大剣使いのニシカ
「はぁ、はぁ……」
オサヌの攻撃を受けたニシカは、荒い息を吐きながら呼吸を整えた。
「助かったぞ。お前のおかげで、俺は奴の異能から解放された」
「そうか。なら、もう戦う必要はないよな?」
オサヌがそう尋ねると、ニシカは大剣を構えた。
「それとこれとは話が別だ。俺は半グレだ。王を狙いに来たが、ガルンの野郎に異能で操られ、その状態でお前とやり合っていた。だが、俺はもともと、自分の意志でステイティア王を殺すつもりだった」
「そうか。なら、私は君を斬らねばならない」
オサヌも大剣を構え、二人は互いににらみ合った。しばらくの間、二人は動かなかった。
そして、先に動き出したのはニシカだった。
「一撃で終わらせてやる!」
ニシカは大剣を振り下ろした。
しかし、オサヌはその一撃を紙一重でかわすと、一瞬でニシカとの距離を詰め、大剣を振るった。
次の瞬間、ニシカの首が宙を舞った。
「残念ながら、実力に差がありすぎた。君が半グレの幹部クラスであろうと、私は東の勇者だ。この程度の相手なら魔物の中にもいたよ」
ニシカの首をはねたオサヌは、大剣を背中に戻した。
「やっぱり勇者は強いね」
「勇者だから強いわけじゃないよ。私は、自分にできることを精一杯やっているだけさ。それに、私はいつもパーティーのみんなに感謝している」
オサヌは僕にそう答えると、城の入り口へと向かった。
そして、扉を開けた瞬間――。
そこには、ガラの悪そうな男たちや、武装した男たちが大勢集まっていた。
「これは、少し骨が折れそうだね。まあ、雑魚の集まりみたいだけど」
オサヌはそう言うと、男たちの前に進み出た。
「ここは私に任せていいよ。たぶん、城下町に私の仲間がいる。今もガルンを探しているはずだから、合流してくれ」
そう言われた僕は、オサヌにその場を任せ、城下町へと向かった。
その頃、ステイティア城の城下町では、王を狙う者を探しているガーが、怪しい男を見つけていた。
ガーは男の後を追い、人気のない場所まで誘い込まれていた。
「怪しい奴め。俺をこんなところまで連れてきて、どういうつもりだ?」
「どういうつもりか、ですか? あなたは目障りなので、私が始末させていただこうと思いまして」
ガーの前に立つ怪しい男は、身にまとっていた黒いローブを脱ぎ捨てた。
現れたのは、緑色のショートヘアに、タンクトップ姿の男だった。腰には上着を巻き、黒い長ズボンにロングブーツを合わせている。
「お前、半グレのビルドンの人間か?」
「いかにも。私はササギ。あなたを始末する者の名前です」
ササギは名乗ると同時に、一瞬でガーの懐へと飛び込んだ。
ガーはとっさに腕を前に出し、ササギの攻撃を防ごうとする。
「ノンノンノン。それはダメな判断ですよ」




