判別
『……確かに。それはまだ起きてない事だから、中央塔に見に行っても意味がないか。現状、私の想像でしかないからな』
「……どうかした? マスターがいなくなった事での弊害? 無理にでも調べる必要があるかしら」
「01に異常は見当たりません」
「マスターを見ているだけ……ね。04みたいに死を理解していないのかもしれないわね。そこは一旦置いておくわ」
『04も死を理解している? 違うな。感情的なものではなく、役割的にか』
04が人間の死を知るというより、医療ロボットとして、人間が機能停止と判断可能という事だろう。
モリーが04の言葉を信じるのも、マスターである自分に嘘を吐かない。ロボット自体が命令以外で真実しか告げないと分かっている。
「そっちの分析結果の報告をして。こちらと同じなのか確認するわ」
エヴァの体内にある毒と適合する物がすぐに見つかったのか、04の見るモニターに表示されたようだ。
それはモリーの側にある装置にも結果が表示されている。医療カプセル内の情報は、赤い光の線だけでの分析ではなく、別の検査も同時に行われていたと考えられる。
「アイザック液。主に災害救助用ロボットが使用するアイザック社が開発した物です」
『この世界オリジナルの物だな。本来は毒として使用しない。ロボットが使用するのであれば……毒の種類が変わってる事は?』
「ありません。毒がアイザックだと説明された事に変わりはないです。それと」
「確かにアレは即効性の毒にもなる。……しかも、アーメンが所属しているのがアイザック社になるわ」
その毒を所持している可能性が高いのはアーメンだと、モリーは口にする。思わず口にしてしまったのか。それともアダムに教えるためなのか。
「02は災害救助用のロボットです。アーメン博士の研究室にもありました」
『それは全員が知っていたのか。彼の研究室で見つけたのは……』
モリーがエヴァの分析結果を他の博士達に伝えるのは当然。今回もそうなるに違いない。
そうなれば、博士達がアーメンを疑っても仕方がない。
「モリー博士は結果を博士達に伝えました。ですが、監視カメラの映像で、アーメン博士に怪しい行動はなかったらしいです」
『まぁ……アイザック社とやらが開発したとして、アーメン以外が手に入れる事も可能だろうな。彼がそれを選ぶ理由なんてない。疑ってくれと言ってるようなものだ』
「はい。アーメン博士もそう述べていた事を記録しています。それだけではなく」
アダムがその先の言葉を言う前に、モリーと04がその内容を告げた。




