―最終章 黄昏のファーストキッス―
「なにを言ってんですか! 綺羅先輩!」
突然のその言葉に俺は仰天する。「殺して」? 殺すわけないでしょう!
「……もう、いいんだよ。俊くん」
身体を必死に抑え、苦しそうにしながらも、綺羅先輩はいつものように優しく言う。
「……私はさ……もう、充分生かされたよ。本物の綺羅に救われて……俊くんに認めて貰って……こんなバケモノの私を救おうと手を伸ばしてくれて……」
「綺羅先輩……ッ!」
「……そして、私のことを……バケモノだって知ってもいつも通りに接してくれて……俊くんは気付いていないかもしれないけどね。私は……救われたんだよ?」
救われた? そんなことない! あなたは……まだ自分のことから救われていないじゃないですか! まだ……そんなに苦しんでいるじゃないですか……ッ!
「だから……もう、充分だから……殺して……そうじゃないと……私が俊くんを殺しちゃう……そんなの耐えられないよ……」
ちょっとだけ足が動きだした綺羅先輩。
「……くっ。もう時間がない……早く! 早く私を殺して! 隊長命令だよ!」
「そんな隊長命令なんて聞きませんよ! あと俺は鏡花の管轄です!」
「……なんでよ……」
俺の否定の言葉に泣き出してしまう綺羅先輩。
「なんで、こういうときには私の言うこと聞いてくれないの!? 私が苦しむところをそんなに見て楽しい!?」
……その言葉は本意じゃないっていうのはすぐにわかった。でも少し、心が痛む。
「綺羅先輩。そうやって俺をイラつかせようとしても無駄ですよ。――俺はこういうときはしつこくて頑固な男ですからね。助けるって言ったら助けます」
「……じゃあどうするの? こんな……自分の意志のままに身体も動かせない私を……どうやって助けるの……? 教えてよ……」
……そうだ。それはまだわかっていない。ただ、悪戯に時間を稼いでいるだけだ。考えないと。
綺羅先輩には……マインドコントロールが仕掛けられている。それは強烈なモノ。そして……意識が回復しても身体はその催眠術にかかったまま……マリオネットに魂が宿ったような状態だ。
……なにか、強烈に綺羅先輩にショックを与える方法……。
強烈なマインドコントロールはそれに準じたショックを与えない限りは解き難い。
なにか……なにか、方法はないのか……「死」以外でのショックは――。
「…………あ」
――あった。だ、だけど……それはちょっと……。
「……もう、いいよ。――私が自分でやる」
綺羅先輩が無理矢理身体を動かし、刀を自分の腹部に誘導する。相当無理して身体を動かしているから、綺羅先輩の身体から骨が軋む音が聞こえる。――ヤバい! あれは……本気で死ぬつもりだ! は、早く何か方法は……あ、あれしかないってか!? いやしかし!
「ぬぅ……ふんっ」
綺羅先輩が力を入れ出した。あとは腹の方へ突き刺すだけだ!
もう、時間はない! や、やるしかないのか!
「せ、先輩!」
「なに!? 俊く――」
「――最初に謝っておきます! すいません!」
「え……うむっ……あ……」
俺は残っている体力を使って綺羅先輩の元へ走り――。
――彼女の唇を奪った。
「!?!?!?」
混乱する綺羅先輩。しかしなぜか、抵抗するそぶりをせずにすっぽりとはまる。っと、ちょっと経ったところで彼女を放す。
「綺羅先輩。身体は?」
「え……? あ」
気付いたように手を動かす。……ちゃんと動けているようだ。
「もしかして……これが狙いで私にキスしたの?」
先輩はキョトンとした表情で俺に訊く。……うっ。
「は、はい……」
「……ふーん、そっかぁ……ちょっと、がっかり……かも……」
「え? なんですって?」
「ううん! なんでもないよ! うん!」
なんか言っていたような気がするけど、幻聴だったようだ。七番隊行こう、あとで。
「でも……私……初めてのチューだったんだよ?」
「うっ……すみません……」
「俊くんは?」
「は、初めてでした……」
なんでこんなにも恥ずかしいんだろうか。
「あはっ、じゃあ、別にいいかな。……ちょっとリードしたし、ね」
綺羅先輩が小声でなにか言っていたけど……たぶん俺への愚痴だろう。聞かなかったことにする。
「さぁ、行きましょう、綺羅先輩」
「うん。……その、俊くん」
「はい?」
「……もうひとりの私がね、話があるんだって」
……え?
「ど、どういうことですか?」
「私の身体にはね……ふたつの魂が共存しているんだ。ひとつは私自身の魂。そして、もうひとつが……本物の中目無綺羅の魂。ギルバードは途中で気付いたようだけど」
「!?」
な、亡くなった綺羅先輩の魂だって……?
「驚いちゃっているかな。最近までずっと眠っていたんだけど……最近起きたからお話したいって」
「なんかそんなにチャラかったっけ!? 元の綺羅先輩!」
「うん、なんかちょっと変質しちゃったみたい。なんかね、私が彼女のふりしてすっかり身についちゃったから、キャラが被るから……とか」
「なんだか元の綺羅先輩のキャラが一瞬でわからなくなりました!」
「だから、ね。ちょっとお話しさせてあげて、ね?」
「は、はぁ……なんかわからないけど……わかりました」
「うん。じゃあ、ちょっと、バイバイだよ」
そう言うと綺羅先輩は目を瞑り、翼を背中に入れる。……そして、再び先輩が目を開けると――先輩の両目が青色に輝いていた。
「や♪ 二年ぶり……かな?」
「お久しぶりです。綺羅さん」
「あ、ひっどーい。私は『綺羅先輩』じゃないって?」
「はい。俺が知っている綺羅先輩は失礼ながら、あなたではないからです」
俺はハッキリさせておきたかった。綺羅先輩と綺羅さんのことは。
「そっかぁ……そう、だよね。ちょっと寂しいけど……この身体は『綺羅先輩』のものだからね」
苦笑する彼女。
「……すいません。生意気なこと言ってしまって……」
「いいんだよ。私はこの扱いの方が嬉しいからさ。だって、ね。綺羅先輩の方は……可愛そうなひとだったから……」
「……はい」
綺羅先輩はいっつもひとりで悩んでいたんだ。
自分は本当に正しいのか、自分は本当に自分に勝てているのか……一号である自分を抑えているのか。笑顔を振り撒いているその下で、ずっと怯えていたんだ。
「私はね……この判断は正解だと思ったんだ。自分が命を絶つことでこの娘を助けられるって。……でもね、この娘はずっと、後悔していたんだ。私を殺してしまったことを……正しくは、私を自殺させてしまったことを」
悲しそうに言う綺羅さん。しかし、次に俺を見たときにはいい笑顔だった。
「でもね……鏡輔くんのおかげで、やっと、綺羅先輩は救われたよ。私じゃできなかったことをさ、鏡輔くんはしてくれた。綺羅先輩を私と扱ってくれたんだよ?」
「……あのときですか……」
俺が虐められてる綺羅先輩をちょっと励ましただけなのに……。
「私は寝ててわからなかったけどね。綺羅先輩は鏡輔くん……ううん。俊輝くんといるときだけ凄く安心している様子だったから。……だからさ……私が言うのもなんだけど……綺羅先輩をよろしくね。一応、これでも私は綺羅先輩の姉だから……心配なんだ」
「……大丈夫ですよ。あなたが考えるほど綺羅先輩は弱くありません。強くなりました。だから……もう心配しなくていいんですよ」
「……そうだね。じゃあ、私はまた寝るね」
「あれ? 逝かないんですか?」
「むっ、失礼な。私はあくまでの守護霊として綺羅先輩に憑いているだけなんだからね! 勘違いしないでよね!」
……どうやら、綺羅さんはツンデレに変質してしまったようだ。
「じゃあ、またね俊くん。私は……寝るね。おやすみ」
「……はい、おやすみなさい。綺羅さん」
綺羅さんは目を瞑り、再び目を見開くといつものオッドアイに戻っていた。
「ただいま、俊くん」
いつもの綺羅先輩が帰って来ていた。
「はい。おかえりなさいです」
俺は綺羅先輩の小さな手を握った。
――Mad scientists side――
「なんと……」
キスでマインドコントロールを解除するとはさすがに思っていなかったのであろうギルバードは開いた口が塞がっていなかった。
「こうなったら残りの合成獣たちをけしかけて――」
「――そこまでだぜ、クソ科学者が」
「!?」
ギルバードが驚いて部屋のドアを見る。なぜなら今の声は今まで聞いたどの声にも当てはまらないからだ。
「よォ、こんばんはだぜ。ギルバード・バターフィールド博士」
「は、八番隊隊長……郡山ジョー……ッ!」
「おッ。知っていやがったか。あんまり光栄じゃァねェな」
そう。そこに立っていたのは特殊殺戮隊の隊長、郡山ジョーとその部下の八番隊隊員達だった。ギルバードは顔を青くさせる。
「な、何故、貴様が……」
「通報があったのですよ」
ひょこっと、現れたのは二番隊隊長の片割れ、棗サリナ。リリナは別任務中。
「二番隊に電話があったんですよ。わざわざ私を呼びだして。『私たちを救ってくれたひとたちが殺される! 助けてくれ!』と」
「! あの警官たちか……ッ!」
そう。あのあと町に駆け込んだ三人の警官たちが二番隊に救援を要請したのだ。綺羅たちを助けるために。
「SICを目の敵にしている警察が、そのSICに助けを求める……ったく、あいつらは警官たちになにをしたのか……」
「まぁ、いいじゃないですか。おかげでこんな大物犯罪者を捕まえられるんですから」
嘆息する郡山にそうなだめるサリナ。
「誰が捕まるか! こいつらでも喰らえ!」
激昂したギルバードがボタンを押す。すると――。
――ガコン!
どこかに隠れていた合成獣たちが現れた。普通のひとなら驚くだろう。だが――。
「ハッハッハッハッハッ! そうこなくっちゃなァ!――おい、おめェら! 狩りだぜ! ド派手に行こうじゃねェかッ!」
『うすッ!』
――八番隊は違う。彼らはただ単に戦いがあればそれでいいというスーパー特攻部隊。戦闘狂の集団だ。このくらいでは、笑って戦える。
「あーあ、ジョー達すっごく楽しそう。――でも一応、一番隊からの伝達をしておきます。間違ってもギルバードだけは殺すな、だそうです。――以上!」
「ヘッ! りょーかーい! じゃあ周りにいるやつらは殺していいんだな!」
「はい。ご自由に」
「なら文句ねェ!」
そう言いながら八番隊隊長率いる殺戮部隊は合成獣たちを切り刻んでいった。
「さーて――ギルバード・バターフィールド。時刻は三時四十九分三十秒。殺人・殺人未遂・拉致監禁・違法生物および人体実験・公務執行妨害の現行犯で拘束します」
サリナがギルバードに近づいた瞬間――どん!
突然、部屋の壁が粉砕されたかと思うと……そこにいたのは。
「零号! 逃げるぞ!」
そう……さっき、影も残っていなかったのは、零号が咄嗟に爆弾である弾丸を引き抜き、飛んで隠れていたからだ。……ギルバードの後ろに。
零号は高速で移動しギルバードをひっとらえて、自前の翼を使って飛び、ギルバードとともに大空へ消えていった。
「逃げられちったかぁ……ちぇっ」
小さな二番隊隊長は、悔しそうに舌を打った。
❁ ❁ ❁
「綺羅先輩! 大丈夫ですか!?」
「私は平気だよ! 俊くんは!?」
「俺もです! それにしてもなんて数だ!」
俺と綺羅先輩は突然現れた大量の合成獣たちを片付けていた。
「俊くん、私の後ろに隠れて!」
そう言うと先輩は翼を展開する。
「ここに隠れていれば合成獣の攻撃を受けない! 私の身体は頑丈だから大丈夫だよ!」
「すいません! お言葉に甘えさせていただきます!」
正直体力の限界だった俺は綺羅先輩の翼に隠れる。……後ろは任せてくださいね。
「…………ん?」
「どうしました?」
「いや……ちょっと……なんか聞こえない?」
「え?……そういえば……」
なんか聞き覚えがある声が聞こえるけど……あれ?
「俊輝! 綺羅さん! どこー!?」
「俊ちゃーん! せんぱーい! どこなのー!?」
「俊輝! 返事なさーい!」
鏡花と優稀菜、樹里の声だった!
「おーい、こっちだこっち!」
俺は返事をする。すると。
「あっ、いたの!」
「俊輝、離れて!」
「邪魔!」
みんなは俺を確認すると周りの合成獣を全て一瞬で縛って斬り裂き――優稀菜がワイヤーで綺羅先輩を縛りつけ、鏡花は日本刀で、樹里は……珍しく両端に刃があるトライデント型の槍を持って綺羅先輩の首にあてる!
「俊ちゃんを放して貰おうか?」
「放さないと」
「どうなるかな?」
みんな綺羅先輩を威嚇する。綺羅先輩が泣きそうな顔をしてしまった。――っ。
「おいっ、おまえら――」
「なにやってんだ!」
「そのひとは俺たちを救ってくれた恩人だぞ!」
「殺すんじゃねぇよ!」
俺が怒鳴る前に三人の男の声が上がった。……その主は綺羅先輩に救われた三人の警官だった。
「え?」
「じゃあ、まさか……」
「このヒト……綺羅先輩?」
三人が顔を見上げて顔を確認する。瞬間、三人は顔が真っ青になった。
「こ、ここここれはっ!」
「き、綺羅さんでしたか!?」
「し、失礼しました!」
三人とも顔は見ていなかったみたいだ。首は見えていたのに。
「……い、いいんだよ。ちょっとビックリしちゃっただけだから……」
「い、いえいえっ」
「そ、そんなっ」
「畏まらなくてもっ」
綺羅先輩は優しく言うけど三人とも思った以上に申し訳なさそうにする。気付くと。
「……ん? あらら」
「なんか囲まれちゃってる?」
「怖い怖い」
合成獣たちが俺たちの周りを囲んでいた。
「綺羅先輩! 俊輝! あと警官三人!」
「こいつらは優稀たちで片付けるから」
「ちょっと休んでいなさい」
言うと、三人は同時に三方へ飛び出す。
「ほら、こっちに来なさい!」
合成獣たちを挑発する鏡花。そしてその挑発に乗った合成獣たちは鏡花に接近するが。
「ふーん。おっそいなぁ……見え見えだよ」
鏡花は全ての合成獣の攻撃をかわし、同時撃ちを仕掛けさせ、自分は二刀流で戦っていた。……あいつ、強くなったな。自分のやりたいことがハッキリしたのかな?
「おーにさんこっちなの!」
優稀菜は合成獣たちを次々と縛り上げていく。そして……懐からスタンガンを取り出した。
「ふふ……これをこうするとね……」
笑顔でスタンガンをワイヤーにあてる。すると……バリバリバリ! 合成獣たちが感電していく! 優稀菜は電気を流さない薄い手袋をしているから感電しない。……エグい。
「いやー、モチちゃんが造ってくれたコレ! かなり使いやすいの!」
よくよく見ると、優稀菜の両腕になにかの機械が装着されていて、そこからワイヤーが出ているようだった。……モチのやつ、本当に色々なものを作るな。
「さぁて、今日は文房具じゃないよ。……本気で殺す」
物騒なことを言っている樹里。俺の背丈くらいはある長いトライデントを片手で物凄い速さでクルクル回す。そして構えた。
「――さ! かかってきなさい! ま、かからなくても私がかかるけどさ!」
滅茶苦茶なことを言いながら樹里はトライデントを回して特攻! 合成獣たちを鮮やかに斬り裂いていった。
「すげ……」
「なんじゃありゃ……」
「わけがわからん……」
警官たちは、今、目の前で起こっていることを信じられないように見ていた。
まぁ、そうだろうな。相手はバケモノだ。それを年頃の少女たちがなんも苦も無く受け流すのは信じがたいだろう。でもそれがSIC……天才児が集まる場所では当然のことだった。
後に合流した八番隊の活躍もあって、ものの五分で収束した。警官たちはすぐに保護され、重要参考人としてSICに送られた。
❁ ❁ ❁
「なんだよ、もう仕舞いかよ。もうちょっと楽しめると思ったんだがな」
つまらなそうに息を吐く郡山ジョー。
サリナによると、あと一歩のところでギルバードに逃げられたらしい。……ちくしょう……絶対につかまえてやる。
「んで、そいつは……ああ、綺羅か。おまえ、翼持ってんのな」
「は、はい……」
郡山が綺羅先輩を見る。
「そうか。――よし、おまえら、撤収だ。今夜は飲むぞ! 俺の奢りだ!」
『うっす! お供します!』
「よし、行くぞ!」
『うっす!』
八番隊一行はそのまま撤収した。
「中目無綺羅隊長」
「はい。なーに、サリナちゃん?」
「一番隊からの伝達です」
――い、一番隊からの!? 俺や綺羅先輩はもちろん、鏡花たちも生唾を飲んでいた。
「――『よくやった。これで警察との溝も少しは埋まっただろう。あー、翼の件だがあれだ。めんどくさいからそのまんまな。いやほら、報告書とか処分とかめんどいし。だから、なにも気にせず帰って来い』、だそうです」
「――――」
それを聞いた瞬間、綺羅先輩は涙を流した。その涙は喜びから来るものだろう。
「あ。あと杉並俊輝さんにも伝達です。『おまえも早く帰って来い。響がおまえと遊びたがっている』、だそうです。――乙!」
「やかましいわ!」
お、俺、響と遊ばなくちゃいけないの!? いやだ!
「俊輝、ドンマイ!」
「ドンマイなの!」
「もう一回、死んできなさい」
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
なんて残酷なことを言うんだ! 酷い! 酷いよ!
「じゃあ私はこれにてお役御免!」
そう言った瞬間、ヒュンという音がしたかと思うとサリナはいなくなっていた。……忍者みたいなやつだ。
「でも、綺羅先輩。よかったです!」
「うん! ありがとう! 俊くん♪」
やっといつもの綺羅先輩の口調に戻った。よ、よかったです。
「……なんかあんたたち……」
「……妙に仲良くなっていない?」
「……最初よりも全然距離が縮まっていませんか?」
「うん。だって……」
頬を赤らめさせて綺羅先輩が言う。
「俊くんに……ファーストキス、奪われちゃったし……ね?」
『!?』
「!」
綺羅先輩のその言葉に度肝を抜かされる三人。
「き、綺羅先輩っ! そ、それは……っ」
「なーに? 私は本当のことを言ったんだよ。えへへ……ちゅっ」
ちゅっと頬にキスをくれる……って!
「アハ♪ じゃあね、俊くん。あとはよ・ろ・し・く♪」
上機嫌な様子でこの場から立ち去る綺羅先輩! そして俺を仏頂面で見るアナザーガールズ! い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ! ひとりにしないでぇぇえぇぇえっぇぇ! 綺羅せんぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁあい!
「俊輝……?」
「うん。ちょっとお話しようなの」
「HAHAHA☆」
「ひ、ひぃぃぃぃ!」
このあと、綺羅先輩が運転する車の中で俺は、SICに着くまでの間ずっと尋問をされた。……綺羅先輩のフォローがなかったら俺は死んでいたな。
あと、SICに着いてからも響の言う「遊び」でグロッキー状態になりかけた。
そんなこんなで、俺の最初の任務は波乱だった。
黄昏編……end!




