表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3129/3138

黎明編 イザベラの狩り

とはいえ、


『群れで襲ってくるレオンやオオカミ竜(オオカミ)をものともせず襲い掛かってこれまで生き延びてきた』


わけだから、当然のこととして、


ガゼル竜(ガゼル)としては異常な強さを持った個体>


でもある。だからイザベラとしても油断ならない相手のはずだった。なのにイザベラも『そんなこと知るか!』とばかりに一気に間合いを詰める。対してビアンカと随伴していた二機のホビットMk-Ⅱはナイフを構えて万が一に備える。


これは<イザベラの狩り>だから基本的には彼女に任せることにしているからだ。その上で、彼女が危険だとなれば介入も辞さない。


しかし、イザベラはむしろ、


「があああああっっっ!!」


はちきれんばかりに雄叫びを上げてガゼル竜(ガゼル)を迎える。大きな口を開けて喰らいついてきたところに左の蹴り。


「ゲヒッッ!」


すさまじい速さのそれに反応できず下顎にもろに食らってガゼル竜(ガゼル)の頭が跳ね上げられた。そこにさらに間合いを詰めて今度は横っ面に右の膝。もはやでかいハンマーで殴られるような威力があるはずだった。地球人ならおそらくこれで顎も頭蓋骨も首の骨も砕かれてほぼ即死だろう。なのに、


「ガアッッ!!」


ガゼル竜(ガゼル)はそれをものともせず再び喰らいついてきた。生身の地球人じゃもうどうすることもできない力の差を感じさせるそれだ。だがイザベラはそんなことじゃ怯まない。今度は左の拳を横っ面に叩きつけて弾き、さらに間髪入れず右の拳を叩きつけたところに左膝を跳ね上げて、


「ゴシャッッ!!」


という恐ろしい音をさせた。ガゼル竜(ガゼル)の下顎が粉砕された音だ。地球人の場合だとそれこそ世界最強の格闘家であってもおそらくのけぞらせるのが精一杯なはずの頑丈なガゼル竜(ガゼル)の顎を生身で砕いてみせたんだ。


それでもガゼル竜(ガゼル)の方も怯まない。下顎が砕かれて垂れ下がってるってのになおも噛み付こうとしてくる。完全にイカレてるよな。だが、<イカレ具合>ならイザベラも負けてないだろう。アラニーズはヒト蜘蛛(アラクネ)と遺伝子的にも大きな違いがない近似種であり、ゆえに本来の気性も非常に近いものがあった。あくまでもその上に<人間としての理性>も備えているだけだ。


だから戦いとなるとそれこそ本性が解放されもはや<怪物>のようになる。


「があああああーっっ!!」


もはや到底人間とは思えない咆哮を上げつつ、今後は<本体側の脚>でガゼル竜(ガゼル)の胴を蹴った。瞬間、ガゼル竜(ガゼル)の体がまるでトラックにでも撥ねられたかのように吹っ飛ぶ。地球人そっくりな部分の手足はあくまでアラニーズにとっての<触覚>にすぎないから、力の点では本体のそれには及ばないんだよな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ