承認
「何か気になる場面はありましたか? 別の映像が欲しければ、教えてください。すぐに用意します」
アイもアダムが何を調べようとしているのか興味があるのか、率先して手伝おうとしている。
05……カイトの時はどうだったのか。アダムとカイトに対する違いはあるのか。
「……でしたら、過去の映像。一昨日でははなく、一週間分の映像を見せて貰っても構いませんか?」
カイトの提案はアイに拒否された。普通であれば、アダム同様に拒否されるはず。
他に違いがあるとすれば、この場にいるのがドナテルロではなく、モリーなだけ。
彼女の言葉次第で変わる事もあるかもしれないわけだが……
「一週間の映像ですか? 島全体の監視カメラでは膨大になります。エヴァの行動に関する一週間の映像でしょうか?」
「なるほど……エヴァが誰かに何かを受け取ってないかを調べるわけね。それが毒の可能性もある。だとしたら、一週間よりも前、一カ月前の方が良いわ。定期船が来た直後からの方がね」
物資は一カ月おきに定期船で運ばれてくる。アイザック液、栄養剤もその時に運ばれてきた可能性もある。一週間前よりもそこから調べた方が良いのは確かだ。
でなければ、それ以前でも事件を起こす事は可能だからだ。
「一カ月前の映像でも問題ありませんが、その時は01が同行していたのでは? 別行動の映像を厳選するべきでしょうか?」
「01が同行しても、怪しいと思うかどうか。……私も気になるわね。調べるのに協力してもいいわよ。勿論、私がデータの改竄をするかは疑う事になるだろうけど」
「……ワタシが気付かない事があるかもしれません。お願いします」
「04にも手伝わせるわ。その方が時間も早く済む。エヴァの行動で良いのよね?」
「……それで構いません」
「エヴァの一カ月の映像ですね。各自分担して送ります」
アイは一切迷う事なく、アダム、モリー、04に映像データを送っていく。
「……マスター以外の映像を確認するのもOKでしょうか? ワタシみたいにそれを申し出たのは誰かいましたか?」
『05の名前を出すのは無理だからな。あれから、君は05と会っていないのだから。しかし、この質問は可能のはず。モリーはあの時にいなかったわけだからな。どのタイミングなのかは口にしていない』
カイトが頼んだわけではなく、モリー以外の博士の中の誰か。
モリーはアダムと彼女の研究室にいたのだから、そこまでは把握していない。
アイもわざわざ嘘を付く必要もなく、博士でなく、05が尋ねてきたと言えるはずだ。




