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エピローグ

超・ハッピーエンド。

あれから数日後…。

どうやら紅魔館ではホットな話題が存在していた。

それを聞いたフランは、すぐさま話題の真相を確かめに当人の元へ向かう。

幾つもの扉を開け乍ら、椅子に座っていた彼女の元へ―――。


「お姉さま―――!…噂で聞いたんだけど、リヒトさんと結婚するって」


「うわあああああああ!!!」


大声を立てて彼女の声を捲し立てるレミリア。

恥ずかしいのか、頬を真っ赤に染めて顔を両手で隠す。


「…うわっ、その態度は…本当なんだね」


「…仕方ないじゃない。…私はリヒトを淋しい思いをさせてはいけないのよ。

…あの人は自ら実験台にされ、永遠の孤独を彷徨った際に此処へ辿りついたのよ。

…一緒にいてあげないと、やっぱり可哀想よ」


「それは表向き、でしょ?…本当は~?」


フランはニヤニヤしながら彼女に問いかけている。

裏向きの理由に期待を寄せて、どんどん彼女に問い迫る。


「…な、何よっ」


「お姉さま、忘れてなんかいないよね~?

…まさか、誰にも見られてないと思った?…ベランダでの甘~いキス」


その時彼女は驚愕したと同時に顔を更に赤らめさせ、慌てだす。

何故妹が知ってるのか、気になって仕方なかったのだ。


「なななななな何でフランが知ってるのよっ」


「…聞こえてないとでも思った?」


◆◆◆


一昨日の出来事であった。

夜のベランダから幻想郷を見渡していたのは…彼であった。

背中に太刀を差し、蝋燭の光すらない暗闇の世界を…静かに観ていた。

そんな彼を発見したのは…彼女であった。


「…リヒト、何してるの」


下着姿でラフな状態であった彼女は彼にそう話しかけるや、彼は振り返った。

そして彼女の姿を見て驚愕して見せた。


「よ、よくもそんなラフな形で…」


「いいのよ、別に。誰も見てなんかいないわ」


ベランダにいた彼に対し、彼女は静かに抱きかかった。

柔らかい感覚が残る。彼は何処か複雑な思いを捨て、純粋に至れた気がした。


「…もう、淋しくなんか無いわ。…私がいるもの」


「…同位遺伝デュプリゲートでは無い方か」


「…もうエニルクスは消えたわ」


甘い感触が口元に触れる。

感情輸入は苦手な彼も…彼女と同じ気持ちになれたような気がした。

―――単なる自己満足か?…どちらにしろ、自らの寂寥は…勝手に消えた気がした。


夜の静かな行い。

ベランダで2人は…そのまま抱き合っていた。


◆◆◆


「うわああああああああ!!!」


秘密の出来事を第三者の口から放たれ、頭が逆上せたような感覚に至る。

椅子から立ち上がり、フランの両肩を掴んで大きく揺さぶる。


「言わないでよね!パチェや咲夜にバレたら…!」


「別にみんな、知ってるよ。…みんな、おいで」


フランは右手を翳すと、何処に隠れてたのか全員が飛び出す。

サプライズか何か、レミリアは驚きの連続であった。


「ど、どうしてみんな!?」


「…いいのよ、レミィ。何も気にする必要は無いわ。

―――おいで、リヒト。執り行うわよ、咲夜」


「分かりました」


群れの中から姿を見せたのは…彼であった。

しかしいつもと姿が異なるのは…タキシード姿であった点だ。

何を考えているのか、彼女はカッコいい彼の姿に気を失いそうであった。


「…レミリア。…もう言わなくてもいいだろ」


「…いいのね、貴方は」


「当たり前だ」


そこで現れたのは小悪魔だ。

神父に扮した彼女は咳ばらいを軽く行うと、2人の中心に立って"それらしく"動いた。


「…えー、只今よりレミリアお嬢様とリヒト様のー、結婚式を行います。

―――誓いのキスを」


「ちょ、展開が早すぎるわよ!」


小悪魔の無茶ぶりに抵抗するも、やはり彼の前では緊張する。

パチュリーも、咲夜も、フランも、美鈴もその姿を見届けようとしていた。


「…リヒト」


「…何だ」


「…好きよ」


不器用な言葉のキャッチボールは何処となく新鮮に思えるものであった。

そして、そのまま―――。


「…私もだ、レミリア。…助けてくれてありがとう」


大きな歓声と共に急遽行われた結婚式は大盛況を迎えた。

ウェンディングドレスをしっかりと着用し、2人はそのまま…全員に祝福をされて…。


外へ出てみれば、里の仲間たちが駆け付けてはクラッカーや歓声で祝福した。

敷かれたレッドカーペットの上はまるで咒式降誕炉ラ・ヴァース・シュラインの時のようにも思えたが、よっぽどこっちの方が嬉しいものだ。

キスのアンコール。青々として、美しい空は太陽が暖かく存在していた。


「…もう一回…する?」


「…お前も好きだな」


「ち、違うわ。ただ、アンコールで…」


また、口元に暖かな感覚を感じた瞬間、歓声は最高潮に達した。

今日は紅魔館の主、レミリア・スカーレットの記念するべき一日だ。

TOHO FANTASY Ⅳ完結です。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

用語が多い点が難しかったかもしれませんが、こういうのは大好きです。


そして自分はいつも暇なので、いつも合う戦闘曲を考えたりしてます。

・枢機卿戦

→ボス戦ーFF12

・エニルクス戦

→バトル2-FF9

・召喚獣&ディザスター・バスター戦

→更に闘う者達ーFF7

・トフェニ戦

→ルシの試練ーFF13

・アロン・グレッダ=ジェノサイス戦

→剣の一閃ーFF12

・シソーラス戦

→大団円ーFF6

・バハムート摂理戦

→更に闘う者達ーFF7AC

・リグル・ナイトバグ戦

→地平を喰らう蛇ーブレイブリーデフォルト

・オズマ・トフェニ=エデン戦

→降誕ーFF13

・リヒト戦

→〇それぞれの未来にー英雄伝説V 海の檻歌

 ○Omnis LacrimaーFF15

(どっちか迷ったが決められなかった)

※あくまで作者が勝手につけたもので、実際は読者に任せます

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