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自己紹介


「しししし翔太君!あああ明日はにににに入学式だよぉ!?」


「テンパり過ぎだ、一旦落ち着け。はい吸ってー」


「すぅ〜」


「吐いて〜」


「ふぅ〜」


「吐いて〜」


「ふぅ〜」


「吐いて〜」


「コォォォォ…」


「吐いて〜」


「魂吐くハメになるわこのアホ翔太!」


「お、あんがい遅いツッコミだったな。」


「特殊な呼吸法を試そうとしてたもので」


「あぁそう…で?緊張はほぐれたか?」


「うううううん。あああありがとうしししし翔太!」


「全然ダメじゃねぇか!?」


「冗談だよ。さすがにそこまで緊張してないよ。」


「そりゃよかった。」


…嘘です。心臓バクバクです。今から冷や汗が流れてます。背中とか多分今べっちょべちょだと思います。


「…入学式って寝ててもバレないと思う?」


「バレないかもしれないが…寝るな。寝たら死ぬぞ」


「別に学校は雪山じゃないです」


「俺が殺す。」


「脅迫罪だっ!通報しますた!お前はもう終わりだぁ!」


「警察に通報したらお前の娘の命はないと思え」


「身代金目当てか!僕、娘居ないんだけど。」


「警察に通報したらお前のゲームは原型を留めないと思え」


「…ゆ、許して下さい!何でもしますから!」


「じゃあ入学式で寝るな。」


「…そうじゃないだろ翔太ぁ!」


「………は?」


「僕がっ!こんな美少女がなんでもするって言ってるんだぞ!そこは『ん?今なんでもするって言ったよね?』…ってなる所だろ!」


「何バカな事言ってんだ変態貧乳。」


「なんで唐突に心を抉りにきたんですかねぇ…ぐふっ…」


「事実じゃないか。」


「言っとくけど僕ピュアっピュアだからね?変態じゃないからね?」


「…へーぇ。」


「この野郎信じてないな…?」


「いやまぁ。本当の変態じゃないってのは知ってるけどさ…ただネットで仕入れた知識を使いたいんだろ?」


「まぁね!」


「分かった。さ、そろそろ帰れ。」


「一緒に寝よーよー!」


「うるさい。帰れ」


「えぇー…一緒に寝ようよ!一緒に入学式の朝を迎えようよぉ!」


「えぇい!さっさと帰れ!もう22時だぞ!」


「翔太は僕と一夜を共にしたくないのか!」


「紛らわしい言い方をするんじゃない!」


「……ちぇー。帰るよ…」


…一緒に寝てくれるくらいいいじゃないか…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「んぅー…」



「……んんーぅー」


「……ほら、寝れないじゃないか…」


こういう日は僕寝れないんだよ!明日への不安が大きくてさ!


…翔太が近くに居てくれれば、寝れるのに…


あぁ…もう3時だよ。早く寝ろって言われたのに…


僕だって寝たいんだよ!いつもそうだ!ギリギリまで起きて本当に限界みたいな感じにならないと寝れないんだ!


…うぅー…寝たいー寝れないー



目をつぶって…深呼吸して…身体中の力を抜いて…意識は呼吸する音だけに集中して…



寝れる。寝れる。



・・・・



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「おーい。雪…って起きてるのか。珍しいな。」


ほーら寝られなかったじゃないか。


起きたんじゃなくて寝てないんだよちくしょう。


「ってうわ。凄い隈だぞ…大丈夫か?」


「大丈夫だ。問題ない。」


「…そうか…じゃあ、俺用意するから…迎えに来ようか?」


「いやん。一緒に登校とかして噂になると恥ずかしいし」


「…そうか。頑張れよ」


これはあれか、僕は登校すら1人でできないと思われてるのか。舐めやがって。


「ふーんだ。もたもたしてると僕の方が先に着いちゃうかもしれないよ!」


「ほーう。大した自信だな。まぁいい…またな。一緒のクラスだといいな。」


「べーだ。」


一緒のクラスかぁ…そうならいいなぁ。なりたいな…確率的には4分の1なんだよね…


さて、用意しないと…


うぐぅ…体を動かすのがキツい…体が重い…くっそ…


「ぬぅあ!」


…よし!行くぞ!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ちーん。


ぐふ…ここに来るのすら辛い…だが…後は表を見てクラスに行くのみ!僕はまだまだ頑張れる!頑張る!



おお!翔太と同じクラスじゃないか!やたー!


さて…僕は1組か…!う、うおお!取り敢えず辿り着かなくてはぁぁ!


体…重い…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【少女入学式中】


眠い…


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




た、耐え切った…!頑張った!僕頑張ったよ!


こ、これで帰れます…よね?




「おはようございます!」


「「「おはようございます」」」


「今日からこのクラスの担任をします、『三田 恵里奈』です!よろしくお願いします!」


「「「よろしくお願いします!」」」


へぇ〜、担任は女の人なんだ。


「さてと…じゃあ、出席番号1番から順に自己紹介して貰おうかな?それが終わったら帰れるから、もうちょっと我慢してねーじゃあ1番の…新井君からどうぞ!あ、その場でいいよ」



なにィィィーッ!自己紹介だとぉ!?


き、聞いてないよそんな事!待って!心の準備が!というか、何も考えてないよ!?


な、何か考え…


無理だ。頭が働かない…くそ。


こうなったらもう…勢いに身を任せるしかないぃ!


うわぁぁ!なんで僕は川田なんて苗字なんだよ!男子終わったらすぐじゃないか!


うわぁぁぁん!もう家に帰りたいよぉ!


「はい、次の人〜」


「河内 美奈です!」


ヤバい!もう前の人まで来た!ていうかなんでお前そんなに明るいんだよ!僕のハードルが上がるじゃないか!


「みなさんよろしくお願いします!」


「はい、次の人!」


ぬぐぅ…もういい!開き直った!


「川田雪です。趣味はゲームです。よろしくお願いします」


…よし、もういいよね!座ろう!


「川田さん、もうちょっと何かない?」


何故だぁ!?何故僕にだけそんな突っ込んでくるんだ!何か!?あるわけないだろう!?


「…ありません。」


「そ、そう…じゃあ次の人…」





…………







なんか…入学早々…





僕、やらかしちゃった…?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



お家に帰ってきました!


ただいま我が家!ただいま我が布団!もう君を離さない!


寝る!


ぐぅ…







ガチャ


「おーい…なんだ寝てんのか?」


「あれ?翔太どうしたの?」


「いや、同じクラスになれて良かったなっていうのと…お前自己紹介もうちょい頑張れなかったのか?」


「無理。」


…そういえば頭いっぱいで翔太の自己紹介聞いてなかったな。


翔太の聞いて自分風に変えればよかった!うわぁん!


「…まぁ、別に文句とかは言わないけどな…お前、周りの奴らに怖いって言われてたぞ。」


「えぇ…」


またかよ…


「まぁ、当然の結果とも言える訳だが…頑張れよ!第一印象を覆すのは辛いぞ!」


「はいぃ…」


「あ、寝ようとしてたのか。邪魔して悪かったな。またな」


「またねー」



「本当は優しいのになんでこう自分を出す事が苦手なんだろうなぁ…」


「そこ!ブツブツ言っても聞こえてるからな!」


「悪い悪い。じゃあな」


「んー」




…ぐすん。これはまたあれだよ。1年の終わりの方にならないと話しかける人すら居ないパターンだよ。


…クラス替えはないって言うし…きっと2年くらいからは平気だよね…!


1年…耐えなきゃ…ぐすん。



あ、そうだ。そういえば雄星が最近無料通話アプリ始めたって言ってたな…


メッセージ送っとこ…




『自己紹介が事故紹介になったよ…(泣)』


よし、寝よう…昨日の分も取り返さなくちゃね…

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