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ホルンの塔攻略編  41~49階②

 そのあとは出てくるブライベアーとスウィフトバットとたまに戦ったりしながら進んでいった。


 そして、41階から攻略を開始してしばらくたったあと、俺たちは初めて会う魔物を見つけた。


「……え?あれが魔物?」

 俺は愕然とした。目の前に現れた魔物を見て驚いてしまった。

「なんだよこいつ!!魔物なのか!?すげー小さいな!!」

 目の前に現れたのはすごく小さくてかわいいキノコだった。

 キノ!とかいうかわいい声を上げたそいつを俺は拾い上げ、自分の目線に会うように持ち上げた。

「あ。そいつがファロイダケですよ」

「おーい。危ないぞそいつ」

 2人が注意を促していたがそんなの無視だ。

「こんなかわいいやつが危ないわけ…………」

 俺の言葉はそこで途切れた。なぜなら、突然俺の視界がぼやけ、頭が回らなくなったからだ。

「……な、……なに…………が?」

 うまく言葉を発することすらままならない。さらに身体中が痺れたように動かなくなり、立っていることができず、膝を着くような形で前に倒れる。

「あーあー言……こっちゃ……。……メ……か………し……れ」

 ついにはリュウの言葉すら理解できなくなった。必死の思いで顔を動かし、あたりを見回すと、自分のHPが見えた。その色は紫色に輝き、徐々に削れていっていた。これはどっかで見たことあるような……。


 そこまで考えていると、急に身体の痺れが取れた。見ていたHPの色も正常に戻り、普通に立てるようになった。

「大丈夫ですかシュウトさん。いくら小さくて可愛くても魔物は魔物なんです。しかもあいつは毒状態にしてくるやつなんですよ?気を付けてください」

「そうだな。俺たちがいなかったら毒でやられていたぞシュウ」

 ファロイダケを片づけたらしいリュウも戻ってきた。そっか。俺はさっき毒状態になってたんだな。それでメイサに解毒してもらったのか。

「ごめん二人とも。そして助けてくれてありがとう。あやうく死にかけたよ」

「まったく、気をつけろよな。魔物に自分から近づいて触るなんてバカだなシュウ」

 いやだって可愛かったんだもん……。まあ次から気を付けますよ。はい。


 そんなことを言っていると、ファロイダケが出てきた。今度は2体。

「よし俺は左にいるやつを倒す!リュウは右にいるやつを頼んだ!」

「おう!」

 リュウにそれだけ告げ、すぐにファロイダケに近寄る。ファロイダケは自分より小さいので剣を真下に突き刺すように攻撃する。

「それっ!…………」

 俺の剣がファロイダケの頭上数センチで止まる。

「……やっぱり攻撃できない!!」


「「はあ!?」」


 俺がそう言うと、二人が驚いた声を上げた。

「お前バカじゃねーのか!?さっき毒にされたばっかりだろ!」

「さっき苦労したの私なんですよ!?また毒になったらどうするつもりですか!」

 2人がめちゃくちゃ怒っている……。俺は慌てて2人に向いて弁解をする。

「いや大丈夫だよ。さっきはあいつのことを自分で持ち上げて手に触れてしまったからそうなっただけで今度はそんな馬鹿なことしないからだいじょ……」

 そこで俺の言葉は途切れた。あれ?なんかこんなこと前にもあったような??ん?なんか足に変な感触がするな?

 そう思って足元を見ると、ファロイダケが足にへばりついていた。

「あ。やば」

 そして俺の体に痛みが生じるとともに、体が動かなくなり、今度は横に倒れた。

「バカだろコイツ。メイサ、適当に回復させとけよ」

「今度はリュウトさんがやってくださいよ」

 2人がどっちがやるかでもめているがそんなことをしている間に俺のHPはどんどん削れていく。そこまで早くはないが、じわじわと削れていっている。早く助けてくれ……。

「じゃもう放っておきましょうよ」

「そうだな。それが一番いいな」

(すいませんでしたあ!!)

 俺は心の中で全力で謝る。さらに土下座したかったのだが体が痺れていたためそんなことできない。なので俺は全力で頭を地面にこすりつけ、必死に懇願する。届いているだろうか?いや、届いているはずだ!!

 そう信じて俺は続けた。その甲斐があったのか、体が徐々に痺れが取れてきた。そのあと、少しして動けるようにもなった。

「なあお前バカだろ。そんなに死にたいのか?」

「そうですよ。もう助けませんよ?」

ありがとうと謝るより先に2人が結構キレていた。もうふざけるのは止そう。……いや、ふざけているわけではないんだけどさ~。

「すいませんでした。次は……もう戦わない!!」


「「はあ!?ふざけんじゃねーよ!!」」


2人がさらにキレていた。でも!!

「俺はあんな奴を攻撃できない!」


「「もうだめだコイツ。速く何とかしないと」」


あれ?怒りを通り越しちゃった??

「まあ代わりといってはなんだけど50階のボス戦では頑張るよ。」


「「あーそーですか。よろしくお願いしますね」」


投げやりな感じの返事を返された。

「じゃあこれからファロイダケは任せた!!」


────そして49階。

「やっと着いたか。それじゃあ今日はこのくらいにして帰ろうか」


「「…………そー……です……ねえ……」


息を切らしながら後ろから2人が追い付いてきた。

「まったく、俺はそんなに疲れていないぞ」


「「そりゃ私たちにほとんどまかせっきりでしたからねえ!!」」


「あれ?ばれた?」

そう。あれから俺はファロイダケと戦わないでさらにこっそりブライベアーとも戦わなかった。実際戦ったのはスウィフトバット数体だけ。それ以外は全部メイサとリュウが倒してくれた。楽なことだ。

そのあと俺たちは帰還カードを使って帰った。



3日後。

「すまん。まだレベルが上がらないからもう少し待ってくれないか?」

リュウが集まった俺たちに向かってそういった。

「まあそりゃそんな簡単にレベルなんて上がらないしな。数日で2つもレベル上げるのは無理だろ」

「そうですよ。とりあえず今日のところは50階を攻略しに行って、それからレベルを上げに行くのはどうですか?」

メイサが提案した。顔色が少し悪いがどうしたんだろ?

「そっか。それじゃあ50階の攻略が終わったらしばらくレベル上げに行かさせてもらおうかな?」

「うんそれがいいよ」

そう決めて、3人でホルンの塔へ入っていった。


50階ではこんなのとは違ってまともに戦います!……たぶん!

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