第105話 アクアスナイプ○
ルーツとイルーシィのパーティー、先程のバードマンの群れ相手の初共闘。その勝手過ぎる戦い方を指摘したイルーシィとルーツの間の微妙な雰囲気もルーツが過ちを認める形でなんとか仮のパーティーという彼女と彼の結びつきを取り戻しつつあった。
「いや本当にすまなかった!」
「はぁ……もういいよ。それがあなたの今までのやり方だったんでしょ」
「あ、あぁ」
「合わせられる能力のある人間が合わせるのもパーティーの形ね。私にはその能力があるから。あなたはどうかしら、知らないけど」
「は、ははは……おねがいします……」
石床の通路をコツコツと足音を立て歩いていく。その静寂の間にルーツは話を切り出した。
「にしてもアレって、魔法か水の!」
「そうよ、少しは手の内を見せておくもんでしょ。魔法なんて使わなくても倒せたけど」
「あ、あぁそうだな」
「手の内か……」
「じゃ俺も」
「ディエラ、精霊よ照らせ!」
白い光の玉がルーツの手のひらの上に現れふわりと生命を得たかのように飛び上がった。
「精霊!?」
「あぁこいつはディエラ、精霊だ」
ディエラはルーツの左肩の上にぴったりとついて光を放ち浮かんでいる。
「精霊……ただのしょぼい光の玉みたいだけど」
「きゃっ」
光の玉がイルーシィの顔の近くをを掠めて飛び回った。
「あ、ディエラが怒った」
「ちょっと!」
「ハハ、すまない」
「早く止めなさい!!」
なおもイルーシィの顔の近くを掠めて飛び交う光の玉。ご機嫌を損ねてしまったのだろうか。
「あ、あぁそうか!」
「あぁそうかじゃない!」
「ディエラ、精霊よ眠れ」
ルーツがそう言うと飛び回っていた光の玉はサッとその場から消えた。
ははっ、とその光景を見て軽く笑っていたルーツ。
荒ぶる光の玉から手で顔をガードするような仕草をしていたイルーシィは態勢を立て直し。
「アクアスナイプ!」
「うおっ!? 何すんだ!?」
槍の穂先から放たれた水のレーザーが男の真横を通り過ぎる。あまりの唐突なパーティーメンバーからの攻撃に本気で驚いているルーツ。
「うるさい!」
「なんだよそれ照れ隠しか!?」
「アクアスナイプ!!」
「ちょうおおおお!!」




