表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3107/3138

黎明編 どうにも噛み合っていないだけ

『私もうこんな一人前な体なんだよ! 私のも見て喜んでよ!』


などと口走りながらルコアに迫る黎明(れいあ)に、


「ふ、お前のじゃ駄目ってこった。諦めな」


未来(みらい)は自身の腰の両手を当てて胸を張るように<肉食獣の体>を見せ付けてきた。クロコディアは生粋の肉食獣であり未来(みらい)もその形質をしっかりと受け継いでいるからか攻撃力に特化した筋肉の付き方をしてると言えるのか。正直、男の目で見ても『羨ましい』し『憧れる』よ。


『強さが視覚化されてる』


とでも表現すべきか? 


が、地球人からすると、


『若い男性と女性が己の肉体美をそれこそ裸で競い合ってる』


って状況だからさすがに見るのは憚られるわけで音声のみに切り替えた。それでも光景は容易に想像できる。ドヤ顔の未来(みらい)とムキになってる黎明(れいあ)と困った様子のルコアと呆れ顔の蒼穹(そら)という光景が。そこに、


未来(みらい)、腹減った!」


バアン! とドアを勢いよく開けながらイザベラが入ってきた気配が。しかも、


未来(みらい)! 今すぐ私と(つが)おう!」


どうやら彼が上半身裸なのを見て準備OKだとでも思ったかそんなことも口走っている。いやはやカオスな状況だよ。それと比べれば、こっちで錬慈(れんじ)萌花(ほのか)水帆(みなほ)の池で水遊びをしてるのなんて実のほのぼのとしたものだ。


萌花(ほのか)は満十歳。水帆(みなほ)は満七歳。どちらももう成人(おとな)と言ってもいい体をしながらも今は全裸で、まだまだ子供の姿をしている満八歳の錬慈(れんじ)(こちらも全裸)と楽し気に遊んでいるという光景であっても、なんとも微笑ましいだけなんだよな。誰も<性>をまったく意識してないからだろう。地球人社会であれば<八歳の男児>といえどそろそろ性を意識し始めたりするかもしれないが錬慈(れんじ)の場合は普段から見慣れすぎているというのもあってかまるで意識してる様子もない。萌花(ほのか)のもそうだし、水帆(みなほ)に至っては常に全裸だから彼にとっては<当たり前の姿>でしかないんだ。意識するとしても第二次性徴を迎えた頃になるかもしれないな。


というのは余談にしても、黎明(れいあ)のアピールは少々空回りしてると感じるのは事実ではある。


さりとてルコアも決して黎明(れいあ)のことを何とも思ってないわけじゃない。自分を<パートナーになりたい相手>として好意を向けてくれていることには悪からず思っているそうだし。


ただ、感覚がどうにも噛み合っていないだけだ。


どんなに肉体的には十分に成熟していてもそういうのがピンと来てない黎明(れいあ)成人(おとな)と見做すのは正直なところまだまだ無理があるとしか思えないんだよなあ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ