるぜ!)


(いちよう言っておくけど、あまり私の身体で下品な事言わないでよ? 史弥君も見てるんだから)


(ほいほーい)


 本当に分かったのか、曖昧な返事を聞いた可憐は、そのままもう一人の自分へバトンをタッチして精神の闇へ意識を預けることとなった。


「ちょっと待ってろよ。すぐ終わらせるから」


 彼女の口調が男勝りになる。

 瞳の色が左右非対称────赤と青のオッドアイへ、髪色は金色こんじきに変化した美少女こと憐可はその姿を見せる。

 変化した後ろ姿を目撃した史弥はその背中に頼もしさを感じる。


「全く、本当に……」


 感嘆の声が史弥の口から洩れる。

 憐可の言葉から伝わる自信と立ち振る舞いが安心感となって史弥を包む。

 彼女の変化に気付いた涼は何か言葉をかけたが憐可はどうでもよかった。

 憐可はESP Abilityを発動させていた。

 異常に気付いた相手は必死の形相でこちらを睨む。


「これが私の能力、キネティックアテンション(運動減衰)だ」


 そう力強く言葉を紡いで歩みを進める。


 ◇◇◇


 三人の距離は憐可を中点として史弥からは二十m以上離れ、涼へは二十m以下まで接近していた。

 このキネティックアテンション(運動減衰)は可憐を中心とする半径二十m内に対して効力を持つ。そのため史弥に注意を促したのはこれが原因だった。

 地点設定や範囲選択できない無差別範囲能力なのだ。


「何を……した……!?」


 動揺と驚愕が入り混じった表情を憐可へ向けて涼は言い放っていた。


「効いているようで何よりだよ。時期にあんたは立てなくなる」


「一体何をしたんだ!?」


 憐可が近づくにつれて、全身の脱力感が強まり焦る涼。

 必死の形相で問いかけられた憐可は溜息交じりに答える。


「はぁ、あんたの筋繊維の運動減衰が起こって強い倦怠感になってる。だから力なくそのまま脱力するのよ」


「なんだそれ……? そんな能力聞いたことないぞ」


「別にあんたに理解されようとも理解されたいとも思わない。ただあたしのダチ(友達)を痛めつけてくれた落とし前をキッチリつけてもらうだけだよ」


「く……、くるな!」


「あんた、私とお近づきになりたかったそうじゃない。今がチャンスだよ()()?」


 憐可は嫌味たっぷりな比喩と呼び方を交えて進む。

 身の危険を感じた涼は持てる能力の全てで、バーニング・バックドラフトを展開し、憐可へ撃ち放つ。

 しかし、その攻撃全ては憐可へ近づくにつれて弱まり、彼女の目前で跡形もなく消滅した。


「畜生! どうなってるんだ!?」


 その場にこうべを垂れるように両膝をついて虚勢を上げる。

 もう涼は足に力が入らなかった。その両腕も同様だった。


「あんたのその小さい頭に教えてあげる」


 一拍置いて憐可は続けた。


「あたしのキネティックアテンション(運動減衰)は原子・分子運動を減衰させ、停止させる。あなたの炎がどのような原理で発火してるかは知らないけど、あたしの前では化学反応(燃焼反応)すら起きないし起こせないの。それはあたしに近付けば近づくほど効力を強め消滅する事に繋がるわ。お分かりいただけたかしら?」


「そんなバ……」


 気付けば涼の目の前まで来ていた憐可。

 突然、涼は胸を押さえ苦しみだす。


「この距離だと心筋繊維まで減衰し始める。心停止ギリギリの感想はどんな気持ち?」


 そんな憐可の質問にも涼は言葉にならない喘ぎ声でしか返事が出来ない。

 返事と呼ぶには程遠く、生命の危機に瀕した嗚咽にも似ている。


「この程度で許されたことを感謝しな。次に史弥にちょっかい出したらぶち殺す。

 さぁ! 返事は!?」


 その言葉と共に涼の身体が解き放たれる。停止という名の拘束から。

 涼の息も絶え絶えな喘鳴が響く。

 血流すら止まっていたかのように顔は青ざめ、手先は震えていた。

 そんな無様な姿を晒す涼に怒りをぶつけた。


「は……い……」


 嗚咽交じりにか細く発した涼の言葉を聞いて、憐可は反転すると史弥のところへ戻っていった。


 ◇◇◇


 戻ってきた可憐────憐可に再度、肩を貸されて歩き始める史弥。

 女の子に向ける感情としては非常に不適切かもしれないがこの憐可は生粋の姉御肌である事を彼は改めて感じていた。

 言葉だけではなく、舎弟がいると実際に言われれば素直に頷いてしまうことだろう。

 可憐の時とは違い目尻が吊り上がり、凛々しくなった彼女の腕は何ら変化を見せていないはずなのにどこか頼もしさを感じさせる。


「史弥? 大丈夫か?」


「これが大丈夫に見えるか?」


 可憐の時とは違い何処か男友達と話すような粗暴な口ぶりで苦笑いを作り、答える史弥。


「大丈夫ではないな。まぁなんだ、あいつには強く言っておいてやったから心配すんな! それにまたされたらあたしに言いな! そん時は半殺しにしてやるから」


 もうこんな事は二度とごめんだ、と内心思うのと並行して本当に半殺しにするんだろうな、という想像ができてしまう。

 彼女は有言実行の言葉を信条にしている節がある。

 白黒付かない事、はっきりしない事は嫌いで優柔不断は敵なのだろう。

 だから憐可は非常にハキハキした喋り方をする。

 内容は暴力的だが。


「ハハッ……その時は頼む……」


 そんなことが二度と起こらない事を祈るのと憐可を怒らせるのだけは絶対避けるという目標を新たな学校生活の座右の目とするのだった。

「怪我が治ったら何か奢るよ。何が食べたい?」


 唐突に史弥の口から何の脈絡もなく質問が飛ぶ。

 高校生に出来る精一杯のお礼への思考がこの言葉を彼から吐き出させた。

 突然言われた質問にちょっと驚いたかと思うとすぐに考えを逡巡させる憐可。

 顔をそっぽに向けながらポツリと呟く。


「……クレープ……」


 余りに小さく呟くものだから史弥は聞き直してしまう。


「え? なんて?」


「だ、だからクレープってんだろう!?」


 余りにも可愛らしい食べ物が憐可の口から飛び出すものだから史弥は呆けてしまう。

 彼女も恥ずかしいのか投げやりな口調だ。


「…あぁ、ごめん! あんまりにも可愛らしい食べ物が出てきたから驚いた」


「あたしの事なんだと思ってんの?」


 吊り目を半目にして問いただされて、史弥は答えに詰まるも絞り出す。


「肉とか抽象的でたんぱく質なものを……」


 と史弥は言いかけて、「あぁん!?」なんて彼女に言われた暁には彼は押し黙るしかなかった。

 最後にボソッと小声で「あたしだって女の子らしい食べ物だって食べるよ……」、と呟いた声に史弥は女の子らしい一面を覗かせた憐可を虐めたくなったのだが、気の迷いだろうと理性で押さえつけた。

 後が怖いからだ。

 やっと一般高校生らしい会話が出来た二人は、出口まで後もう少しという所まで来ていた。

「後もう少しで終わる…」


「よく持ちこたえたよ史弥……。可憐もあたしの中で安心してるよ」


「なら後でちゃんとお礼を……」


 短くも長かったECTから解放されようとした矢先、背中に熱が近づくのを史弥は感じた。

 嫌な予感が史弥を襲う。

 首だけを後ろへ向けるとそれは露出している頬や眼球にも伝わった。

 バーニング・バックドラフトがこちらへ高速で飛んできていた。

 その奥には地面に伏せながら憎しみの視線を送る涼が史弥の視覚に入る。


「危ない!」


 咄嗟に肩を振りほどいた史弥は、憐可を庇う形で盾になる。

 憐可も彼の行動の意味を理解したときには手遅れだった。

 インビジブルブロックを展開するには可憐に人格を代らなければならず間に合わない。

 キネティックアテンションを発動しようにも史弥が近すぎたのだ。

 だからその後ろ姿を憐可は見守るしかできなかった。

 憐可は全身に鳥肌が立つ。

 ────せめてこの女の子だけでも。

 強く守りたいと史弥は願い、目の前に迫る炎と涼を同時に視界に捉えていた。

 史弥の脳内で何かが弾けた││正確にはダムが決壊したような溢れと、その流れ出たものが眼球を通して放出されるような不思議で初めての感覚だった。

 脳がジリジリ焼けるような疼痛も伝わる。

 次の瞬間、バーニング・バックドラフトは消失した。

 史弥の視界が遥か高い武道場の天井へ向いていくのが分かる。

 倒れる間際に涼も顔を落とし、意識を失うのが見えた。


(今のは一体……?)


 ゆっくり背中から傾いていき、史弥はそのまま仰向けで倒れた。

 急いで憐可が駆け寄ってくる。

 耳元で声を張り上げているが断片的にしか聞き取れない。


「ふ……みや! しっか……り……しろ! ふ……」

 憐可の声が遠退いていく。

 何が起こったか分からないまま史弥は意識を閉ざした。


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