動機
『……エヴァ博士はキャメロンと……彼等と仲が良かったのか?』
「不明。ワタシには判断不可能です。見ている限り、マスターは全員同様に接していました」
『流石に友好関係までは分からないか。人の心は難しいからな。それは仕方ないが』
AIの共同研究をしている仲間ではあるようだが、第一は自身の研究。他者には興味がなし。いや……研究内容によっては違う可能性はある。
「まぁ……エヴァは独特の発想を持ち、才能が俺達よりもズバ抜けてたからな。嫉妬してもおかしくはない。だが、俺は殺してないぞ。そんな奴に勝つのが楽しいからな。ちなみに俺もキャメロンと同じだ。徹夜明けで、朝の集合した後は寝落ち状態だった。監視カメラで外に出てない事が確認出来るだろ」
エヴァ殺害の動機。才能による嫉妬。研究者同士ならあり得るのか。
アーメンは少なからず嫉妬はあると提言している。キャメロンの口から出た事から、全員がそんな気持ちを持っているのだろう。
「僕も天才と呼ばれてたけど、エヴァ博士の方が上だよ。彼女の才能を失う方が損失だと考えてます」
レオも天才と呼ばれながらも、彼女の方が上だと認めている。認めた上で、殺害を否定した。
「全員そうだよ。嫉妬しながらも、彼女の能力を必要としていたからね。殺害を疑っている君が一番怪しくなるよ。この場を混乱させようとしてるのでは? ……とね」
ドナテルロはキャメロンを牽制した。言い出した本人が一番怪しくなると。
「ふん!! 可能性を提示しただけよ。全員がエヴァ殺害を否定ね。彼女の死が毒となると、食べ物に含まれていたかもしれないわ」
キャメロンは慌てて否定する事なく、堂々と答えた。
「そこも監視カメラでもう一度確認しましょう。昨日だけじゃなく、時間を遡ってです。エヴァ博士死亡原因をある程度分かるまで、研究を止めても構いませんか?」
中央塔の中で監視カメラの映像確認。昨日の出来事だけでなく、毒の入手や混入。昨日以前に出来た事を調べる。
レオは研究を止めて、エヴァの死亡した原因を調べる事を優先する事を全員に求めた。
「私は賛成ね。狙われるのがエヴァだけじゃないかもしれないわ。安全を確認しておくべきでしょ」
キャメロンはレオの意見に賛成。
「確かに……誰かが研究を狙ってもおかしくはないからな。一日調べるぐらいなら構わないぞ」
ドナテルロも了承。自身の研究に自信があるからこそ、狙われる可能性があると自負しているのだろう。
「……俺だけが拒否すると怪しまれるか。監視カメラを見に行くつもりだったからな」
アーメンも中央塔へレオ達と一緒に行くようだ。自身のアリバイを証明するためでもあるはずだ。




