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―Kyoukas story Episode③ 涙―
「……ぐすっ」
わたし十七夜鏡花は泣きながら部屋のベッドに寝転がっていた。
「あの、優稀菜の言葉」
――あなたが……あなたがここを夜な夜なまわっていたからっ。優稀は……私はっ! 大切なひとを失った!
鈍感の俊輝はまったく気付いてなかったけど、優稀菜が言う「大切なひと」は、間違いなく俊輝だ。
俊輝を縛り上げて泣いている優稀菜と、普段の生活の優稀菜の俊輝や他の男子への態度から考えて判断できる。……だってわたしの見る限り、優稀菜は俊輝以外の他の男子とは滅多に話していないんだよ、俊輝。気付いてる?
そして、次の言葉で確信した。
――絶対に、絶っ対に許さないっ! 私はあんたを恨むよ、十七夜鏡花ッ!
……優稀菜があそこまで怒ったのは、最もだ。わたしが、偶然とはいえ俊輝にこの世界に引き入れてしまったんだから。そして……。
「……あんたから、俊輝を奪ったあげく、敵に回させてしまった……」
ごめんなさい……。本当にごめんなさい、優稀菜。
わたしは、この日。……ひとりで、泣いた。
To be continued




