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カプセル

「どうぞ。中に入って、エヴァの遺体をカプセルに寝かせてちょうだい」


 モリーがドア前……カメラ前に立つと、ものの数秒でドアが開いた。これが04だともう少し時間が掛かるらしい。まして、それ以外ならモリーの許可がなければ、破壊してからの侵入しかないのだろう。


「分かりました」


 アダムはモリーの後に続き、研究室の中へ。最後に04が入り、ドアを閉める。


 少しでも研究室の中を外側に見せないようにするためなのか、アダムを逃さないようにするためなのか。


『流石に今の状況で君に何かする事はないだろう。モリーと一緒にいる事を他の博士達も知っている事だ。それにしても……凄いな。分からない機械、装置ばかりだ』


 研究室ともあって、アインズも見た事がない装置が所々に並んでいる。


 その中に人が一人分が入る縦型のカプセルが二つ置いてある。


『ワタシをメンテナンスするためのカプセルと同じです。これは人間にも使用可能です』


 ロボット専用のメンテナンス装置ではなく、人間にも使用可能のようだ。前回もエヴァの体を調べるために使ったのだろう。


 アダムが開いているカプセルの中にエヴァを入れると、自動的に蓋が閉まった。


 モリーは解析用のモニター前に座り、遺体の分析を始めるようだ。その隣には04。彼女が別のモニターを見ているのは、モリーの補助をするためだろう。


 エヴァの遺体を調べるとはいえ、解剖するまではいかないようだ。そんな事をすれば、アダムが反抗的な行動を取る可能性を考慮したのかもしれない。


『カプセルは二つあるようだが、一つは04用。もう一つはこういう事を見越して用意していたのか? もしくは』


 モリーは04以外のロボットを所持している可能性。だが、アダムがモリーの研究室を見回したが、それらしき物はなし。


 奥に扉があり、モリーの目がある内はそちらに進む事は無理そうだ。


「モリー博士に04以外のロボットはいないです。存在すれば、二人は死ぬ事はなかったかと」


 二人。一人はモリー博士だとして、この場面で言うのであれば、もう一人は04。破壊=死とアダムは認識しているのだろう。


 とはいえ、モリーの死=04の死にはならない。それはエヴァが殺害されながらも、アダムが破壊されていないからだ。


 そこにも何か理由があるのかは不明ではある。


「ジッと見ているようだけど、エヴァの研究室にも似たような装置はあるでしょ。二つあるのは医療用のが一つよ。私自身が入る事もあるわ」


 04は医療系のロボット。勿論、ロボットの修理ではなく、人間の治療をする。博士達の健康管理の役目も担っている。


 このカプセルに関しては、モリー自身が04の実験体となるためのなのかもしれない。

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