研究室
『モリーの部屋か。君は……君達は博士達の研究室だけでなく、部屋にも入ったのか?』
アインズが言い直したのは、アダムが単独で博士達の部屋に入る事は不可能……ではないが、怪しまれる要素に含まれてしまうからだ。
「入ってません。研究室のみと記録しています」
アダムがモリーの研究室に入室するのは、エヴァの死体を運んだためであり、前回と同じ展開なのだから当然だろう。
『……なしか。だが、博士達全員の研究室には入っているわけだ。つまり、エヴァだけが自室で殺された事になるのか?』
先程、人数の多さによって、ロボット達がエヴァの部屋に入れなかった事もある。
だが、アダムは全ての研究室に入っている。彼の体を調べたのはキャメロンとドナテルロ。他の博士達の研究室に入る事が出来たのは、死体発見現場だからではないか。
でなくても、エヴァのように殺害された後、研究室を調べられる事になるわけだが……部屋を調べる事はなかったのだろうか。
「ワタシの記録には博士の死体は部屋で発見されてません」
『なるほど……自室でなければ……』
発見されたのは研究室になるのだろう。外で発見された場合、監視カメラにより、犯人は特定されてしまうからだ。
勿論、監視カメラにも死角はあるだろうが、それでも怪しい人物は何処かで映される。全てを回避出来る博士はいない。流石にロボットでも無理だろう。
『今回がそうなるとも限らない。自室も調べる機会があれば……勿論、エヴァの部屋も再度調べておきたい』
エヴァの部屋はアーメン達が来た事により、調べるのを中断する羽目になった。
今回もモリー達が殺害される場合、展開の違いが発生した事で、順番や場所が変化する事もありえるだろう。
「着いたわね」
モリーの研究室前に到着。彼女の部屋から研究室までの間に監視カメラは見当たらない。……本当にそうだろうか。隠されていそうではある。
とはいえ、部屋前にある監視カメラで、完璧ではないが、研究室に向かう誰かを見る事は可能だろう。
『04が下がった。彼女は研究室を開ける事は出来ない?』
先頭を進んでいたのは04。彼女はモリーのロボットであり、研究室の出入りは可能ではないのか。
それがモリーの後方へと下がっていく。
「可能。ただし、モリー博士よりも時間が必要。効率を考えての事だと判断します。マスターの研究室も同じです」
部屋に入るためには決められたコード入力が必要となるが、研究室はドア前にカメラが設置されていて、本人、パートナーのロボットの確認が行われ、その後に入口が開かれる仕組みになっているようだ。




