黎明編 レクリエーションの効果
今の時点ではロボットをはじめとした道具を使って濫獲までするようなことさえなければこれといって強く禁止しなきゃならない理由はないと思う。黎明も未来もイザベラもキャサリンもわきまえてくれてるし。
なにより黎明が清々しい様子なのがいい。
地球人社会において<恋愛>は実は様々なトラブルの切っ掛けになっているのは事実だった。メイトギアが人間の傍でしっかりと見守ってきたからこそはっきりと確認されたんだ。
意中の相手と結ばれようとして無茶をしたり、ライバルを出し抜こうとして強引なことをしたり、なんてのは序の口で、<ストーカー>などはまさしくその典型例だと言える。しかも相手の想いに付け込んで<DV>を隠蔽したり、それこそ体も心も弄んで飽きたら捨てるなんてことも珍しい話でもない。
まあその辺についてはメイトギアが身近にいてくれることで<証拠>も集めやすくなり被害を訴え出れば認められる例も多くはなったもののそもそもそんな<被害>に遭わずに済めばそれに越したことはないわけで。
未来はすごくあっけらかんとしていてルコアを<シェア>することについても相手が黎明であればなんの抵抗もないと本人が語っている。
「黎明はバカだけどすげえいいヤツじゃん。黎明だったらルコアも幸せにするに決まってる」
とも言っていたしな。もちろんルコアをシェアする相手が黎明だから許せるというのもあるにしても。
未来は黎明のことが家族としてちゃんと好きなんだよ。ルコアに対する恋愛感情のすれ違いで黎明の方は少々拗らせてしまっているだけで。
なお、未来が黎明について<バカ>と称してるのは学力のことじゃない。学力自体は黎明と未来はそんなに差はないし。未来はあくまで黎明の偏狭さについて『頭が固い』というニュアンスでバカと表現してるんだろう。
とはいえ、地球人社会でなら黎明がもっと拗らせてしまいそうな要素も多いものの、余計なことを吹き込んだり煽ったりする人間もいそうなものの、ここには彼女を追い詰めそうな要素はないからなあ。
そうなんだ。地球人社会で恋愛がきっかけになった問題においても第三者が余計な干渉をしたことで事態が拗れた例が非常に多いとのこと。干渉した側は善意のつもりだったものも含めて。
その点でもここには心配はほとんどない。どこまでも当人の問題で済む。だから今回のようなレクリエーションの効果も高いと思う。
<盛り上がる展開>を期待する人間には物足りないかもしれないが。




