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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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銃使いのセツ

 チェイサーはブンドルをある場所に呼び出した。

 その場所では、セツがすでに待機している。


「あれ? チェイサー。お前だけかよ」

「……白々しい態度をとるなよ。お前がしくんで殺したんだろ。カエンドの兄貴を」

「は? 証拠でもあるのか? あいつはヤシオと戦って死んだんじゃないのかよ」


 ブンドルがそう言うと、チェイサーは槍を抜き、切っ先を彼に向けた。


「何のつもりだ? 我らは同じ組の仲間だろ?」

「僕は、お前のような入りたての奴にまで仲間意識を持っているわけじゃない」


 チェイサーは槍を構えたまま、ブンドルを睨みつける。


「お前はバララ組長を中心としたサング組をつくり、成り上がりたい。そのためなら、邪魔な奴は組の仲間であろうと殺す。違うか? しかも、子飼いを使ってな」


 チェイサーの言葉を聞いたブンドルは、口元を歪めた。そして、狂気に満ちた笑みを浮かべる。


「なんだ、わかってるじゃないか」


 ブンドルは剣に手をかけた。


「じゃあ、お前も死んでくれ」


 その瞬間、ブンドルの背後から黄色いスーツの男が姿を現し、チェイサーに襲いかかった。


「やっぱり子飼いか!」


 チェイサーはとっさに身を引き、襲いかかってきた男の攻撃をかわす。


「違いますよ、チェイサーの兄貴。私です。バルトスです」

「バルトス!? なぜお前が……!」

「なぜって、簡単なことですよ。私はバララ派ですからね」


 バルトスはそう言うと、指をパチンと鳴らした。すると、チェイサーの首元に何かが現れる。

 だが、その直後。

 バルトスの背後から放たれた銃弾が、それを撃ち抜いた。


「……は?」

「まだあんたに死なれちゃ困る」


 声のした方から、セツが姿を現した。


「ブンドルは今、好きにしていいわよ。私は先に、この黄色いスーツを始末するから」


 セツはチェイサーの前に立つと、銃を構えた。

 それを見たブンドルは、愉快そうに笑った。


「お前こそ敵と組んでるじゃないか!これは死んだカエンドの兄貴が悲しむなぁ!」

「お前がカエンドの兄貴の名を口にするな!」


 チェイサーは怒鳴り、槍を構えてブンドルに突進した。

 槍の切っ先がブンドルの体を貫こうと迫る。

 しかし、ブンドルは身をひねって槍をかわし、すかさず剣で斬りかかった。


「お前こそ、僕を本気で始末するつもりか?」

「もちろんだよ」


 チェイサーはブンドルの剣を槍の柄で受け止める。


「今回のタケイサ組の件に関しても、最優先事項はお前らミント派を完全に消すことさ。末端の連中はどうにでもできる。だが、カエンド、チェイサー、アキザを組で始末しようとすれば、必ず損害が出る」


 ブンドルは剣を押し込みながら、笑みを浮かべた。


「だから、タケイサ組の件はついでなんだよ。まあ、戦力が削れれば万々歳って感じさ」


 その言葉を聞いたチェイサーは、異能を発動させた。

 ブンドルを中心に、濃い霧が周囲へと広がっていく。


「もう、お前の姿など見たくはない」


 霧の中へと消えていくブンドルを見つめ、チェイサーは槍を構えた。


「このまま霧の中で死ね!」


 チェイサーは気配を探り、ブンドルの不意を突いて槍を突き出した。手応えがあった。

 だが、槍が貫いたのはブンドルの胸ではない。

 右肩だった。


「お前の異能は、使い方によっては強い。それは認めてるよ」


 ブンドルは右肩を貫かれたまま、口元を歪める。


「だがなぁ……」


 次の瞬間。

 ブンドルは剣を振り抜き、チェイサーの槍を斬り落とした。

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