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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第三章 勇者選別編

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アゲルの情報

「売れている商品? それって?」

「肉体を強化する、ドーピング薬みたいなものが今はよく売れているらしいです」


 ドーピング薬?

 そんなもの、普通に市場とかで売っているはずはないけど。


「アゲルって、南ステイティアから来たんだよね?」

「はい。私自身は南ステイティアから来ました。私自身は……」


 アゲルはそこで言葉を止めた。

 僕はなんとなく、その意味を理解する。


「お前自身は南ステイティアだけど、お前の仲間は南ステイティア以外にもいるってことか?」

「そうです。東の方や西の方にも、私の商人仲間はいます。ちなみに私はステイティア王の命を狙ってはいませんよ。ステイティア王には、よくしていただいていますから」


 アゲルはそう言う。

 でも、口では何とでも言える。

 そもそも、僕とアゲルはそこまで仲がいいわけでもない。

 ただ、ステイティア王の命を狙っている候補として考えるなら、今のところは下の方と思っておくか。


「わかったよ。他の二人はどこにいるかわかるか?」

「他の二人ですか?」

「そう。シムラとカゲヤ」


 シムラも、見た感じは熱血馬鹿って感じだから、王を狙っているようには見えない。

 それでも、一応調べておかないとな。

 カゲヤは見た目的には一番怪しい。

 でも、調べもせずに疑うのも酷いからな。


「シムラさんなら宿の外に行きましたよ。確か、城下の店を回るとか言っていたかな?カゲヤは部屋にこもっています」


 うーん……。

 どちらから調べようか。

 近くにいるのはカゲヤだけど、なんというか、あいつはある意味怖いんだよな。

 先にシムラを調べてみようか。


「ありがとう。それじゃあ、城下を回ってみるよ」


 僕はアゲルと別れ、城下へ向かった。

 店が多い場所を探してみる。

 たぶん、そこが商店エリアだと思う。

 そして、商店エリアを探して数分後。

 ようやく店の多い場所に出たと思ったら――そこにはシムラと、シムラを囲んでいる男が五人ほどいた。


「てめぇ!俺たち半グレ、ビルドンをなめやがって!」

「別にあたいはなめてないよ。あんたらが弱すぎるだけ。あたいは殴ってるだけで、まだ異能すら使ってないから」


 シムラはそう言うと、周りにいる男たちを次々と殴り倒していく。

 速いな……。

 あれで異能を使っていないなら、異能を使ったらどうなるんだ?

 僕が呆気に取られていると、シムラがこちらに気づいた。


「お前は……えーと、ツブテンだっけ?」

「ツブキだよ。食い物みたいな間違え方はしないでよ」

「ごめんよ。あたい、人の名前を覚えるの苦手だからさー」


 シムラは僕にそう言った後、改めてこちらを見る。


「それで、何しに来たの? まさか、あたいを探しに来たとか?」

「んー……まぁ、そうだよ」


 僕がそう答えると、シムラはなぜか照れ始めた。

 え?

 なんか照れるようなことあった?


「そんなにあたいを探していたなんて……。そんなこと言われたら、嬉しいじゃないか」

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