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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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ディアモ

 どうしよう。僕にはディアモさんを倒す決定打がない。

 ディアモさんの攻撃は、一撃が強すぎる。だから、僕がどれだけ影の兵士たちに攻撃させても、一撃で倒されてしまう。どうしたものか。


「お前程度じゃ俺には勝てない。さっさと負けを認めて、大人しく俺に殺されろ!」

「誰がおとなしく殺されますか。僕はまだ生きたいんですよ!」


 僕はシャドウトルーパーの弓兵を召喚し、矢を放たせながらディアモさんから距離を取る。


「ちょこまかとうっとうしい!」

「なら、こいつはどうですか。シャドウトルーパー、槍兵!」


 新たに槍兵を召喚し、ディアモさんに攻撃を仕掛けさせる。

 だが、ディアモさんは槍兵の槍をへし折ると、そのまま槍兵を斬り伏せた。


「そんなものか! ツブキぃ!」

「そんなものかって言われてもね!」


 シャドウトルーパーが通用しないとなると、あとは奥の手しかない。

 でも、できることなら一人のときには使いたくない。

 使ったあと、しばらく体にかなりの負担がかかり、動けなくなってしまうからだ。

 だが、もうそんなことを言っていられる状況ではない。


「とっておきを使ってあげるよ。いくよ、ディアモさん」

「とっておきだと? そんなもの、お前にはないだろ! さっさと死ね!」


 ディアモさんが僕に向かって剣を振り下ろす。

 僕はその剣を避けるのではなく、影の力をまとわせた腕で弾き返した。


「!?」


「奥の手――影纏い!」


 影纏い。

 僕の体を影が包み込み、身体能力を大幅に引き上げる異能。


 そして――。


「影の剣!」


 僕は影を凝縮させ、一本の剣を生み出す。

 それを腕に装着した。


「気色悪いなぁ。全身真っ黒になりやがって。それに何だ、その黒い剣は?」

「これは僕の異能で作った剣だよ。ディアモさんの剣よりは、いい剣だと思うけどね」


 僕はディアモさんに向かって、影の剣を振り下ろす。

 ディアモさんは僕の剣を受け止めようとしたのか、自分の剣を盾にするように構えた。


「ディアモさん。受けない方がいいよ」

「お前の剣ごとき、受け止め――」


 次の瞬間。

 僕の影の剣が、ディアモさんの剣を真っ二つに斬り裂いた。

 そのまま勢いを止めることなく、ディアモさんの体を深く袈裟斬りにする。


「がっ……!」

「ディアモさん。僕の作った剣は、異能で生み出した剣なんだよ。ディアモさんの持っている剣で、どうにかなると思ったの?」

「俺の……剣は……そんじょそこらの……なまくらなんかじゃ……ごふっ……!」


 ディアモさんは片膝を地面につきながら、僕を睨みつける。

 結構深く斬ってしまった。死ぬことはないと思うけど、もう戦える状態ではないだろう。


「俺は……お前を……殺して……勇者に……」

「ディアモさん。僕は別に、ディアモさんを殺したいわけじゃない。だから、もう無理はしないでくれ。頼む」


 僕はディアモさんにそう告げる。だが、ディアモさんはまだ戦うつもりなのか、こちらを睨みつけたままだった。


「俺は……くさっても……勇者……なん……だ。お前ごとき……荷物……もちに……」


 ディアモさんは、折れた剣を握りしめながら、なおも立ち上がろうとしていた。

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