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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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ザドゥル・ルー

「どうですか?素晴らしいでしょう?私の紳士的な異能、手から刃が出る異能は」

「紳士的かは知らないけど、僕は嫌いだな」


 僕はザドゥルの攻撃を避けた後、影の手でザドゥルの片腕を握り潰す。


「痛いではありませんか!」


 ザドゥルは僕に叫んでいた。

 だが、その表情は痛がっている人間のものではない。どちらかといえば、喜んでいるようにすら見える。


「とても痛そうには見えないけど」

「いやいや、ちゃんと痛いですよ。ですが、痛みがなければ生を感じられない。それが紳士である私ですよ」


 ザドゥルはそう言うと、握り潰したはずの腕を振り回し、手から刃物を飛ばしてきた。


「そんな使い方をするのか」

「腕が使えないなりに、どうとでもするものです。私は紳士ですからね!」


 紳士は関係ないだろ。

 僕はザドゥルが投げてきた刃物を避け、シャドウトルーパーの弓兵で応戦する。


「影の兵士、弓兵!」


 シャドウトルーパーの弓兵が放った矢は、次々とザドゥルの体に突き刺さっていく。

 というか、ザドゥルが矢を避けない。なんでだ?


「あぁ!この死ぬかもしれない攻撃!これを受けてこその紳士!そして、これを受けたからには私の紳士的な攻撃は当たる!」


 ザドゥルは再び僕に近づき、接近戦を仕掛けてくる。

 手のひらから刃物を出してくるせいで、動きが読みにくい。

 やりにくいから、あんまり接近戦はしたくないんだよな、こいつとは!


「さぁさぁ! 私が君を紳士的に殺してあげるから、避けないで受けなよ!」

「避けられる攻撃を受けるバカがどこにいるんだよ」


 僕はザドゥルの攻撃を避けながら言う。

 すると、ザドゥルは一旦動きを止めた。


「あなたがあまりにも私の攻撃を避けるので、私も戦い方を変えます。私は紳士ですので」


 ザドゥルは動きを止めたかと思えば、急に両手のひらを僕へ向けた。

 次の瞬間、手のひらから刃物が何本も飛んでくる。


「近距離がダメなら遠距離って話なんですよ!」

「僕からすれば、接近戦よりありがたいけど」


 僕はザドゥルの攻撃を避けながら、シャドウトルーパーの弓兵でザドゥルを攻撃する。

 だが、ザドゥルは手のひらから刃物を次々と飛ばし、影の弓兵が放った矢を弾いていた。


「遠距離で攻撃すれば、それは当たらない。やはり紳士な私は応用が利いて、頭が――」


 ザドゥルが喋っている隙に、僕はシャドウトルーパーの剣士を召喚する。

 そして、剣士にザドゥルの片腕を斬り落とさせた。


「な、な、な、この……この私の紳士的な片腕が!」


 紳士的ってなんだよ。紳士って言えば紳士っぽいと思ってるだろ。そろそろ終わらせようか。

 僕はシャドウトルーパーの剣士をザドゥルに近づけ、首元に剣を当てる。


「ふっ。殺すなら殺せ。紳士である私は、死ぬ覚悟などとうに――」

「聞きたいことがあるから、それを聞いてからだよ」

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