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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第三章 勇者選別編

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サング組 ガルン

 ツブキ達がステイティア城の訓練場にいた頃、ステイティア城内を、大剣を背負い、顔に傷のある男が歩いていた。


「シグマは小物になった。なら俺は俺で好きにやらせてもらう」


 半グレ組織ビルドンの幹部であるニシカは、一人で別行動を取っていた。

 そして、ステイティア城を攻めようとしていた。


「ちょーっと。勝手なことをしてもらうと困るよ、ニシカ君」


 ニシカの背後から、別の男が声をかける。

 ニシカは振り返ると、大剣を抜き、その男に向けて構えた。


「……何しに来た。サング組のガルン」

「はっはっは。何しに来たって、君を止めに来たんだよ。勝手なことをされると、俺の計画がパァになっちゃうからさ」

「そんなことは俺の知ったことではない!」


 ニシカはガルンに向かって大剣を振るう。

 だが、ガルンは簡単に避けた。


「そんなんじゃ俺はやれないよ?」

「うるっさい!」


 ニシカは何度もガルンに向かって大剣を振り続ける。

 しかし、ガルンはその全てを避けていく。

 そして攻撃を避けながら、少しずつニシカとの距離を詰めていった。


「く、くそ……なんで当たらな……」

「それは俺と君では実力差があるからだよ。それと――」


 ガルンはニシカの肩に触れた。

 その瞬間、ニシカの手から大剣が落ちる。


「な、なんだ……この、感覚……は。貴様、俺に……何を……」

「俺の異能だよ」


 ガルンは笑みを浮かべる。


「君には捨て駒になってもらうよ。俺の思い通りにならない使い捨てなんて、いらないからね」


 ガルンがそう言うと、ニシカの目から光が消えていく。

 そして、うつろな目をしたまま、その場に立ち尽くした。


「さて。それじゃあ、君には――」


 そのとき、ガルンの背後に一人の男が現れた。

 白い鎧を身にまとった男だった。


「まずはこいつに城を攻めさせよう。その後、君には王を狙ってもらおうかな」


 ガルンがニシカにそう告げる。

 するとニシカは地面に落ちた大剣を拾い上げ、白い鎧を着た男とともにステイティア城へ向かっていった。


「我ながら、自分の異能には惚れ惚れするよ!こうやって使い捨てどもを思い通りに操れるんだからな!」


 ガルンは高らかに笑う。そして、その場から姿を消した。

 この後、ツブキ達が遭遇した白い鎧を着た騎士団の男。

 彼もまた、ガルンの異能によって使い捨てにされた騎士の一人だった。


 ――――――――――


 僕、ツブキは、白い鎧を着た男を殺した東の勇者、オサヌから、ステイティア王を狙っている者について話を聞いていた。


「私は王の依頼を受けて、数日前にここへ着いた。パーティーの仲間とともに、ある調査をしていたんだ。この中央ステイティアに、ヤクザが潜んでいるとな」

「ふむ。東西南北に極道がいるのは知っている。それに最近では、半グレとやらができたらしいな。確か……ビルドン、とかいったか?」

「はい。半グレ組織ビルドン。そして今、そのビルドンを裏で操っているのが、サング組のガルンという男です」

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