一体
「それなら、アーメンは不参加で構わないのね。私はそれでも行くから」
「私もよ。03がいなくても、こっちは複数人いるわけだし。何かあっても逃げる事は可能よ。01がそんな行動を移すなら、モリーはすでに殺されてるから。パートナーがいるからって、警戒はしないでしょ」
アダムが博士達全員を殺害するつもりなら、先程共に行動していたモリーを狙うチャンスではあった。
パートナーの妨害があるとしても、一人一人殺害した方が確実。複数人同時殺害の場合、逃げられた時が厄介になる。それなりの準備を許す事にもなってしまう。
「俺は同行出来ないからな。俺達を一気に殺すつもりなら、早急ではなく、夜まで待つと言うだろ。行く気がないなら、代わってくれても良いんだぞ」
「……行かないとは言ってない。が!! 全てのロボットは無理でも、一体ぐらいはいいだろ。記録するのは禁止させればいい。01が監視してくれてもいい。身を守る術を一つは持たせろよ」
アーメンはアダムがエヴァ殺害の犯人だった場合、身を守るための備えを用意したいようだ。
「それで……アーメンは02を連れて行きたいわけ? 02は大きいし、ロボットの中で一番強いかもしれないから。それだと一番得するのはアンタになるわ」
「ふん!! 巨体な02であれば、俺達を一番に守れるからな。とはいえ、それだと俺の都合が良すぎる。02以外で構わないぞ」
「でしたら、ボクが立候補しても構いませんか?」
「……05が? へぇ〜……これはレオの指示じゃないわよね。少し興味が出てきたわ」
キャメロンは05を値踏みするように視線を向けた。レオの指示でなければ、ロボットが勝手に発言した事になる。それは先程もあり、中央塔でもあった。
「そうですね。アイは異常なしとしましたが、僕自身が調べてみますので。キャメロン博士の手を煩わせる事はないです。それと……ロボットを連れて行けるかの許可を01はまだ出してません」
アダムはロボットの入室を不可にした。アーメンの提案を受けて、一体だけでも入室を許可するのか。
普通であれば、一度決定した事を、マスターの命令なしで変更するのは難しいのではないだろうか。
「……了承します。一体だけは入室を許可します」
「当然だな。その一体は01が選ぶのか? それとも俺達で決めていいのか」
アーメンはアダムが条件を飲んだ事に御満悦のようだ。ただし、05が入室を許可したわけじゃない。
アダムが決めるのか。アーメン達五人の意見で決めるのか。こう言う以上、彼は05が研究室に行くのを認めないだろう。




