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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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乱入

「何だよ、まだ終わってないのかよー。ディアモさんよー」


 僕とディアモさんの前に現れたのは、背の低い子供だった。

 特徴的なのは、髪の色だ。半分が青、もう半分が赤。手には、子供が持つにはあまりにも大きなハンマーが握られている。


「ギザルド。なぜ、ここに……」

「何でって、見てたからだよ? ここに来るまでね。それで、二人が戦っている間は暇だったから寝てたんだけど、まだ終わってないなんてさ」


 ギザルドはそう言うと、ハンマーを手にしたまま僕の方へ……ではなく、ディアモさんへと近づいていった。

 そして、何のためらいもなく、ハンマーをディアモさんの腹部へと叩き込んだ。


「がっ……!」


 鈍い音が響く。ディアモさんの体が大きく揺れた。


「僕はね、サング組のギザルド、と言いたいところだけど……まだお使いって感じかな。だから、まだサング組の人間じゃないよ」


 ギザルドはそう名乗りながら、ディアモさんの腹部に食い込んだハンマーを引き抜いた。


 そして今度は、ディアモさんの顔面に向かって振り下ろす。

 鈍い音が響き、ディアモさんの体が地面に崩れ落ちた。


 ……動かない。

 ディアモさんは、死んだ。


「なかなか酷いことをするもんだね。まさか、殺すなんて」

「そりゃ、ゴミの始末はちゃんとしないと」


 ゴミ?この子、今ディアモさんのことをゴミって言ったのか?


「ゴミって言い方は、あまり許せないかな。僕は追放された身だけどさ。世話になった……いや、世話をしてやっていたのか?まあ、どっちでもいいけど」


 僕は倒れたディアモさんを見つめる。


「こんな酷い殺し方をしなくてもいいと思うんだ」

「殺し方に酷いもクソもないよ。僕的にはね。そんな甘っちょろいことを言う奴の方が嫌いだよ」


 ギザルドは、僕に向かってハンマーを突きつけた。

 次の瞬間、ハンマーが振り下ろされる。僕は横へ飛び退き、攻撃をかわした。


「僕の攻撃を簡単に避けるなんて。ま、それくらいじゃないとね。ブンドル兄が強いって言ってたから、これくらいは避けて当たり前だよね!」


 ギザルドは再びハンマーを振り回してくる。僕はその攻撃をかわし、影の剣を振り抜いた。

 刃がハンマーを捉える。ハンマーが真っ二つに斬れた。


「ありゃ」

「これでお前は武器なしだ。ここからどうする? 降参するか?」


 僕がそう言うと、ギザルドはにやけながら口を開いた。


「生憎、僕は天才だからさ。物理的な武器がなくなっても、僕は魔法を使えるんだ!」


 ギザルドは僕に向けて手をかざす。次の瞬間、赤い火球が生まれた。


「ファイアボール!」


 火球が、僕に向かって放たれる。


「魔法が使えたところで、僕は異能使いだ。それに、その程度の攻撃なら……」

「異能使いだから何? 僕が勝てない理由にはならないよね!」


 ギザルドは次々とファイアボールを放ってくる。

 僕は影の剣で火球を斬り裂き、あるいは身をかわして攻撃を避けた。

 何発撃たれようと、僕に当たることはない。


「ハンマーがなくなっただけで、こんなにも違うなんて。魔法で対処できると思ったけど、難しいな」


 ギザルドは、少し困ったように頭をかいた。


「僕のやることはやったし、逃げさせてもらおうかな」


 そう言うと、ギザルドは僕に背を向けて逃げようとした。僕はすぐにギザルドの前へ回り込み、その行く手を塞いだ。

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