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戦いの開始と終わりの始まり

誤字あったら教えてー

 お互いが「「掛かってこいや!!!」」と言ってしまったから、二人とも動かない。


「あんたが来なさいよ!」


 円藤(えんどう)に指を指す。


「なんで、僕が行ってやらなければならない?!礼儀として、猿である君が来るべきだ!」


 燈米(ひより)の顔が真っ赤になった。足に力を入れ始め、地面にヒビが入る。


「そんなに来て欲しいなら行ってあげるわよ。」


 一瞬で距離を積める。風だけで体制を崩しそうになるほどの速さだ。


 拳を放つ。


「このクソ、ナルシストがーーー!!!」


 円藤の腹部に拳がめり込む。声をあげる前に吹き飛び、3回ほど跳ねてから止まった。


「がっ!――」


 口から血を出していたが、手をブラブラさせながら立ち上がる。「はあはあ」と荒い息を吐きながらも、目は明確に燈米を捉えている。


「猿というのは改ましょう。あなたはゴリラだ。」


 円藤が手で血を拭う。


「なんとも汚らわしい。ゴリラごときにここまでの致命傷を負うとは、僕も本気を出したほうが、いいかもしれませんね。」


 景色が円藤を中心に少し明るくなる。


彡相雷(さんしょうらい)


 ピリピリと白い稲妻が、円藤の体に纏わりつく。


多雷線(ころあらいせん)


 円藤が手を上げて唱えた。瞬間、宙に小さい稲妻の球体が現れて、燈米に向かって放たれた。


「遅い?」


 球体の速度は遅かった。少なくとも燈米に当たる速度ではない。燈米はその球体を軽々避ける。


初雷線(しらいせん)


 円藤がそう唱えると、指に稲妻が集束する。


電雷線(いらいせん)


 指から稲妻が放射された。それは本来の稲妻の速度で燈米の手首を撃ち抜いた。


「っ――」


 燈米は手首を押さえて距離を取る。手は感覚を失い痙攣している。


 燈米は距離を取り視界を広げたことによって気づいた。


「これは」


 グラウンドを無数の稲妻の球体が覆っていたのだ。


「この球体どけてくんない?邪魔だから。」


 目は円藤を捉えているが、周りの球体に気を取られている。


「球体なんてダサい呼び方しないでくれないか?これは(でん)というポインターのような物だ。」


 手のひらに電を作り、くるくると遊ぶ。


「電ってどっちにしろダサいじゃない。」


 円藤の動きがぴくりと止まる。引きつった笑顔を見せながら燈米を見る。


「やはりゴリラには、輝くネーミングセンスが分からないか。やはりゴリラはゴリラだな。」


「ゴリラじゃない!!!」


 燈米が距離を積めて殴りかかる。


「無駄だよ。「電雷線」」


 稲妻が正確に燈米の足を撃ち抜いた。両足が使えなくなり、膝から崩れ落ちた。


「っ―」


 地面に手を付く。使えるのは腕一本だけになり、絶望的な状況だ。


 円藤が燈米の前まで行き、しゃがみ込む。


「どうした。立てよ!」


 頭をガジっと掴み上げる。


「がぁ。くっそ離せ!」


 片腕で殴ろうとするが、「電雷線」で撃ち抜かれ、四肢がすべて使えなくなった。


「無駄なんだよ。お前の抵抗全部がなぁ!」


 円藤が手を掲げる。すると、真上にある電に稲妻が集束する。


「今僕が出せる最大火力だ。」


 さらに稲妻が集束し、大きな球体になる。


「死ね!」


 円藤が手を離し距離を取る。


 掲げていた手を振り下ろした。


雷濁線(らいだくいっせん)


 集束された稲妻が一気に燈米に降り注ぐ。


「がぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」


 集束された稲妻は雷そのものだった。しばらくして術が終わった。


 燈米ひよりはすでに。






 そこには居なかった。


「なに!?」


 円藤が辺りを見渡すがどこにも燈米の姿はなかった。


「いったいどこへ?」


 グラウンドには静けさが立ち込めた。


 ―その頃の燈米は―


「うっ、ここは?」


 恐らくアパートの一室だろう。だが間違いなく、知っている人物の部屋ではない。少し痺れがマシになった片腕を動かし頭を押える。


「確かあの時、私は死んだ?」


 先程の出来事を思い返すと勘違いしても仕方がない。雷そのものの様な物を全身に受けたのだから。


「安心していいよ、死んでないから。」


 その時、背後から声がした。振り返り見ると、幼い少年が立っていた。


「誰?」


 そう言って睨むが、その目には殺意がない。


「お姉さん。起きてそうそう、そんな顔してたら老けるよ?」


 燈米の額に青筋が浮かぶ。


「誰がおばさんじゃ!」


「言ってないよ!?」


 少年は苦笑いしながら、頭を掻く。


「お姉さん、本当に面白いね。僕の名前は「煌 忠戸(あき なおと)」お姉さんと同じ転生者です。」


 その告白に燈米は身構える。


「忠戸ってやつ。あんたは、何が目的で私を助けたのよ?」


 うーんと考える素振りを見せてから答える。


「そうしたら面白と思ったから?」


 燈米はずっこけそうになる。


「私が助かったのはあんたの気分だったってこと?何よそれ。」


「あはは」と煌は笑う。


「僕は正直、最後の5人に入れたからいつ死んでもいいんだよ。」


 それはそうだ、最後の5人になった状態で死ねば記憶は失はない。今まで燈米と円藤が戦っていたのは妙な転生者としての意地が働いたからだ。本来、戦闘はこれ以降する必要はない。


「まあ戦わなくても、あんたはプライドとかなさそうだからいいわよね。」


「ひっどいなー。僕だって譲れない物ぐらいありますよ!」


 燈米は聞いていない。


「まあ礼は言っとく、ありがと。じゃあこれで。」


 気恥ずかしくなり、そそくさと立ち去ろうとするが、体がまだ少し痺れていた。


「まだここにいるわ」


 煌は微笑む。


「どうぞ、どうぞ」


 そして怒涛の一日が終わったのだった。

2000字きたーーー!前回よりちょっと気合入れました。円藤の能力も無事決まり、新キャラの煌も出すことができたので満足です。今回は煌の能力をちゃんと考えているので、安心してください。次回は目指せ3000字。ぜひ期待してください。

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