あの人は本当に・・・・
あれから、二ヶ月。つまり旅を始めて半年経ったことになる。
あ、ちなみにこの世界の一年は十ヶ月だ。
この旅はいい経験になった。トルナロも、ある程度魔力を抑えられるようになっていて、大喜び。
そして、大きい街へ着いては資金稼ぎをしていた。が、ついに目的地に着いた。
「ん~、王都到着、だな」
「そだね~」
王都到着っと。
・・・・ん?そしたら、キクはどうするんだ?そして・・・・
「なぁ、今更なんだが、王都に何しに来たんだ?」
「え、あ。親戚が重い病気になっちゃって。薬を届けに着たんだ」
「へぇ、だからあんなに金がなかったのか」
俺たちが街で泊まって資金稼ぎをするのは、単にお金が無かったからだ。大きい街となると、入るのに何かしらの身分証明書かお金が必要になってくる。宿代にも必要。しかし、あまり手持ちが無いためギルトのある街で稼いでたのだ。
しかしな、トルナロ・・・・
「親戚が病気なのに、資金稼ぎしながらゆっくりと来てしまったけど、大丈夫なの?」
「うん。重い病気ではあるけど、命に関わる物ではないから。大丈夫だよ」
「ああ、そう」
俺、最近さ。この世界の人ってちょっとズレてるな、と思った。トルナロだけかも知れんが・・・・。
命に関わるとかじゃなくて、単に苦しいそうなのに大丈夫か?と聞いたつもりだった。だか、答えは・・・『命に関わらないなら、苦しいも知ったこっちゃ無い』というのだ。いや実際は違うかも知れんが・・・・
「・・・・で、一番俺が話したい事は、キクのことなんだけど・・・・キク?」
「ふぁぁぁ・・・・人が、人が・・・・」
ああ、完全にびびってる。まあ、王都は今まで通ってきた街の中で、一番大きいからな・・・・一応『都市』だし。言い換えると、城下町。
そして、そんな都市には人もすごいわけで・・・・あれ、デジャブを感じる。
そんな感じで、キクは絶賛震え中である。
「大丈夫だから・・・・キク君、ねえ?」
「ふぁ・・・うぅ・・・・」
今にも泣きそうである。これはまずい。だが、これは聞かなければ。
「キク、こっから俺とトルナロは別れる。で、そこなんだが・・・・キクはどうする?」
「ふぁ!?ど、どうするって・・・・?」
「俺かトルナロ、どちらかに着いてきてもいいし、施設に入るのもいいぞ」
「え、・・・・ここから、二人とも別れちゃうの?もう一緒にできないの?」
キクが、この話を聞くとさっきまでの泣き顔が嘘のように変わった。でもすこし泣きそうだ。
「俺たちは一度別れる。次会えるのはいつか分からんが、運がよければ会えるだろ」
「そうだよ、キク君。またきっと会えるから。・・・・どうする?」
「え・・・」
また泣きそうだ。どうする、キク。選択式は自分だ。
「・・・・お姉ちゃんに、着いていく。まだ、魔力の押さえが不安だし、危ない」
「おお、そうか。じゃあ、がんばれよ」
「うん!」
おお、すごい笑顔。いままで見たこと無いくらい清清しい笑顔だな。
「あ、キク君かわいい!そんな顔できるんなら何でもっと早く見せてくれなかったの~?」
「か、からかわないで・・・・」
「あっはっはっはっは!」
楽しい。こんな時間がずっと続けばいいのにな。だが、そうも行かんか。
「じゃあな、二人とも。元気にしてろよ!」
「うん!またね、ソーラ!」
「ばいばい、お兄ちゃん」
ちょっと寂しいかな、と思いつつ、その場を去っていった俺。
―トルナロ視点―
「行っちゃったね」
「うん」
正直、ちょっと寂しい。結局ソーラに向けてた感情が何か分からなかったけど、とても暖かかった。
ちょっと苦しいみたいな、それでも幸せ・・・・ソーラが近くにいると、ちょっとどきどきする。何なのかな、これ。
しかし、自分でもあの時はびっくりした。「ソーラならしてもよかった」なんて・・・・思い返すと、すごい恥ずかしい。なんで、あんな風な言葉が出てきたんだろう?私、ファーストだったのに。
ソーラに、奪って欲しかったのかな?
そう考えたら、急に顔が熱くなってきた。ああ、そっか。分かった。この感情が何なのか。恥ずかしいのに、悪い気はしない・・・・
―双羅視点―
「なんだこれ・・・・・」
今、俺はわざわざ二時間かけて師匠家・・・・もとい、ライク家に帰ってきている・・・・はずなのだが、今居るのは玄関前、つまり外である。そして、ドアには紙が貼ってあって、そこには・・・・
ここに来てくれた者へ。
しばらく、私は旅に出ようと思っている。いや、単に旅行なのだが。まあ、そんなわけで用がある者には申し訳ないが、ここを開けさせてもらう。なに、しばらくしたら帰ってくるさ。
と書いてあった。しかも下のほうには・・・・
わが弟子へ。
帰ってきても無駄だぞ?上に書いてある通り、旅行に行ってくる。お前の自動人形は隷属上書きで第二を私にしてある。お前のオートマタは使えるぞ。器用ではないが、知恵が詰まっている。カタコトだが喋れるし、相談役だ。まあ、そんなわけで。
と、書いてあった。しかもなつかしい日本語で。
いったいどこで日本語を学んだのか・・・・
◇◇◇
「はぁ・・・まったくあの人はほんと・・・・」
もうやだあの人。放り出しといて、自分は旅行とか・・・・。
今現在、俺は湖に向かっている。。王都の近く、うまく隠れていた湖を発見したのだ。ここなら静かにできるだろ・・・・
そして、ここへ来た理由はもう一つある。
なんでか知らないが、俺は嫌なことがあるとなんかにつかる。風呂なりプールなり・・・。
とりあえず、なんかにつかっていると安心して、ゆっくりできる。丁度、つかるための湖はある程度広いし、ちょっと深め。泳げるんじゃないだろうか。
しかも今の季節は夏の最後。ちょっと暑い。ここらへんは東南というので、一応四季あるのだが、冬がみじかいし、大体は夏か秋だ。ここはいい場所だな。
とか考えつつ湖に向かっていくと、水の音がする。これはあれだ。プールとかで聞ける音だ。
バシャ・・・バシャ・・・、と、一定で聞こえてくる。誰かが居るのか?と思って向かってみると、人が居た。あ、泳いでる。
その先に居た人は、紫の髪で、ロング。目つきは優しい。いや、若干するどいか?目の色は紫。肌は割と白い。
そしてさ、あの・・・下着だけなんだよね。ついでに言っておくけど、女性。
まあ、トルナロの時よりは良いかな・・・・ブラしてるし。
って、そこじゃない自分。現実を見ろ。
最近おかしい・・・・主にあたm(




