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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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報告

「逃がしてくれないの? こんな子供の僕を」

「あんな酷い殺し方をしておいて、自分を子供扱いしろとか、なかなかなことを言うな」


 ギザルドは僕から逃げようとする。けど、僕は逃がさない。


「このっ!」


 ギザルドは再び僕にファイアボールを放ってきた。

 だけど、影纏いをしている僕には効かない。

 あまり子供をいじめたくはない。けど、こいつは大事な情報源だ。だから僕は、影の剣をギザルドの両手両足に突き刺した。


「いったぁ!」

「これで抵抗できないでしょ。それじゃあ、行こうか。タケイサ組の組長のところに」


 僕はギザルドを引きずり、冒険者ギルドへ向かうことにした。ディアモさんの死体を、その場に残して。

 ディアモさん。こんなことをしなければ、まだ生きていられたかもしれないのに。

 何でこんなことをしたんだよ。ほんとに。

 僕はギザルドを引きずりながら、なんとか冒険者ギルドにたどり着いた。

 だけど、その直後。影纏いの反動がやってきた。体が思うように動かない。


「は、はは……。引きずられて体は痛いけど、お前も動けないなら、ここで魔法を食らわせれば僕の勝ちだ」

「ここは……王都だぞ? こんなところで魔法を使えば……」

「そんなもん、僕の知ったことじゃないね。死ね!」


 ギザルドが魔法を放とうとした、そのときだった。ギザルドの手を、誰かが踏み潰した。

 僕の知っている男。タケイサ組のアスベルだった。


「グッドタイミングだよ、アスベル」

「なんか、こいつが危ないことをしそうだったから、思わず腕を踏み潰したけど……大丈夫か?」


 アスベルが僕に尋ねてくる。僕はなんとか片腕を動かし、親指を立てた。

 はは……。片腕を動かすのもやっとだよ。


「こいつは……サング組の……やつだ。だから……サランドさんのところに……」

「了解だ。俺はこいつを連れていく。ザドン、ツブキを頼む」


 アスベルは、腕を踏まれて気絶したギザルドを背負った。

 そして、アスベルについてきていたザドンが、僕を背負う。

 二人はそのまま、冒険者ギルドの中へ入っていった。

 ギルドの中に入ると、ナグモやミサキたちが僕のところへ近づいてきた。


「ツブキ。大丈夫か?」

「大丈夫と言いたいところだけど……体が動かないや」

「あの襲ってきたやつは、そんなに強かったのか?」


 ナグモに尋ねられ、僕は「まぁね」と答えた。

 ディアモさんは、本当に強かった。

 ただ、考えなしに行動することが多く、それは欠点でもあった。でも、それが美点でもあったんだと思う。


「本当に強かったよ。本当に」


 ディアモさんは死んだ。

 パーティーから追放されたとき、僕はかなり怒った。けど、パーティーに入ったばかりの頃は、まだ仲がよかった。

 その頃のことを思い出すと、胸が苦しくなる。

 ほんとに……死ぬには早すぎるよ。

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