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ロボット同士

「……死因は毒で間違いなさそうね。体に致命傷となる物がないわ」


 エヴァが入ったカプセルを覗いてみると、赤い光の線がエヴァの体を何度も通り過ぎ、戻って来る。


 体の破損部分を調べるのと同時に、体内にある異物を発見するための光だろう。


「毒の経路からして、自身の口から。自殺の可能性もあるわね。勿論、誰かが何かに毒を混入したのもありえるから」


 エヴァの体内に毒が入ったのは口から。注射痕はないようだ。だとすれば、自身で口の中に入れるしかない。


 無理矢理捩じ込めば、エヴァが抵抗した痕跡が残っているはず。彼女の体もだが、部屋も綺麗な物だった。


 自殺と考えるのが妥当。しかし、博士達からすれば、彼女が自殺する理由が分からない。それはアダムも同じだ。


『……判断が難しい。エヴァ自身、死ぬ事を知っていた可能性もあり、自殺の可能性も。勿論、この後の博士達の殺害に関して、博士達だけでは不可能に近いのかもしれない。死んだのは博士達だけじゃないのだから』


 アダムにとって、エヴァ以外の死には興味がないだろう。


 今現在彼にとって、彼女の死すらも気にしているかどうか。


 だが、アインズにとっては違う。アダムの願いを叶えるためだけに擬似的世界を生み出したわけじゃない。


 彼女は謎解きを楽しむため、アダムを利用しているに過ぎない。勿論、遺物探しは怠らない。


「マスターにそのような予定は組み込まれていませんでした。警戒した様子もありません。再度言いますが、ワタシ達は博士を殺せません」


『博士達は殺せなくても、ロボットはどうだ? 彼等が破壊された事で、博士達を殺害出来たのでは? 理由を付けて、博士達が廃棄したかもしれないが……パートナーを簡単に手放すもなのか』


「博士達はパートナーを大切にしていました。自身で廃棄させた事はありません」


 モリー達は自身のパートナーを破壊する事はなかった。ただし、アダムは『自身で廃棄させた事』と言葉が出たのは、04以外も破壊された証拠になる。


 ロボットよりも先に博士……マスターが殺害された事により、廃棄処分になったのもありえる話だが。


「ロボット間での戦闘行為ですが、それは認められています。ですが、そんな事が起きれば、互いにのマスターは気付くのではないでしょうか? 当然、中央塔の映像に残るはずです」


 ロボット同士が争っていれば、側にいるマスターは気付き、逃げる事が出来ないか。部屋や研究室での出来事なら尚更だ。


 でなければ、外での戦闘を中央塔のAIが見逃すはずがないだろう。


 その報告を生き残っていた博士は聞く事はなかった。犯人らしき姿をAIは誰も見なかった。


 ……いや、それがアダムだったのか。

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