トルナロ
チョイ長め?
さて、視点を下に下げれないな。なんで好き好んで頭がへこんだオークの死体を見なきゃならない。
あ、でもちょっとだけ血はもらってこうか。貴重な材料だ。ビンを持ってきてよかった。
「よっと・・・」
しかしよくオークなんか倒せたよな。一応中級なんだっけ。まあ、隙があったからいいけど。
そして、忘れはせんぞ奥にいる魔物。じりじりと来てんのわかってんだ。
というか、目の前にいる女性。始めこの人を助けよう?って思ってきたんだっけ。
結果的にオークの血が手に入ったからいいけど。
さっきから目を瞑ってじっとしてるな。声かけた方がいいか?
「えー・・・と。おーい?」
「へぁ?ふぇ!?」
「え、大丈夫?」
改めて見てみる。
髪は横が顔よりすこし下まで伸ばしていて、うしろが肩より下に伸びている。
目つきは優しい感じ。身長15・・・7?くらい。
あれ、髪が赤だから目もそうなのかな。と思ってたら全然違った。白色だ。
これって珍しいんだっけ。って
「え・・・」
「え?な、なんか顔についてます?」
え、いや、そんなオロオロしなくても何もついてないよ?
ただね、えと、目の色が白から赤に変わったからさ、どーいうことかなーって。
「えっ、と」
「え、えと」
あれ、どうしよう。なんか気まずい。
そしてなんかじりじりと近づいているあいつらの速度が速くなってる。
「えと、とりあえず、奥にいるあの魔物のこともありますし、森出ませんか?」
「あ、はい」
あれ、奥の魔物に気づいてなかったっぽい。まあいいや。早くここから出よう。
◇◇◇
「まあ、追っかけては来ないだろうな」
森を出てすこし歩いたところで休憩中。
とりあえず、二人とも手当てが済んだ。基本万能の俺の知識が役立つ。
まあ、会話が続くかはなんか不安。
「えと、あの、助けてくれて、ありがとうございました」
「あ、いえ、こっちこそ。それで、あの、言っていいかわかんないんですけど・・・」
「はい?」
「あの、目の色が・・・」
「あ、はい。変わってるって事ですか?」
「はい」
不思議だよな、考えると。目の色が変わるって。
「なんか、私って昔から目の色がたまに変わるらしくて、そういう体質なんです」
「へえ、」
ん・・・なーんか引っかかるな。なんでだ?聞き覚えが・・・あるからか?
何だったかな・・・なんかの本で目の色が変わることは・・・
「あ、そうだ。名前を聞いてもいいですか?俺は双羅っていいます」
「あ、ソーラさんですか?私はトルナロっていいます」
うん、家名がない。やっぱ冒険者なのかな。
「えっと、ソーラさんって冒険者なんですか?」
「え、いや、ちがいます」
「え?そうなんですか」
まあ、そうだよな。オークのいる所まで来る人って大抵冒険者だよな。
「俺は魔術工業者です」
「え?な、なんで・・・あ、いや、すいません・・・」
「何でここにいるかですよね?」
「あ、はい。なんでですか?」
「まあ、簡単に言いますと・・・」
簡単に、師匠がやったことを説明中。
「古代魔法を使ってるって、解明したってことじゃ・・・それってすごいことじゃあ・・・」
「そうなんですけど、そうすると面倒なことに縛られるからって言ってました」
「国に仕える事が面倒・・・」
「基本自由人ですから、うちの師匠は」
「自由人だとしても、弟子をこんなとこに放り出すなんて、すごい人・・・」
まあ、そうだろうな。自由人であり、どっかぶっ飛んでる。
「だってこれが私だもの」って言いそうだがな、本人は。
「えっとじゃあ、ここがどこかわかんないんですよね?」
「はい。ですけど、ここって北のほうじゃないですか?」
オークは北の方に住んでるというし。
「あ、北は北なんですけど、ここはマルク村周辺ですよ」
「え、マルク?」
えっと、マルクといえば、なんだっけ、マギドック?が住んでる近くだっけ。
北、っていうより東北だよな。オークの住家はもっと北だ。
え、じゃあ何で―
「なんで、そんなとこにオークがいるんだ?」
「そう、そこなんですよ。なんでこんなとこまで来たのか、さっぱりで」
「トルナロさんがそこまで行って、ついて来たとか」
「いや、たぶん無いと思います。近くまで行ったけど、まだ遠かったし、ここについてから追われましたから」
んん?どういうこった。わけがわからん。




