犯行不可
『戻った後、カイトに連絡出来るかを試した結果、彼はレオのパートナーである05の中にいるようだ。互いに声が聞こえず、彼なりに05である事を教えようとはしたらしい。とはいえ、この世界に入れば、連絡は付かなくなるだろうな』
もう一度連絡可能なのか試すにしても、近くにカイトがいるわけではない。
「そうなのですね。05に違和感を感じられませんでしたが……レオは研究ではなく、05のメンテナンスのため。カイトから何か情報はあったのですか?」
「当然、遺物に関しての情報はないぞ」
カイトが遺物の情報は入手するのは不可能。彼はエヴァの研究室には行っておらず、博士達の誰もが知らない。彼が知っている時点で、レオが怪しくなる。
「あるのは彼から見た博士達の印象。それと……カイトはアイを少し怪しんでいるようだ」
「アイ……ですか? 彼はワタシ達とは違い、博士全員で見ていて、成長速度が凄いです。一番人間に近くなるのではないでしょうか?」
『……成長か。そのせいでカイトは怪しく感じたのか? そうだとしても、彼がエヴァを殺害するのは不可能だ』
「そうですね。彼には体がありません」
アイは成長速度が高く、頭脳が人間の思考に近くなっていてもおかしくはない。その代わり、それを動かす体がない。用意されてないからこそだろう。
『体がない……というわけじゃないがな。集会所にいたRがいる。いたとしても……あの距離を移動出来るのか。可能だとしても』
「監視カメラに姿が映ります」
集会所から移動するにしても、監視カメラに映らないわけがない。
『加えて、外に出た影響で、泥等の汚れが付くはずだ。エヴァが毒殺された以上、移動する必要もないわけだが』
アイがRを動かしたとしても、エヴァ殺害には無関係だと考えられる。アダム同様、アイが人間を殺す事はない。アイが動かすRも同じだ。
『ただ……アイが過去の映像を見る事を拒否したのは気になる。カイトにエラーがあるとして、見るのを拒んだようだ』
「それがアイを怪しむ原因なのですね。分かりました。ワタシがそれを確認出来るかも確かめると」
『察しがいいな。エラーがあったの理由だとすれば、君ならどうなるか。ドナテルロが側いたようだが……モリーの場合は……』
「なるほど……それを確認するため、モリーが邪魔になる可能性があると。ただ……来ました!!」
アーメンとドナテルロの返事が来た。共に研究室に残るという事。
アーメンはアダムを怪しむ素振りがあったが、研究を優先したようだ。
ドナテルロが来ないのも大きい。少しでも監視カメラを見れるようにしておきたい事がある。




