孤独なリュウト1
「勝手に殺すな!!」
「き、急に叫んでどうしたの?」
すぐ隣にいたメラが驚きながらリュウトに聞いた。
「いや……、なぜか急に叫ばなきゃいけない気がして……」
メラはすごく微妙な顔をして俺を見た。いや、だから俺にもわかんないんだって……。
「ま、まあとりあえず先に進もうぜ!!」
急に叫んだことを隠すようにして俺は先に進むことを促した。
俺はレベルを上げるためにホルンよりちょっと遠い洞窟型のダンジョンにいる。ここにはホルンにいる魔物より強い魔物がいるからレベルが上がりやすいらしい。でも強いので1人で行くのは危ない。なので誰かいないか探していたら、メラ達がちょうど同じ目的で行くというので一緒に来たというわけだ。
「人には急に叫びたくなることもごくたまにはありますヨ。……まあ私にはありませんがネ」
少し、顔を傾けながら、メラの隣を歩いていた青年が俺に向かってフォローしたいのか貶したいのかわからないセリフを述べた。
ちなみにこの語尾がちょっとおかしい青年はメラの新しいパートナーだ。名前はシンサリアトス、種族はバハムーンだ。名前がちょっと長いので俺たちはシンスと呼んでいる。身長は結構高いが、そんなに体格はよくない。実際、バハムーンと言われなければエルフかヒューマンに見える。
こんなののどこがいいんだか……。毎度毎度そう思うが、メラが決めたのだから、何も言えるわけがない。
「別に俺は好きでさけんでいるんじゃねーよ」
『『それはそれでヤバい気が……』』
2人はそう思ったが声には出さないことにした。
「1人寂しくじゃねーよ!!」
「……またですか?」
「いや……すいません。ほんとごめんなさい」
俺は頭を下げて謝る。いくら意識してやっていないとはいえ、悪いのは確実に俺なのだ。謝らないと……
「おい!!」
「「いい加減にしてください(イ)!!」」
「……はい」
リラ達がブチ切れたのでこれ以上はやばい。次またおんなじことをやったらもう一緒にパーティを組んでもらえなくなるかもしれない。
その後、俺は叫ばないよう口を押え、細心の警戒を払いながら2人の後をゆっくりと進んでいった。
「ふう。なんとかあれ以来急に叫ばなくなったな。なんでだ?……まあ、いいか」
しばらくたってやっと急に叫ばなくなったので一安心した。
「さてこれからはちゃんと俺も戦うか!」
いままでしゃべらないことに集中していたので戦っていなかった。叫ばなくなったんだから戦わないとな!
「おっと、あそこにいるのは……」
魔物がいないかキョロキョロ探していたところ、ブロンズキャットを視界の端にとらえた。
ブロンズキャットは普通の魔物よりたくさんの経験値がもらえる魔物として知られている。その反面、すばしっこいのだ。急いで追わないと見失ってしまう。
なので、二人に発見の報告をし、すぐさま後を追いかけた。
メラ ヒューマン Lv7
所有魔法
《水魔法Lv3》
《地魔法Lv3》
《回復魔法Lv3》
《武器魔法Lv2》
スペシャル魔法
なし
シンサリアトス バハムーン Lv8
所有スキル
《片手剣使いLv5》
《盾Lv4》
《索敵Lv3》
《隠密Lv2》
《弓使いLv2》
《両手剣使いLv1》
《斧使いLv1》
《槍使いLv1》
スペシャルスキル
《ブレスLv2》




