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勇者パーティーを追放された影の異能使い  作者: アークマ
第二章 サング組編 始

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アスベル・キンタ

 バーの方に戻ると、身なりの怪しい男がバーに入ろうとしていた。

 すると、アスベルはいきなりそいつを殴った。

 え、問答無用?


「ここに入ってくる客はだいたい知っている。それに今の時間帯、バーはまだ本格的に開いてない。俺たちが情報をもらった後によく来るんだ。こういうバカが」


 アスベルが僕に説明していると、身なりの怪しい男は頭にかぶっていたフードを外した。

 すると、口元には黒いマスクをしており、顔の半分には狐のようなお面をつけていた。


「またややこしいやつか。お前は誰だ? 何のためにここに来た」

「俺は頼まれただけだ。お前らタケイサ組を探れと。サング組のやつに」


 黒いマスクの男はそう言うと、腰に装備していた短い剣を抜き、アスベルに斬りかかる。


「お前のようなやつ、剣を抜かなくても平気だ」


 アスベルは黒いマスクの男の攻撃をかわす。

 そして、攻撃後の大きな隙をついて、男の腹部にパンチをくらわせた。


「がっ!」

「お前は誰だ? 何でサング組に協力する?」

「な、んで? お前ら、タケイサ、組は監視する、だけで、俺たちのような、貧民、を助けて、くれない、じゃないか。だから……」

「ふん。なら俺が個人的に助けてやる」


 アスベルがそう言うと、黒いマスクの男は鼻で笑った。


「ヤクザが俺を助ける? ふん。そんなのありえ――」

「ありえないと思うなら、お前こそ何でサング組に協力する?」

「……言えない。だが、助けてくれるのが本当なら協力してもいい」


 黒いマスクの男はアスベルに背を向ける。


「俺はザドン。ザドン・スカナー。今から大剣のヤシオって呼ばれてるやつのところまで案内する」


 大剣のヤシオって、アマイを殺した男の一人か。


「大剣のヤシオに頼まれたのか?」

「ああ。娯楽エリアに入ったあたりで、お前をつけろって言われた」


 ザドンがアスベルにそう言うと、アスベルはニヤリと笑った。


「なら行こうか。正々堂々ぶっ潰してやる」


 アスベルがそう言うと、ザドンは「ついてこい」と言って歩き始めた。

 僕とアスベルもザドンについていくき、娯楽エリアを出て、冒険者ギルドの近くまで戻る。

 そこからさらに進み、ステイティアの森まで来ると、ザドンは足を止めた。


「大剣のヤシオ! 連れてきたぞ!」


 ザドンが森の中で叫ぶ。

 すると、森の奥から大剣を背中に装備した、ガタイのごつい男が姿を現した。


「アスベル・キンタ。お前とやれる」

「俺を知っているのか?」

「当たり前や。俺はサング組の大剣のヤシオや。お前とやりあいたくて、俺はこの南ステイティアに来たんやからな」


 ヤシオは名乗ると、背中に装備していた大剣を抜く。

 そして、アスベルに向かって斬りかかった。

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