無難な選択
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『あちら側も無難な選択をしたな。ここから先、本来起きた事件とは別展開になる。エヴァの遺物が見つかれば終わりになるわけだが』
アダムの目的はエヴァ殺害の真相、犯人を見つける事ではなく、彼女の遺した遺物を発見する事。
それが完了すれば、擬似的世界は終了し、依頼は無事に完了する。
カイトも死なずに済むわけだが、アインズにとっては不満が残る形になる。なんせ、謎を解いたわけではないのだから。
「見つかればいいのですが……場所が分かったとしても、それを取り出す事が可能かどうか。ワタシはそれに関して一切知らされていませんでしたから」
『そうか……私としてはその方が有難いわけだが』
エヴァの研究室に遺物……それがデータだとして、簡単に入手出来るのか。
他の博士に渡さないようにしているのは間違いないだろう。
暗号が必要なのか。場所だけを示しているのか。データでない可能性も十分ある。
それに……モリー達はエヴァの遺物の存在を知らない。本来、それを知るのは研究室を調べた後。それも無理に入ったせいで、消えた状態になっていたはず。
今回、アダムが招き入れる事でそれは無くなるわけだが……
「残念ね。選ばれると思ったんじゃないの?」
「別に……貴女が03を推さなかった方が意外だったけど?」
博士達はエヴァの研究室に向かっている。先頭がアダム、その後ろにモリーとキャメロン。
その二人の会話が聞こえてきた。更に後ろにいるレオとアーメンの声もアインズの耳には入ってくる。
「03にはやる事があるのよ。無理に行かせる必要はないから」
「私も04には別の指示を与えています」
モリーの研究室にはエヴァの遺体がカプセルに保管されている。再度それを04に調べさせるつもりなのか。
キャメロンも03に何か命令しているようだが、エヴァとは全く無関係なのか。
二人の会話から、アダム達について来るロボットは03、04ではない事が分かる。
当然、アーメンのパートナーの02でもない。博士達が02を選ぶわけがない。
アダムは同行するロボットを博士達に選ばせた。
彼が……アインズが選択する事も可能だったが、それをするのを止めたようだ。
博士達がどのロボットを選ぶのかを確認するため。
それもアインズの予想通りの結果に終わったわけだが。




