第三章 神界配信バズりと三大国徴税官の撃退
村長邸の居候トリオ! 貧乏人魚と配信天使と破滅エルフ
悪徳転生者コンビによる偽装武器詐欺を粉砕し、ヒエンの工房前で煙モクモクのホルモン焼き打ち上げを開いた翌朝――ポポロ村の空は、雲一つないどこまでも高い秋晴れの青空に包まれていた。
標高の高い高原特有の冷涼で澄み切った空気が、山々の緑を鮮やかに際立たせている。
村の中央通りを、作業ジャケットのポケットに両手を突っ込んだ赤城鷹人が、安全靴の乾いた足音を響かせながら悠然と歩いていた。
左腕の傷だらけの金属製腕時計に目をやると、時刻は午前七時四十分。
今日最初の現場仕事は、新村長キャルルから直々に頼まれていた「村長公邸の給湯配管と温水ボイラーの定期点検」だった。
前村長が高飛びした際にずさんな整備のまま放置されていた村長邸のインフラ設備は、各所で水漏れやマナ圧の不調を起こしているらしい。
「……さてと。一息入れてから現場入りするか」
村長邸の立派な白亜の門扉の前で立ち止まり、鷹人は胸ポケットから紙巻きタバコの箱を取り出した。
一本を唇にくわえ、取り出したのは地球の百円均一ショップで調達した、何の変哲もない黄色いプラスチック製の使い捨てライターだ。
親指の腹で、ヤスリを無造作に弾く。
――カチッ、シュボッ。
静かな朝の住宅街に、硬質で澄んだ金属の着火音が鋭く響き渡った。
揺れる小さな橙色の炎。
先端に火を移し、鷹人は肺の奥深くまで煙を吸い込んだ。
「…………ふぅーーーーっ」
青空へと真っ直ぐ立ち上る、一筋の紫煙。
ツンとしたタバコの香りが、朝の冷気を心地よく解きほぐしていく。
短くなったタバコを携帯灰皿へねじ込んで蓋を閉めると、鷹人は勝手知ったる足取りで村長公邸の玄関ドアを押し開けた。
だが――屋敷のリビングへ足を踏み入れた瞬間、鷹人は思わず眉根を寄せた。
「……おいおい。朝っぱらから、ずいぶんと治安の悪い空気が漂ってる現場だな」
◆
白亜の広々としたリビングの中央、大きな円卓の周囲に広がっていたのは、まさに「資本主義の光と闇」を凝縮したような、あまりにも残酷な格差社会の縮図だった。
まず円卓の上座には、家主である月兎族の新村長・キャルルが腰掛けていた。
動きやすいオーバーサイズのパーカー姿で、胸元には手縫いの一本角人参刺繍ハンカチ。足元にはタローマン特注のミスリル鉄板入り安全靴をきちんと揃えている。
彼女の前には、焼き立ての米麦草トーストに、厚切りベーコンエッグ、自家製人参サラダ、そして搾りたての高純度野菜ジュースという、健康的で温かな朝食が並んでいた。
そしてその隣――ソファーにふんぞり返っていたのは、淡い桜色のツインテールを揺らす小柄な美少女だった。
背中には下級天使特有の小さな純白の翼がパタパタと動き、頭上にはネオンのようにピカピカとカラフルに発光する小型光輪。身につけているのは、帝都の最新トレンドを取り入れたサイバー地雷系の天使ファッション。
大陸全土に八千万人の登録者を抱え、個人で月収二億円を叩き出すメガゴッドチューバー――天使キュララである。
「あ〜、リスナーから今朝届いた南国特産の『太陽マンゴー』、超あま〜い♡ ルナミス帝都のファンクラブ会長、金粉入り高級メロンも三箱送ってくれたし〜、朝からビタミン過多で肌ツヤが異次元なんだけど〜☆」
最新の薄型魔導タブレットを指先で弾き、リアルタイムで画面に降り注ぐ虹色スパチャの数字を眺めながら、キュララはフォークで金粉の乗った完熟フルーツを優雅に口へ運んでいた。
さらにその向かいには、森羅万象を魅了するほどの美貌を持つエルフの少女が、優雅に足を組んで座っていた。
流れるような翡翠色の長髪に、吸い込まれそうなエメラルドの瞳。世界樹の直系にして、歩く天災と恐れられるエルフ令嬢――ルナ・シンフォニアである。
「皆様、爽やかな朝ですわね。今朝は世界樹の根元から採取いたしましたマナ蜜と、摘みたての新鮮野菜で作りました『特製デトックス・スムージー』をいただきますわ。細胞の一つひとつが神聖なマナで満たされていくのを感じますの♡」
眩いまでの富と健康のオーラを放つ三人の美少女たち。
だが――問題は、その円卓の最果て、床の上に敷かれた一枚の古新聞の上だった。
そこに、膝を抱えて体育座りをしている一人の少女がいた。
海底の真珠を思わせる艶やかな青銀色の長髪に、澄み切った瞳。水棲種族特有の白く透き通るような肌を持つ、文句なしの絶世の美少女――深海王国シーランの王女にして、現在はポポロ村の広場でみかん箱の上に立つ極貧地下アイドル、リーザ・シーラン・リヴァイアサン(十六歳・年収数千円)である。
だが、その神聖な血統とは裏腹に、着ているのはデパートのワゴンセールで百円で買ったというヨレヨレの小豆色芋ジャージ。
足元にはゴム底がすり減った便所サンダル。
そして、彼女の前に置かれたアルミの小皿に乗っていたのは――。
今朝、近所の土手でむしり取ってきたという、泥のついたタンポポとオオバコの「雑草サラダ(ドレッシングなし)」。
それに、タローソンの裏口で店員から哀れみとともに恵んでもらった、カチカチに硬直した「焦げたパンの耳二本」。
飲み物は、欠けた湯呑みに注がれた「冷たい水道水」一杯だけだった。
――ぐうぅぅぅぅぅぅぅ……ッ!
リーザの細い腹の底から、静かなリビング全体を揺るがすような、悲痛極まりない空腹の咆哮が響き渡った。
「……リーザちゃん」
見かねたキャルルが、苦笑いを浮かべながら焼きたてのフレンチトーストを差し出す。
「食べる? まだフライパンにいっぱいあるよ? 無理しないで、ちゃんとご飯食べなよ」
「フ、フンッ! 結構ですわ、キャルル様!」
リーザはプイッと横を向いて胸を張った。
「アイドルたるもの、ファン以外の施しは受けない主義なんですの! オオバコやタンポポはビタミンと鉄分が豊富で、体内を極限まで浄化する至高のオーガニック完全食! 高級フルーツにかまけて贅肉を蓄える手羽先天使とは、美意識のステージが違いますわ!」
「あはは〜、リーザちゃん強がっちゃってウケる〜☆ 胃袋が『助けて〜!』って悲鳴上げてるよ〜? ほら、リスナーのみんな〜、これが今話題の『雑草系地下アイドルのリアルな朝食』でーす! 裏垢にアップしたら秒で五万いいねつきそう〜♡」
キュララが魔導カメラを向けてパシャパシャと煽り立てる。
リーザは奥歯をギリギリと鳴らし、鼻の穴に詰めていたピカピカの五円玉を怒りでフンッ! と射出しそうになっていた。
「キーッ! なんですのあのアホ毛天使はぁぁッ! 私の数少ないお賽銭要員をあざといウインク一発で根こそぎ奪い取った泥棒猫のくせにぃぃッ!!」
「まあまあ、リーザ様、喧嘩はおやめになって」
そこへ、スムージーを飲み干したルナが、慈愛に満ちた聖母の笑みでおっとりと割って入ってきた。
「お金にお困りでしたら、良い解決策がありますわ。道端の小石を私の錬金術で金塊に変えて差し上げましょうか? ……あ、でも三日後にただの石に戻ると、またキャルル様に安全靴の踵で頭を割られてしまいますわね」
「当たり前でしょ! 詐欺で村ごと訴えられたらどうするの!」
キャルルが即座にツッコミを入れる。
するとルナは、ポンと華奢な手を打って、さらに満面の笑みを輝かせた。
「では、名案ですわ! リーザ様の腎臓を片方、闇医者へ売却しましょう! 摘出しても、私がすぐに世界樹の秘術で完全再生して差し上げます♡ 売っては再生し、売っては再生すれば……実質的に無限に高級ステーキもフルーツも食べ放題ですわよね? 私って本当に天才ですわ〜!」
「「「やめんかぁぁぁーーーッッッ!!!!」」」
リビングを揺るがす悲鳴と絶叫!
満面の笑みでメスと魔法杖を構える天然サイコパスエルフに対し、リーザとキャルルが全力で後ずさって椅子を倒した。
「コンプラ違反! 完全に規約BAN対象ですわぁぁッ! 誰が自分の内臓を永久機関にしてパンを買いますのぉぉッ!!」
◆
「……やれやれ。朝っぱらから、草食動物と臓器売買の不毛なコントやってんじゃねぇよ」
ドスの利いた静かな声音が、カオス極まるリビングの空気を一瞬でピシリと凍りつかせた。
全員の視線が一斉に入り口へと向く。
そこに立っていたのは、煤と油でくすんだ無骨な作業ジャケットの袖を捲り上げ、無精髭の顎を撫でながら呆れ顔を浮かべる男――赤城鷹人だった。
「あ! 鷹人さん!」
キャルルがパッと顔を明るくし、タローマン特注の安全靴を鳴らして駆け寄ってくる。
「おはよう! 配管の点検に来てくれたんだね!」
「ああ。……だが、配管を直す前に、この部屋の現場の歪みを直すのが先決みたいだな」
鷹人は大股で歩み寄ると、床の新聞紙の上で膝を抱えて震えているリーザを一瞥した。
「だ、誰ですの貴方は……! 薄汚れた作業着を着て、土足で令嬢の前に立ち入るなんて無礼ですわ!」
「赤城鷹人だ。この村の専属エンジニアで、アパートの管理人をやってる。……おい、お嬢ちゃん。いくら金がねぇからって、現場の朝から牛馬みてぇな青草と焦げたパンの耳を齧ってたら、肝心の声も出なけりゃ身体のフレーム(骨格)が歪むぞ」
「う、うるさいですわ! 私は気高きシーランの人魚姫! 泥臭い労働者の施しなんて――」
――ぎゅるるるるるるるぅぅぅぅぅッ!
反論を遮るように、リーザの胃袋が情けない音を立てて大絶叫した。
リーザの顔がボッと一瞬で真っ赤に沸騰する。
「空腹のまま現場に入れば、集中力が切れて重大事故を起こす。……それは歌を歌う現場でも同じだろ」
鷹人はやれやれと首を横に振ると、作業ジャケットのポケットから手袋を取り出して腰にぶら下げた。
「台所を借りるぜ、村長さん。……十五分で、現場の職人が一発で腹を満たす極上のまかない飯を作ってやる」
◆
村長公邸の清潔なシステムキッチンに、鷹人は立った。
腕まくりをし、意識を集中させて頭の中のユニークスキル【リサイクルマスター】を起動する。
――――――――――――――――――――
【所持スクラップPt:39,475 Pt】
・カタログ選択:【流通廃棄食材・規格外産地直送カテゴリー】
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(地球の大手食品加工場で、サイズが不揃いというだけで規格外として弾かれた極太の粗挽きポークソーセージ、賞味期限直前で引き取られた極厚の国産豚バラ肉、農協選別場で撥ねられた朝採れの高原キャベツ、それに炊きたての新潟産コシヒカリのデッドストック保温米……一式召喚だ)
消費ポイント、わずか35Pt。
――ヒュンッ!
調理台の上に、みずみずしい緑のキャベツと、見るからに肉汁をパンパンに湛えた極太ソーセージのパック、ツヤツヤと湯気を上げる白飯のコンテナが無造作に出現した。
さらに鷹人は、昨日ヒエンの工房で手に入れた大玉の青森県産ニンニクを三房取り出した。
「うわぁ……! 空間からお肉とお野菜がドサドサ出てきた〜! なにそのスキル、便利すぎじゃない〜☆」
キュララが目を丸くして身を乗り出す。
リーザも床から立ち上がり、思わず鼻をヒクつかせて調理台を見つめていた。
「さてと……。まずは現場の目覚ましと、ベースのアロマ作りだ」
鷹人は大粒のニンニクから薄皮を素早く剥ぎ取ると、ポケットからあの安っぽい黄色い百円ライターを取り出した。
親指の腹でヤスリを弾く。
――カチッ、シュボッ。
静かなキッチンに、硬質で澄んだ金属の着火音が鋭く響く。
揺れる小さな橙色の炎。
鷹人は剥きたてのニンニクの先端に、ライターの炎を直接あてがった。
――チリチリチリ……ジュワッ。
直火に炙られたニンニクの表面が、パチパチと音を立てて香ばしい狐色に焦げていく。
滲み出る濃厚な植物油のエキス。
その瞬間――。
ボワッッッッ!!!!
朝の空気を一瞬で塗り替えるほどの、猛烈に甘く香ばしい焦がしニンニクのアロマがキッチンからリビング全体へ爆散した!
生の刺激臭は火によって消え去り、極限まで濃縮されたナッツのような香ばしさと、暴力的なまでの食欲を刺激する滋養の香気。
「ひゃあぁぁぁ……っ!? な、何この匂い……!? すっごく香ばしい……!」
「ごくり……」
リーザの喉が、目に見えるほど大きく上下した。
足が勝手にキッチンへ向かってすり足で進んでいく。
鷹人は包丁の腹で炙りニンニクをバチン! と豪快に叩き潰すと、フライパンにラードを引き、スライスした豚バラ肉と極太ソーセージをぶち込んだ!
――ジュウウウウウウウウッッッッ!!!!
立ち上る猛烈な白煙と、豚脂の爆ぜる音!
表面がカリッと黄金色に色づいたところで、手で豪快に大振りにちぎった高原キャベツを山盛りに投入。
強火のまま中華鍋のようにフライパンをガシガシと煽る!
仕上げは、地球の特選醸造濃口醤油、みりん、そして粗挽き黒コショウだ。
鍋肌へ醤油を回し入れた瞬間――。
――ジョワッッッッッッ!!!!
焦がし醤油と炙りニンニク、そして豚の脂が融合した究極の湯気が、天井へ向けて吹き上がった!
丼に盛った熱々の白飯の上に、タレの絡んだ豚バラ、弾けんばかりのソーセージ、そしてシャキシャキのキャベツを山盛りに敷き詰める。
その頂点に、鉄板で焼いた半熟の目玉焼きをドカリと乗せれば――現場特製『焦がしニンニク豚バラキャベツのスタミナまかない丼』の完成だった!
「ほらよ、お嬢ちゃん。伸びねぇうちにガツガツ食いな」
鷹人は湯気を上げる丼と箸を、リーザの目の前のテーブルへドン! と置いた。
◆
「あ……あ……」
リーザは震える手で箸を握りしめ、丼を見つめた。
立ち上る暴力的なまでの香気だけで、全身の細胞が狂乱するように脈動している。
気高き王女としてのプライドが「ファン以外の施しは……」と一瞬頭をよぎったが――。
――0.1秒後。
「いただきますぅーーーッ!! 神様仏様作業着様ぁーーーッッッ!!」
リーザは床にスライディングするかのような勢いで飛びつき、目玉焼きの黄身をぷすりと割ると、豚バラ肉とキャベツ、そしてタレの染みた白飯を口いっぱいに掻っ込んだ!
ハフッ、ハフッ、ジュワッ!
「――!!!!????!!!!」
ドッガァァァァァァァンッッッッ!!!!
リーザの全身を、雷鳴のような衝撃が突き抜けた!
目を限界まで見開き、咀嚼するごとに青白かった頬がカッと紅潮していく。
「う……う、うんめぇぇぇぇぇぇッッッッ!!!! なんですかこれぇぇぇッ!? ソーセージの皮がパリッと弾けて肉汁が津波みたいに溢れてきますの! キャベツが甘くて、豚肉の脂と焦がし醤油のタレが……直火で炙られたニンニクのパンチが、脳天をガツンとぶん殴ってきますわぁぁッ!!」
リーザは猛烈な勢いで丼を掻っ込み始めた。
大粒の涙がポロポロと零れ落ち、丼の縁を濡らす。
雑草と焦げたパンの耳で飢えを凌いできた彼女の身体に、泥臭くも力強い本物の炭水化物と脂の滋養が、五臓六腑へ染み渡っていく。
「あ〜! ずるいずるい! 私もそれ食べたぁ〜い!」
キュララがフルーツを放り出し、瞳を輝かせて駆け寄ってきた。
鷹人は苦笑いしながら、フライパンに残った具材を小皿に取り分けてキュララとルナ、キャルルへ差し出した。
「きゃ〜♡ なにこれ、お肉の旨味がガツンときて超おいしい〜! 高級フルーツより全然テンション上がるんだけど〜!」
「まあ……! 濃厚なのに、野菜の甘みとニンニクの香気で驚くほど箸が進みますわね!」
天使もエルフも、夢中になって熱々の具を頬張っている。
あっという間に、リーザの丼は米粒一つ残さず空っぽになった。
◆
「ぷはぁぁぁ……! ごちそうさまでしたの……!」
空の丼を置いたリーザは、お腹をさすりながら、この世の全ての幸福を手に入れたかのような至福の笑顔を浮かべていた。
すっかり血色を取り戻した頬に、健康的な桜色が宿っている。
その瞬間――ピロリン♪ と鷹人の脳裏に澄んだ電子音が響き渡った。
『善行を検知しました』
『事象:極貧地下アイドル(シーラン国王女)への完全栄養支援および餓死危機の回避』
『判定:一切の私欲なき純粋な現場炊き出しによる人道救済』
『スクラップPt +1,500Pt を獲得しました』
(よし、これで所持ポイントは40,975Ptか。順調に大台を超えてきたな)
鷹人は胸の中で小さく頷いた。
「鷹人の旦那様……!」
リーザが芋ジャージの裾を正し、改まった様子で鷹人の前に正座した。
「私、決めましたわ! 貴方を私の『筆頭ファンクラブ名誉会長』に任命いたします! 今度の路上ライブの最前列ど真ん中(みかん箱の目の前)の特等席を、五円玉一枚で永久リザーブして差し上げますわ!」
「五円玉で特等席ねぇ……。まあ、気が向いたら冷やかしに行ってやるよ」
鷹人はニヤリと笑い、腰の手袋をはめ直した。
「言葉が通じなくても、拳と美味いメシ、あとはエンジン音があれば世界中どこでも生きていける」
現場で汗を流す者も、歌を歌う者も、美味い飯を食って腹を満たせば同じ人間だ。
その腹の底に確かな手応えを感じながら、鷹人は道具箱を引っ提げて立ち上がった。
「さて……腹ごしらえは終わった。ボイラーの配管をサクッと直してくるぜ」
賑やかな居候トリオの笑い声を背に受けながら、現場の兄ちゃん・赤城鷹人は、今日も力強くポポロ村の現場へと踏み出していった。
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