-6-B-連続のボディクリーニング
ブルブルと尻尾を震わせる2人の父子を眺めながら、割と楽しい晩餐が終わった...
ザムザは母と長いお話になったので私がクルトと風呂に入る事になった。
考えてみれば息子と風呂に入るのは久しぶりだな、
3歳という事もあり何時もは使用人がクルトの様子を見ながら風呂に入れているが、家族と入ると聞いて嬉しそうだ。
「母さん、お父さんが連れてかれちゃうよ?助けないのー?」
「ほっといて大丈夫よー、たぶん死にはしないからねー」
頭を撫でながら言ってやれば犬の様に尻尾を振り始める息子、、、愛い奴だ。
今まではザムザ優先で息子の事など構ってやらなかった。成人するまで13年、今後はもう少し甘えさせてやろう、
そう思った。
「じゃ、浴場へ行きましょう。お父さんも運が良ければ後で来るかもしれないわよー」
「ホント!?わーい!」
正直、なんだかんだあって精神的に疲れた。クルトを風呂に入れたらぐっすり眠ろう、ザムザとも話をしておきたいが今すぐじゃなくてもいいしな。
ーーー脱衣所に着き、メイド達にドレスを脱ぐのを手伝って貰うとクルト共々洗ってもらった。
そうして湯船にザブリと浸かる..
「はぁ~、極楽極楽。クルトォ、出るときは私が洗ってあげるわ。あなた達も今日はこれで大丈夫よ、下がってなさい」
「「「畏まりました、でわ失礼いたします」」」
一例して浴場から出て行くメイド達を見送りながら、私の横でヌッシーヌの玩具を浮かべて遊ぶクルトに話しかける。
「それで、お友達のロディくん達とは仲良くやってるの?」
ゲームではクルトのPTメンバーで幼馴染、もう一人のワイドも入れてゲーム初期ではよく居る小悪党トリオだった。
「うん!今週はまだ会ってないけど、この間は一緒にテーペルして遊んだんだー」
ふむ、確か前世で言うビリアードに似た様な遊びか、自分の持ち玉を対戦相手達で順番に棒で突いて穴に落としていく勝ち抜き戦のゲームだ。
3歳児のくせして中々オシャレな事をやってるじゃないか
「そうだったのねー、どう?クルトは勝てたのー?」
「、、、うーん、勝ったよー?」
、、、あまり勝てはしなかったらしいな
「ふふふ、やったじゃない。もっと上手く成りたかったらお父さんに教えて貰いなさい」
「うん!、、、でも父さんって忙しいんじゃないのー?」
「いいのよ、色々あってお父さん。前より遊んでくれる様になったと思うわ。私もねー?」
「そうなの?!」
そうだとも、息子を小悪党になんぞさせてたまるか。
大体の原因は私が死んだ事にあるらしいが沢山遊んでやれば悪さする様な元気も無くなるだろ。
「ええ、間違いないわ」
「じゃあ今から遊ぼー!」
「きょ、今日はもう遅いでしょー?また明日お父さんとよー」
なんだかんだ言ってザムザに押し付けてる訳じゃない。男同士の方が楽しいかなーと思うんだ、前世の記憶的に...
「さ、そろそろ上気せちゃうわ。後で洗ってあげるから待ってなさーい」
「えー、父さんはー?」
「今日は諦めなさい」
「むぅー」
言って湯から上がると転けぬ様気を配りながら鏡の前に腰をおろした。
息子の方はヘソを曲げてしまったが洗ってやれば機嫌も治るだろ、
ふと鏡に映る自分に視線を合わせれば前世の自分に中東の血を混ぜてブロンドになったような顔が映る、
記憶が戻った所為だろうか、目付きが少し変わった気がするな、そんなことを思いながらボディタオルを泡立てた。
頭の先から足の先まで洗うと次は尻尾へ手を伸ばす、
前世では無かったこの尻尾、我が一族には皆この尻尾が付いている。
付け根から先まで縄のような筋肉繊維が螺旋状に巻かれ先端は槍先の様な骨が突き出た尻尾だ。
ーー改めて観察しながら入念に洗っておいた。
途中何度か背後から水鉄砲を食らったが適当にギャースカ悲鳴をあげて難を逃れた。
「さぁクルト、洗ってあげるわ。いらっしゃい」
「はーい」
小さめのバスチェアを目の前に置いてクルトを座らせる。
「大きくなったわねー、これなら直ぐお父さんと同じムキムキになれるわよー?」
「ホントー!?母さんみたいにも慣れるんだねー!」
遠回しに私もムキムキだと言われた気がするが聞かなかったことにして頭を洗う、
「イタイイタイ!母さん!目に入ってるよー!?」
「あら、ごめんね~、お湯被せるから息止めてねー」
「うわっぷ!?」
、、、そう言ってシャワーでザッと頭の泡を落とすと身体やら尻尾やらを洗っていく、
「けほっ、、、はぁ、はぁ、、ヒドイや...」
「あらあら、のぼせちゃったのねー。早めに出ましょうかー」
ーーーそんなやりとりでクルトの方も洗い終えると私達は浴場の出口でお湯を被って脱衣所に出た。
棚から新しく用意された寝間着に着替えると、私は冷蔵庫からミノタウルス族産の乳瓶取り出してグビグビと煽る
「ぷはぁ!、、、クルトは何がいいー?」
風魔機の前でアバアバ言いながら遊ぶ息子に戸惑いながら問いかけた。
「んーっとねー、アポルー」
「はいはーい」
林檎の様な果実を潰して作られた果実水を取り出してクルトへ渡す、
「あんまり当たってると風邪ひくわよー?」
「もうちょっとだけ~」
ま、風邪くらいなら引いても治癒魔術で直ぐ治るしいいか、
そう思いなおして備え付けの長椅子に腰を下ろし一息つく。
「ふぅ...」
そうして湯だった頭で考えた。
これ、下手すると前世より技術発展してるんじゃないだろうか、
この牛乳も異世界産の乳なだけ有り血行促進効果やら母乳の出が良くなるやらで常備されている物だ。 異世界様様だなぁ
思いながら数分ほど、風魔機で遊ぶクルトの気が済むのを待ってやると、
「寒~い、母さん。もう一回お風呂入ろー?」
...何、だと、、、
そして私はもう一度風呂に入った後、湯あたり寸前でフラフラになりながら床に着くのであった...




