到着
「……それは拒否します。マスターの部屋にあるメンテナンス装置で再度調整可能です」
「そうなるわよね。調べて欲しいと思ったら、私に声を掛けなさい。私の研究室でなくとも、彼女の研究室でも構わないから」
モリーはアダムが拒否をした事を素直に受け入れたようだ。とはいえ、善意だけでの言葉ではないだろう。
問題が発生した場合、先に声を掛けるのは自身にと言っているからだ。
『エヴァの研究室を調べる事は許可したわけだが、常に入れるようにはしておくなよ。メンテナンス、エネルギーを補給する時は無防備になるのだろ? その隙を狙う奴が出てくるかもしれない』
「……分かりました」
アダムはアインズに頭の中で返事した後、モリーの提案にも了承した。
キャメロンとドナテルロは前回調べたのだから、次に調べるのはモリーかレオにしておきたい。
勿論、問題はある。事件が発生した場合だ。
事件自体が起きるかどうか。殺害させる順番も変化があるかもしれない。
アダムが犯人であれば、アインズはそれを見る事になるのか。彼の意識のないままに事件を起こす事になるのか。
「了承してくれて助かるわ。それも04が記録しているから。01を私と一緒向かわせた、あちらの落ち度よね」
モリーはアダムがこの会話を記録したところで、彼自身が何の意味を示すのか分からないと思っての言葉だろう。
『あちらというのはアーメン達の事だな。モリーはエヴァの死因を調べるという理由で、最初から君に接近しようとしていたのかもしれないか。勿論、君という研究内容を調べる以外にも』
エヴァの研究成果はアダムに繋がっているといっても過言じゃないだろう。ただし、それを調べるだけで終わるつもりだったのか。
メンテナンスが始まれば、アダムはシャットダウンをする。中央塔の監視カメラで内部を見れない以上、彼女の好き放題に出来る。
「見えてきたわね。勿論、行くのは更に奥の研究室の方だから」
モリーの部屋、専用の家が見えてきた。六芒星の形をした島で、南側の位置にある。エヴァの部屋は南西にあり、隣とも言えるだろう。
エヴァとモリーの部屋の外観は同じ。全員が同じと考えていいだろう。そこで贔屓しても意味はない。
研究室もそうだ。形、広さを同等にしなければ、不満が出るわけだ。違いがあるとすれば、内部。
それは博士が自身でカスタマイズ。専用の装置、機具を船で取り寄せているはずだ。




