ADAM
「とはいえ……全ての情報を開示する程甘くはないか。暗号化されているのもあるぞ。01はそれの協力はしないんだったな」
PCを起動出来たとはいえ、中身を簡単に盗ませる事はエヴァもしなかったようだ。
文字化け……暗号化され、何を表示しているかを本人しか分からないようにしている物もある。
『している物も』というだけで、調べる事が可能なのも用意されている……それもおかしな話だ。
重要な情報ではない。何度も使用する事もあり、解除されている。
『君はエヴァの手伝いをしていたのだろ。いつもこの状態だったのか?』
アダムもPCを見る。アーメンに協力するためではなく、違いを把握するためだ。
「いえ……ロックされていたのもあります。それにはワタシでも解除出来ないのフォルダが含まれていますが……」
パートナーのロボットでも補助するため、ロックを解除出来る情報もあり、逆にマスターでしか開かれない情報もあるという事だ。
『……これか』
アインズの目を引くフォルダ名がある。
「そうです。これは消えた情報の一つ。ワタシとは関係があるかどうかは不明。ですが、アインズ様は気になるみたいですね」
アーメン達が無理にエヴァの研究室に侵入した事で、消えた情報の一つ。
『単に消えた情報……じゃないだろうな。その情報を復元された記録もないのだろ?』
「……ワタシの記録の中では」
アダムが破壊される前。島外の人間が事件を調べる中、彼がスリープしている間に調べた可能性も十分ある。
そのフォルダ名はADAM。他の人間に付けられた彼の名前だ。
最初の人間だからこそ、彼に付けられた名前。
ここから彼の名前が01からアダムと名付けられたのか。
『エヴァにしてみれば、君に関しての事ではないはずだ。勿論、話を信じればの話だが』
彼は自身の名がアダムではないと否定した。マスターであるエヴァに01ではなく、別の名前が付けられている。
その名前はアダムの中でロックされているようだが、そうなると彼とは別の情報になる。
「ADAMか。これは……ロックされたままだな。しかも、何重にもなってる感じだぞ」
「みたいね。下手に弄くれば、中のデータが全部消えそうよ。それだけで秘密にしたい事のようだけど」
アーメンだけでなく、キャメロンもADAMのフォルダを開こうとするが、簡単に弾かれたようだ。
「無理をして、情報の全てが消えるのはなしだから。手に入る情報を優先するべきよ」
モリーはADAMに手を出さず、PCの中にあるフォルダを一つずつ丁寧に確認していく。
「ちっ……エヴァ殺害の犯人が捕まれば、もう一度ここを調べても構わないよな」
アーメンはADAMという情報が気になり、アダムに対価交換を求めた。
犯人探しをする代わり、見つければ、エヴァの研究室を再度調べる権利を。




