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黎明編 獲物の仕留め方

未来(みらい)の仕留め方はまさしく<凄惨>だった。首を絞めるだけじゃすぐに仕留めきれないのをよく理解してる彼は、ガゼル竜(ガゼル)の目に指を突き立ててそこから脳を抉るという方法を編み出した。<ルコアの授業>でガゼル竜(ガゼル)インパラ竜(インパラ)の体の構造を知ったことで思い付いたそうだ。


これもまた『人間ならでは』だろうな。他者から得た知見を基に新たな発想を得るというのも。


鵺竜(こうりゅう)の頭蓋骨は、外側は非常に堅牢で生身の地球人が小型のハンマーで殴ったくらいではびくともしないものの内部についてはそこまでじゃなく、あくまで諸々の組織を仕切る程度の強度しかない。それこそ生身の地球人でも力自慢であれば素手で壊せる程度なんだ。だから一応、目と脳の間にも人間の<眼窩>に相当する仕切りのような構造物はあるが強く指を突き立てるだけで壊れて、眼球が収まっている部分の穴が結構大きいから角度さえ合わせれば手の半分くらいまで入ってしまうんだ。


鵺竜(こうりゅう)の脳は、地球にいた恐竜に比べると押し並べて大きい傾向にあるがさすがに人間のそれに比べると小さいものの指が十分に届いてしまう。


で、未来(みらい)はそれこそ脳髄そのものを掻き出すかのように抉るんだ。


こうなるとどんな頑強な肉体を持っていようとタフネスさを備えようと関係ない。彼に捕らえられたガゼル竜(ガゼル)はもはや声を出す能力さえ破壊されたか悲鳴すら上げることなく、断末魔の痙攣を見せるだけで崩れ落ちた。


今の地球人ならその行いに眉を顰める者も多いとは思うものの、彼のやり方は素手で仕留めるという形の中ではおそらく最も獲物に与える苦痛が少なく確実に絶命させるもののはずだった。まあ火器を使うなら、


『対物ライフルで頭をスイカのように吹っ飛ばす』


のが一番かもしれないが。


もっともそれも、<脳に準じた組織を複数持つタイプ>相手だと、完全に機能が失われるまで体だけで暴れたりもするから絶対じゃないという面もありつつ、ガゼル竜(ガゼル)インパラ竜(インパラ)はそこまでじゃないから十分に有効なんだ。


対して黎明(れいあ)は膂力にものを言わせて獲物の脛骨を折り、神経を断裂させ、動脈も圧迫して脳への血流を遮断、意識を失わせつつ呼吸できなくして窒息死させるというものだった。


こちらは未来(みらい)のそれに比べると与える苦痛がやや大きいだろうと推測されるものの、


<自分の力で獲物を仕留める実感>


はより濃密かもしれないのもあってか、黎明(れいあ)は基本的にその方法で倒すんだ。


ちなみにイザベラのやり方が最も獲物に苦痛を与えると思われる。完全に一瞬で即死させるわけじゃないからなあ。



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