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冒険者・傭兵ランク

ペースは戻せそうにないので、とりあえずがんばって投稿するでござる。

「『バスター』!」

「やあぁぁぁあぁぁぁ!!」

「ふっ!」


 魔力で作られた玉がイノシシ型魔物に命中し怯む。その隙に剣が首を落とす。争っている音を聞きつけたコウモリ型の魔物が近寄ってくるが、矢をあてた後すぐ金槌で頭をつぶし絶命させる。

魔物を狩り終わった後、当たりを警戒する。・・・・・・どうやら、もう近くに動物も魔物もいないらしく、三人のうち二人は警戒しつつも体から力を抜く。一人は力を抜いたら負けだというかのように絶賛警戒中だ。


「あ~、疲れた。やっぱりまだ魔物が寄ってくなぁ・・・・・」

「でも前よりは酷くなかったよ?操作もできてるし、襲ってくる数も減ったよ、お姉ちゃん」 


 その三人というのは双羅、トルナロ、キクのことである。

現在、レイクレインの近くのに来ている。決闘に備えて連携力を高めようと思ったからだ。当然、森で鍛えようと言った瞬間渋ったのは双羅である。力を抜かないで警戒してるのもその人物だ。


「ソーラ、そろそろ力抜いたらどう?」

「いーや、この忌まわしくも幸運な場所で力を抜いたらどうなるかわからん」

「忌まわしくも幸運って・・・・・・確かに、お兄ちゃんの話を聞く限り変な場所だけどさぁ・・・・。それきっとお兄ちゃんだけだし」

「わかってる。知ってる」


 だからこそ俺が力を抜いた途端なにかしら起きるに違いない。


「そういえば、ロイクさんは?参加するんでしょ?」

「アサさんも参加できるんだっけ」


 それぞれ昨日のうち自己紹介をして、なぜかキクはロイクとアサンをロイさんとアサさんと言う。

なんだその略し方は。


「アサンはどうかわからんがロイクは参加するぞ」

「アサンさんも参加するんじゃなかったっけ?」

「うーん、どうだろ・・・・・・アサさんは伯爵の雇われ人じゃないの?」


 ロイクは参加することになっている。アサンは冒険者登録してあるからハパルさんの雇い人というのは誤魔化せるし・・・・・・大丈夫なのか?

ハパルさんの性格上、アサンも出しそうだが・・・・・・。


 そうすると俺、トルナロ、キク、ロイク、アサンが参加で指定された限界人数の五人丁度だ。

相手も負けたくないだろうから五人で来るだろうな。


問題は装備だけど。特に指定はされなかったし、何でもいいんだろうけど。あの貴族のことだ。

キクの魔銃を使用した時、


『何だそれは!?そんなものは反則だ!規制を破った反則負けだ!ルアは俺のものだな!あと、その魔道具も寄越せ!敗者は大人しく従うんだな!』


とか言い出しそうだ。いや、ここまで酷くは無いだろうが・・・・・・無いよな?

不安だ。


「とりあえず帰るか。討伐対象はあの猪・・・・・・でいいんだよな?」

「うん。尻尾を持ってかなきゃ」


 訓練ついでに冒険者クエストも受けている。

ちなみにこの猪、割と強い・・・・・C当たりの強さだ。

Cというのは冒険者・傭兵ギルトのランクのことだ。


 上からS・A・B・C・D・Eの順になっており、その前後に+と-がある。

今のトルナロのランクはD+だ。この猪は次のランクに上がるために必要らしい。

次のランクに上がるためには指定された依頼を完了させて、試験を受けるとランクが上がるらしい。

ランクの前後に±が付くのだが、Sランクは特別で+も-も付かない。Sランクというのは竜、ドラゴンに囲まれても死なず、逆に皆殺しにできるバケモn・・・・・・強者のことを言う。


ちなみに、傭兵ギルトにはSSランクと言うランクがあり、過去に到達できた者は5人いるかどうか・・・・・・。災害と言ってもいいレベルの強者だ。


どうでもいいかもしれないが、ヒューマオーガの指定ランクはA-だ。A級の冒険者・傭兵が最低でも三人は必要なほど強い魔物である。双羅たちが勝てたのはロイクの夢属性とルアの氷魔法があったからの結果だ。

ちなみに、ランクで強さを表すと・・・・・


・双羅   D+級  場所によってはB-級。

・トルナロ C級   ランクはD+級だが、実力は勝っている。

・キク   C-級  魔銃を使用しなければD-級。

・ルア   C+級  専用の魔法陣を用意するとB+級。

・ロイク  E+級  魔法の腕だけを見るとA-級。単純な強さは無い。

・アサン  B+級  ランクはC+級。


 となっている。

ちなみに一般人の強さは平均E+だ。


 

◇◇◇



「うわ・・・・・・・」

「貴様・・・・・・!」


 帰り道。運悪くクライセル子爵に出会ってしまった。

運悪くと言ったが、絶対これは森の所為だ。俺の勘がそういってる。


 クライセル子爵は会った瞬間敵意剥き出しだ。さっき「貴様・・・・・!」って聞こえたし、握っている拳はぷるぷるしてる。

しかしそんな子爵は、俺の周りを見た瞬間馬鹿にしたような顔になった。


「ふん、なんだ?その女と子供は。武器なんぞ持たせて、参加させるつもりか?」


「やはり愚民の考えはクズだな。女子供に戦いを強制するとは・・・・・・・」


「む?女は上々だな・・・・・・・おい、おまえ雇ってやるからこちらへ来ないか?」


「黒い髪に蒼目か・・・・・・珍しいな。そこの子、こっちに来たらうまい物食わせてやるぞ。どうだ?」


 口を開くと言葉が滑り出しているというか、口を閉じることができないのか・・・・・・・・?

ただひたすらうるさい。腹を立てるのもめんどくさい。メリアの気持ちが良くわかる。

というか、親父さんはしっかりしてるっぽいのに、なんでコイツはこうなんだ?

あ、貴族にコイツって言っちまった・・・・・・・まあ、いいか。コレには。


 てか、さっきなんて言った?キクを売る気なのが見え見えなんだが・・・・・・・。

トルナロ雇うとか言ってるよね。明らかに欲見えているんですけど。おまえメリア狙ってるんなら辺りに気を散らかすなよ・・・・・・・・。


 なんか、うん、あの、イライラはするけど、コイツに呆れて腹が立たん。これがコイツの嫌がらせだとしたらかなり凄いが、そうじゃないだろうね。なんか気持ち悪い奴に見えてきた。


 最初二人を見たときはこっちの戦力低下を狙ってるんだと思ってたんだけど、どうやら違うっぽい。

・・・・・・あのさ、二人とも。なんか気持ち悪いからって俺の後ろに隠れるなよ・・・・・・・。


「おい!聞いてるのか!?」

「ん・・・・・?」


 なんか、クライセルさんが叫んでました。叫んだりする前に後ろを見てみろ。お前の護衛兵士が疲れた顔してるぞ。あ、今なんか飲んだ。・・・・・・ああ、胃薬か。お疲れ様です。


「その小僧が持ってる魔道具を寄越せといっているんだ!!」

「えっ・・・・・!?」


 恐れていた事態が想定外のタイミングで発生した。やはり位の高い生活・教育を受けているし、珍しい魔道具かはわかるのか。どんな物かはわからないだろうが。


「や、やだ・・・・・・・あげない・・・・・!」

「寄越せと言ってるのがわからんのか!?」

「形見なんだ・・・・・・・わたさない、絶対・・・・・!」

「おい、無理やり奪うのか!?犯罪だぞ!それに俺達はレイクレインの人間じゃないからな、貴族の権力は通じないぞ!」

「まだわからんのか!権力なんぞ関係ない!この俺が欲しいと言っているんだ!」

「クライセル様!それ以上は不味いです!」


 兵士が止めに掛かる。それをチャンスと見て俺達はそこから逃げた。



◇◇◇



 双羅達がクライセルに絡まれている頃、メリアとハパル、ついでにアサンはゆったりとした昼を過ごしていた。時々クライセルの知りたくなかったストーカー報告が入ってくるのでメリアは度々頭痛が襲ってくるのだが。


「そういえば、ソーラって地味に強いよね?」

「ああ、そうだな」


 メリアがそう切り出して、アサンが答える。


「確かに、報告には弓の扱いがかなり凄いと聞いてるよ」

「平地だと人のサポートや槌での攻撃に回ってるけど、障害物があるとかなり凄かったね」

「本人は戦闘に向いてないとか言ってるけど、あれは平地だからで、森とかで戦わせたら絶対凄いぞ。たぶん、ギルトランクBくらいはいくんじゃないか?」

「そんなに?ソウラ君ってすごいんだ。へぇ~」


 その会話の中、アサンは心の中でソーラの弓の腕について考えていた。


(やっぱり、異世界から来た落ち人は何らかの補整を受けるのか・・・・・?)


 アサンの予想、それは的中している。

異世界人、つまり落ち人は、基本的に何らかの補整を受ける。明らかに特別な能力を宿す人もいるし、肉体の強化や魔力補整を受ける人もいる。

アサンの場合は、剣術に補整を。双羅の場合は弓術を宿している。


(そういえば、随分と前世の事を思い出せないな・・・・・・・忘れてしまった?それとも異世界の条件とか?ソウラもなにか忘れているんだろうか?)




「でも、森でソーラ戦わせたらダメだよね?なにより、本人が嫌がる」

「ああ、そう言ってたね」


 アサンが考え事をしている間に、話が進んだようだ。


「なんか、森に縁があるんだよね、ソウラ君って」

「うん。というか、仲間に出会ったのって、全部森がきっかけだよね?」

「あ、たしかに・・・・・」


 トルナロは森の中から悲鳴を上げ、キクはトラップ?を踏み発見し、メリアは森の中の湖で、アサン、ロイクは森から来たヒューマオーガが原因。

ちなみに、キクは森で発見したとだけ言っており、双羅、トルナロ、キク本人以外はキクが古代少年だと知らない。



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