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黎明編 ドラマチックでエモーショナルな

地球人が<人間>として生きてきた上で経験した無数の<言葉にするのも憚られるような陰惨なあれこれ>を正当化するつもりは俺にはない。それを見て見ぬふりをするつもりも俺にはない。朋群(ここ)に社会を築く上でそれらは決して蔑ろにしちゃいけないと思う。


だからこそ黎明(れいあ)の気持ちも蔑ろにするつもりもないし、軽んじるつもりもないし、ましてや嘲るつもりなんか毛頭ない。


「今日はもうホントばっちり決まったよ! マジ気持ちよかった!」


自分の顔を見るなり嬉しそうにそう報告してきた黎明(れいあ)を、


「それはよかったね♡」


ルコアも素直に労ってくれた。


本当はもっとドラマチックでエモーショナルなやり取りの方が他人からは好まれるんだとしても、俺はこれでいいと思ってる。二人が楽しそうならそれが正解のはずなんだ。


未来(みらい)黎明(れいあ)がそうやってルコアと楽しそうにしているのを邪魔したりしない。それどころか微笑ましそうに穏やかな表情で見ているだけだ。ルコアを幸せにするのに黎明(れいあ)の存在も必要であるならそれを否定するつもりは彼にはないんだよ。


牙斬(がざん)の襲撃の際に無謀にも挑みかかろうとしてルコアが大怪我をする原因を作ってしまった<考えなしな幼子(おさなご)>はもういない。ルコアを愛しているからこそその幸せのためにはどうすればいいかまだまだ未熟ななりに考えてくれているんだ。


そして黎明(れいあ)は生来の性分に加えて兄よりも幼いからこそ直情的で視野の狭さが拭えないだけなんだろうな。そんな二人がそれぞれの気持ちをおかしな方向に拗らせないように拗らせる必要がないように俺達が環境を作り上げていく必要がある。


無責任な人間は二言目には、


『他人の所為にするな』


『社会の所為にするな』


と言うが、それはあくまで過ちを犯してしまった当人が自省するために使うべき理屈だと俺は思う。無関係な他人が一方的に責めるために攻撃するために使うものじゃないと俺は思うんだよ。


人が過ちを犯す時には必ず<原因>がある。当人以外の誰かや状況にも原因があるはずなんだ。その事実から目を背けるのが正しいとは俺は思わない。


それは結局、<原因を作ってしまった者>が責任を逃れたいがためにすることだろうから。


親や身近な大人がそんなことをしていたら子供が<責任の負い方>を学べるはずもない。それを肝に銘じている。だからこそ他愛ないやり取りから子供達の心理状態を汲み取るようにもしてるんだ。


まあ幸い、今のところは皆、問題なさそうだ。そして問題が起こらないようにするのが当然なんだ。



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