突然の追放
今回昼にも投稿しております。
短いので。
2話投稿です。
ある日、ケインにセイラは詰られた。
「最近、金遣いが荒いんじゃないか?」
「何故そんな事を言うの?」
ケインはセイラの身につけているブローチを指さした。
あの店からのプレゼントだ。
一端は断った品だったが、身につけていると気持ちが落ち着くのでセイラは愛用していた。
「そんなブローチ持っていなかったろう?」
「家政を任せているのに、使い込んだんだろ?」
「そんな事!するわけないわ!!」
ハッ。
とケインは鼻で笑った。
「ムキになるのがおかしい。」
「おかしいと思うなら帳簿を見ればいいじゃない。」
務めて冷静にセイラは言う。
「随分、落ち着いているな。あぁ、そうか。男に貢がせているのか?」
「酷いわ!」
「酷いのはお前だろ。俺を裏切りやがって。不貞を働くようなヤツとは一緒にいられない。出て行け。婚約破棄だ。」
一方的な通達に、セイラは驚いた。
「ちょっと待って!」
「出てけ!!」
とにかくケインは家を出て行けと言うばかり。
余りの剣幕に危険を感じたセイラは近くの宿に泊まった。
実家に連絡をすると、セイラに問題があるのではと返答が来てしまう。
途方にくれたセイラは、一旦、タウンハウスに戻るしかなかった。
慌てて出てきてしまったので必要な物が足らない。
荷物だけでも欲しい。
こっそり裏口から入ると、美しい女性が現れた。
「なぁに。こそどろさん?」
そんな風にセイラを貶めた女性はエルミナと名告った。
ケインの上司の娘で、ケインの婚約者だと言う。
まだ、ケインとセイラは婚約中だ。
そう言うが、
「あなた不貞をしたんでしょ?」
なんて詰られてしまう。
「侵入者よ。つまみ出して。」
知らない使用人達に、追い立てられ、自室に入ることは愚か、セイラは碌に荷物も持ち出せずに家を出るしかなかった。




