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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第三章 勇者選別編

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中央ステイティアの半グレ

 ツブキは宿の部屋に戻り、ナグモたちのことを考えている頃ーー。

 中央ステイティアのとある場所では、ある集団が集まっていた。

 集まっていたのは、半グレ集団――ビルドン。

 ビルドンのリーダーであるシグマ・ピスティスは、これから始める仕事を説明する為、幹部や構成員をこの場所に集めていた。


「お前ら!でけぇ依頼が入った!それについて説明する!」


 シグマがそう言うと、部下たちはシグマの前に集まる。


「俺たちビルドンは、これからステイティア王を狙う。そして王を殺した後、俺たちがこの中央ステイティアを裏で管理する。――もとい、好き放題やる!」


 シグマが部下たちにそう告げると、ビルドンの幹部三人のうちの一人が口を開く。

 背中には大剣を背負い、顔には傷跡がある男だった。


「シグマさん。その依頼主とやらは信用できるのかい?」

「黙って従え、ニシカ。今回の依頼人について聞くことは許さん」


 シグマがそう言うと、ニシカは何も言わず、一人でビルドンの集まっている場所から出ていく。


「ニシカ!どこに行く!まだ話は――」

「悪いけど、俺は好きにやらせてもらう。シグマさん。あんたは誰かの指示に従うような小物じゃないと思っていたが……俺の勘違いだったみたいだ。じゃあな」


 ニシカはそう言い残し、その場を去っていった。

 シグマは、去っていくニシカを睨みつける。

 そんなシグマの肩に、一人の男が手を置いた。

 紫色の髪に、顔には少しだけ髭を生やしている。年齢はシグマよりも少し上に見える男だった。


「まぁまぁ、そうイラつくなよ。シグマの大将。ビルドンと俺たちサング組は、仲良くしようって話じゃないの」

「そうであったな、ガルン殿。いやはや、思い通りにいかないと少し苛立ちやすくてな」

「はっはっは。若い時はそんなもんでしょ。ま、俺もあんまり大将と年齢変わんないけど」


 ガルンは軽く笑いながら言う。

 するとシグマは、ビルドンの構成員たちに指示を出し始めた。

 ガルンはシグマから離れ、その指示を遠目から眺めていた。

 その時――

 ガルンの背後に、黒い服をまとった人物が瞬時に現れた。


「ガルン様。南ステイティアの方では、ブンドルとバルトスの二人は、あまり役に立たなかったそうです」

「ありゃ。やっぱりか。直接手を出そうとするから、簡単にやられちゃうんだよ。もっと頭を使って、利用できるものは利用しないと」


 ガルンがそう言うと、黒い服をまとった人物は続ける。


「バララ様より、ガルン殿に伝言を預かっております」

「バララさんか? なんだい?」


 ガルンが尋ねると、黒い服をまとった人物は淡々と告げる。


「これ以上の失態は許さないそうです」

「あららぁ。俺がミスったわけじゃないんだけどなぁ。ま、いいや。了解って伝えといて」


 ガルンがそう言うと、黒い服をまとった人物は、ガルンの前から姿を消した。

 ガルンはその場に残り、シグマたちの様子を眺め続けていた。

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